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『ヘイト・スピーチ法 研究序説』出版記念集会まとめ

第一部:田原牧氏(東京新聞記者)講演 第二部:連続トーク…神原元氏・清水雅彦氏・師岡康子氏・山田健太氏・安田浩一氏
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まつおか えり @osomatu_san

田原「こないだ渋谷で同性愛のパートナーシップ条例が成立してきたときにも似たようなことを思いました。私はLGBTのTにあたる人間ですが、あまり心が躍らなかった。(議論が)机上の話で、悔しかったとか嬉しかったという身体感覚がない」

2015-04-11 14:50:35
まつおか えり @osomatu_san

田原「最大の問題は条例を成立させたのはお役所だったり、当事者以外の人達だということです。当事者は自分の実態をそこに当てはめていかないといけない。自分のアイデンティティはどこに行くのか、という逆転現象が起きてくる」

2015-04-11 14:56:07
まつおか えり @osomatu_san

田原「多数派に取り込まれるのはある種の<同化>です。そこに取り込まれないようにするためには、自分たちの足場を大切にしないといけない」

2015-04-11 14:57:19
まつおか えり @osomatu_san

田原「法よりも少数者への倫理をどうやって育むのか。あるいはそれを基軸に多数派を変えて行かないと、恫喝政治には対抗しきれない。それがこの間ずっと考えていることです。そこの視点はどうしてもこだわっていきたい」

2015-04-11 14:59:16
まつおか えり @osomatu_san

田原「ベースになるのは自己決定の問題だと思います。世界と自分との関係を把握していくことが対抗の基本だと確認して、お話を終えたいと思います。ありがとうございました」(終)

2015-04-11 15:01:18

第二部:連続トーク

まつおか えり @osomatu_san

つづいて、第二部。神原元さん(弁護士)、師岡康子さん(弁護士)、山田健太さん(専修大教授/言論法)、清水雅彦さん(日本体育大学教授/憲法学)、安田浩一さん(ジャーナリスト)が登壇です。

2015-04-11 15:02:37
まつおか えり @osomatu_san

出版に寄せて、1人ずつスピーチ。まずは神原弁護士から。 神原「今日は大著の出版、おめでとうございます。著作でびっくりしたのはタイトルに<序説>とあったこと。本題の前置きが789p(笑)そこに驚嘆してこの本を手に取りました」

2015-04-11 15:04:41
まつおか えり @osomatu_san

神原「私がヘイトスピーチの問題に関わり始めたのは2013年2月9日です。新大久保で在特会によるデモがあり、それに対抗するレイシストをしばき隊というガラの悪い運動に参加した。シュプレヒコールを見て衝撃を受け、警察に止めろと言ったが『合法だ』と言われてしまった」

2015-04-11 15:06:14
まつおか えり @osomatu_san

神原「ひどいと思ったのが『殺せ』というコールです。表現規制に反対する人々でも、『殺せ』は取り締まれるという方は多いです。  ただ、ヘイトスピーチが『ジェノサイド扇動』というだけでは、本質が捉え切れないのではないかと次第に思うようになりました」

2015-04-11 15:07:41
まつおか えり @osomatu_san

神原「在特会は例えば『祖国にお帰りください』という言い方をしたりもする。『殺せ』だけがヘイトスピーチ扇動ではない。  『ヘイトスピーチ法 研究除雪』のなかでも分類がされていますが、これは実際に使えるという印象を持った。例えばゴキブリ朝鮮人=名誉棄損、叩き出せ=迫害型」

2015-04-11 15:09:25
まつおか えり @osomatu_san

神原「このようなケースを集積していって、文言を分析・分類していくことが必要ではないかと思っています。どの文言を指していっているのかを踏まえないと、どこまで行っても議論がすれ違いになってしまう」

