M-Ryuhei (仮)

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あ阿々。 @rainbow_solara

9 少しずつ、少しずつ、近付いてくる。 背中が、腰が、頭が、足の指先まで快感が駆け巡って、転がり落ちる様に昇って行く。 もう止まらない。 ペニスを夢中で吸い上げて、腰を振りまくって。 『ふうんんんっ!』 自分で乳首を捻り上げて、情けない声を出しながらイッた。

2015-04-14 20:07:17
あ阿々。 @rainbow_solara

10 『…ぁ、へぁ…ぁ…』 ペニスに顔を擦りつけて舌を絡めて余韻に浸る。 体が不規則に痙攣してビリビリと快感が走る。 カクカクと小刻みに揺れる腰。 落ちた体は勝手にまた高みへと昇って行く。

2015-04-14 20:07:27
あ阿々。 @rainbow_solara

11 いつもこう。 長い時間かけて愛撫されて焦らされて。 私の知ってた彼じゃない。 容易にイクのを許されない。 イッてもイッても満たされない。 ずるずると後を引くイカされ方。 これが本当の彼なのか。 それとも変わったのか。 私が変えてしまったのか。 わからない。

2015-04-14 20:07:49
あ阿々。 @rainbow_solara

12 イクたびに沼に沈み込んでいくような、泥にまみれたセックス。 そこから抜け出せないまま、解放される。 服を着込んで、いつもの顔で、家に帰って食事を作って夫を迎える。 笑顔を貼りつかせて、夜まで。 決まって夫は私を求めて来る。

2015-04-14 20:08:26
あ阿々。 @rainbow_solara

13 彼とのセックスから抜け出せない、疼いたままの体。 それが艶めかしく夫を誘う。 彼の残像に抱かれながら、夫の上で腰を振る。 何度達しても、達し切れない。 あのセックスを知ってしまったから。 眠る夫の隣で自らを慰める。 彼の指を、ペニスを思い出して。

2015-04-14 20:08:34
あ阿々。 @rainbow_solara

14 自分では届かない場所。 押し込んで押し込んで、僅かに触れて、ようやく少しだけ達した。 『っ、ぁ…』 堪えた声が漏れる。 次に会う時まで、毎日こうやって。 電話に出なければよかった。 会わなければよかった。 抱かれなければよかった。 でももう遅い。

2015-04-14 20:08:45
あ阿々。 @rainbow_solara

15 罪に塗れた情事。 手放したくない。 更に酷く夫を裏切ってでも。 これ以上どんな罪を重ねてでも。 そのためなら何でもしてしまいそうな自分が怖い。

2015-04-14 20:08:52
あ阿々。 @rainbow_solara

16 瞼が重い。 体が沈む。 底なし沼に落ちていく。 そんな錯覚。 ううん。 錯覚じゃない。 紛れもない事実。 『りゅうへ…』 小さく呼んだ、彼の名前。 永遠の愛を誓った夫の静かな寝息にかき消されて、闇に溶けた。

2015-04-14 20:08:59
あ阿々。 @rainbow_solara

1 ベッドとカーテンと小さい冷蔵庫。 他には何もない、殺風景な部屋。 洗濯機もない。 でもいつも綺麗に整えられたベッド。 汚れたシーツを彼が持ち帰って洗濯してるのかと考えると笑みが零れる。 昼下がりの隠れた情事。 このためだけに借りた部屋で、今日も彼と体を重ねる。

2015-04-16 16:11:53
あ阿々。 @rainbow_solara

2 腰を掴まれて痛いくらいに叩きつけられる。 またイカされる。 もうこれ以上は。 本能的に体が逃げる。 『やめてぇっ…!』 恐怖にかられて叫んだ。 『っァ、…ぇ?』 ピタッと彼の動きが止まった。 思わず腰がくねる。 「やめたで?」 彼の体温がスッと離れていく。

2015-04-16 16:12:05
あ阿々。 @rainbow_solara

3 「…ほら、今なら逃げれるで…」 拘束するものはない。 繋がってるのは彼のペニスと私の穴だけ。 『ぅ…ぁ…』 震える手足を動かして、四つん這いで進む。 ほんの少し、少しずつ、彼が出て行く。 1ミリ、また1ミリ、彼から離れる。 ゾクゾクと背筋を這いあがる快感。

2015-04-16 16:15:13
あ阿々。 @rainbow_solara

4 ゆっくりとした動きがペニスの形をはっきりと捉える。 進む手足とは反対に、穴は離したくないと留まって、腰は突き出て揺れる。 そのまま進んでは止まって、また進んで。 じりじりと体中を蝕む。 永遠のような時間をかけて、漸く半分くらいだろうか、私の中から出て行った。

2015-04-16 16:17:47
あ阿々。 @rainbow_solara

5 『ヒッ…ア、ァ…!』 急に中が収縮して腰が揺れた。 意志とは裏腹に、体が勝手にイこうとしてる。 『ァッ、だ、めぇ…』 波打つ体を必死で抑える。 シーツに顔を埋めて大きく息を吐いて何とか落ち着かせる。 あと、あと少し…。 さっきよりもゆっくり。