2015-04-11 15:10:46
まつおか えり @osomatu_san

神原「もう一つ、ヘイトスピーチ規制をする場合の保護法益をどう捉えるのかという問題があります。本のなかで言及がありますが、この辺も今後議論していかなければらないところだと思っています」

2015-04-11 15:11:47
まつおか えり @osomatu_san

神原「ヘイトスピーチ規制については総論的な部分も大事ですが今後は『なにを』規制すべきかという各論的な部分、また法益との関連にさらに進んで行けばいいのかと思います。そのような議論の発展と研究の深化を期待しています」(終)

2015-04-11 15:13:48
まつおか えり @osomatu_san

続いて、清水雅彦教授。 清水「私に与えられたのは憲法学の観点からの話ですが、私は憲法学のなかでも平和などに関連する分野を扱っていて、ヘイトスピーチについての専門家ではないということをはじめにお断りしたい。憲法学者を代表するわけではないが、学会などとの関連でお話をしたい」

2015-04-11 15:17:19
まつおか えり @osomatu_san

清水「本の冒頭、憲法研究者に対する非常に厳しい批判があります。ただ弁解すれば、憲法学の研究者でもそれぞれの研究分野がある。ヘイトスピーチに関して議論をする人は少ないという状況があります。ただ少しは書いている人もいます」

2015-04-11 15:18:36
まつおか えり @osomatu_san

清水「最近だと木村草太さんと大澤真幸さんの対談本のなかで、少しではあるがヘイトスピーチについて取り上げられている。木村さんの基本的な立場は『現行法で対処可能』というものです」

2015-04-11 15:19:44
まつおか えり @osomatu_san

清水「院内集会などで前田さんは『憲法学者はどうしようもない』といった言い方をされますが、すべての憲法学者がそうではないということは断っておきたい。ただ、憲法学会は保守化しているとは思います。1950年代以降生まれで、戦後体験がなく頭が良いから研究者になったという人が増えている」

2015-04-11 15:21:49
まつおか えり @osomatu_san

清水「こうした中で、政治的声明を出すことに懸念を示す人も多い。非常にこれはよくないことです。全国で憲法学者は800人はいるのに、具体的な活動に取り組まない。情けない状況にあるわけです」

2015-04-11 15:22:57
まつおか えり @osomatu_san

清水「秘密保護法に賛成だったり、閣議決定を容認するようなタイプの研究者が朝日新聞で取り上げられている。私は『口だけ憲法学者』と呼んでいますが、そういうタイプがどんどん増えている。圧倒的多数は頭は良くても運動はせず、大学にこもっているだけです」

2015-04-11 15:25:25
まつおか えり @osomatu_san

清水「(本書732pにある憲法論についてコメント:略)」

2015-04-11 15:26:31
まつおか えり @osomatu_san

清水「私から皆さんにもお願いしたいことがある。先に述べたように憲法学会の状況が非常によくない。授業を取っている学生や市民が『先生は授業で素晴らしいことを言っていても、なぜヘイトスピーチについて発言しないのか』と欺瞞を指摘していってほしい。以上です」(終)

2015-04-11 15:28:44
まつおか えり @osomatu_san

続いて、師岡康子弁護士。 師岡「これまで国内でこの分野をリードしてきた研究者が前田さんであることは明らかだと思います。例えばヘイトスピーチ/クライムの被害者が受けるダメージや、ラバト行動計画を国内に紹介したのも前田さんでした」

2015-04-11 15:31:14
まつおか えり @osomatu_san

師岡「この本が分厚いのは、ヘイトスピーチの規制法をめぐる各国の状況を紹介しているからです。このように、全世界的な視点に立った研究は少ない。世界的にも意義がある先駆的な本だということはお伝えしたいと思います」

2015-04-11 15:33:26
まつおか えり @osomatu_san

師岡「みなさんにも事典代わりに使っていただきたい。ただ、あまりに広い範囲を扱っているので探すのが大変。どなたか索引を作ってほしい(笑)」

2015-04-11 15:34:38