2015-04-16 16:18:10
あ阿々。 @rainbow_solara

6 犬のように舌を出してハアハア言いながら彼から離れていく。 浅いところに亀頭を感じる。 名残を惜しむようにキュッと締め付ける。 あ、抜けちゃう…。 その瞬間を覚悟したとき。 『ッ!?…ふああんっ!!』 ズッ…って、奥へ塊が移動した。 足がガクガク震える。

2015-04-16 16:18:28
あ阿々。 @rainbow_solara

7 「ごめんごめん。動いてもーた」 ほらもうちょっと、ってお尻を撫でられる。 手足を進める。 抜けそうになると、また。 散歩してる犬みたいに繋がれたまま、二人で少しずつ前に進んで。 いつの間にかベッドの端、壁にぶつかった。 「行き止まりやな」 楽しそうに笑う。

2015-04-16 16:20:13
あ阿々。 @rainbow_solara

8 『ヒンッ!!』 ズンッって、一気に奥まで突っ込まれた。 目の前がチカチカしてホワイトアウトする。 焦らせて我慢して、限界だった体はあっという間にイッた。 『ひぁ…ぁ…ぅぁぁ…』 何かに縋るように手を突いて爪を立てて、壁に顔を擦りつけて涎を垂らしながら舐めまわす。

2015-04-16 16:20:29
あ阿々。 @rainbow_solara

9 膝立ちのままガクガク揺さぶられて飛沫を散らす。 『っがあぁぁぁ…』 一番奥をグリグリされて獣のような声が出る。 「白目剥いて…動物みたいやな…」 乳首を捻り上げながら噛みつくように唇を塞がれる。 長い時間、イク寸前のまま受け続けた快楽に、思考さえも蝕まれていた。

2015-04-16 16:20:43
あ阿々。 @rainbow_solara

10 前後左右、自ら腰を振って回して擦りつけて。 声を上げて彼に腰を叩きつける。 それでももっと欲しくてたまらない。 こんな私知らない。 こんなの私じゃない。 私じゃない。 ただの女。 ただの雌。 ただ快楽を求める、雄と雌の動物のようなセックス。

2015-04-16 16:20:50
あ阿々。 @rainbow_solara

11 『ぉ、ぉ…ぉ…』 こんな私を穏やかな笑顔で見てる、彼。 何を考えているの? どうしてこんなことするの? 私をどうしたいの? 私はどうしたいの? 私たちは一体どうなるの? 「今…君を抱いてんのは誰?」 『、ァ…りゅ、へ…ッ…」 「…そう。忘れんといて」

2015-04-16 16:22:18
あ阿々。 @rainbow_solara

12 冷たい壁に顔を押し付ける。 私たちの関係も同じ。 行き止まり。 腰を掴んで揺さぶる彼。 その手は力強くも暖かく優しい。 「愛してんで」 歌うように、耳元で囁かれる甘い声。 『ッ、りゅうへ…』 何度も何度も。 ただ、名前を呼ぶことしかできなかった。

2015-04-16 16:22:49
あ阿々。 @rainbow_solara

1 いつものように人目を避けて足早に歩く。 部屋の前まで来て、合鍵でドアを開けて。 そこには彼が待ってるはず。 なのに…。 玄関に男物の靴が2足、乱雑に転がってる。 どういうこと…? その場に立ち竦む私。

2015-06-25 00:46:37
あ阿々。 @rainbow_solara

2 「どしたん?」 優しい声に顔を上げると、そこにはいつものように微笑む隆平が。 「早よおいで。お客さんやで」 手を引かれて部屋の中へ。 (久しぶり) そこにいたのは手を上げて人懐っこい顔で笑う…大倉君…。 隆平と私のベッドに腰かけてる。 どうして…?

2015-06-25 00:46:42
あ阿々。 @rainbow_solara

3 さっと血の気が引いて足が勝手に後ずさる。 「ドラマ見てた言うてたやん。久しぶりに会いたいかと思て連れてきてん」 背中が隆平にぶつかった。 …どう、いう…こと? ずっとずっと前、隆平と恋人同士だった時、何度か会ったことはあった。

2015-06-25 00:46:47
あ阿々。 @rainbow_solara

4 でも今…今、この関係を…私たち以外に知ってる人がいるって…隆平…どういうこと…? 震える手を握り締めて隆平を見る。 頬を撫でて楽しそうに笑う隆平。 「あ、大丈夫。メンバーみんな知ってんねん。大倉彼女と別れたばっかりでな?ドラマも終わって暇そうやったし誘ってみてん」

2015-06-25 00:47:45
あ阿々。 @rainbow_solara

5 動く口をじっと見つめてみるけど、耳に入る言葉は理解できなくて。 (でもええのん、マル?その子あれやろ?本命やろ?) 「そやで。俺の一番大事な人」 …大事、な、人…。 嬉しい言葉のはずなのに、込み上げてくるのは恐怖。

2015-06-25 00:48:23
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