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七井史門(ステップジュンが面白い)
@7ishimon
といったところで全26話の視聴感想を終わる。ほぼ全話噛みしめると胸の内に痛みが広がってくるとともに口の中にかすかな甘みを感じたような作品だった。
2015-05-04 16:05:52
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@7ishimon
いや、まさかここまでハマるとは思ってもいなかったとは。もっと知られるべきのベクトルに該当する作品かもしれない。
2015-05-04 16:07:09
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@7ishimon
個人的には、「ムーの白鯨」という作品はスポ根ものの面影を残した雰囲気でSFかファンタジーか曖昧で慣れていない世界を冒険したような立ち位置かもしれない。ただ振り回されたというよりは何も知らない分自由に冒険して試すことに恵まれたような作品だったかと。
2015-05-04 16:09:14
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@7ishimon
ロボットアニメ的に例えると、「機動戦士ガンダム」の後輩、「伝説巨神イデオン」の同級生、「太陽の牙ダグラム」の先輩というべきか。作品の制作年だけでなく子供達が戦場へほうり込まれての葛藤、異文明の兵器を駆使しての戦いという点でこれら3作となんらかの影響で結ばれているかと。
2015-05-04 16:10:57
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@7ishimon
特に戦うことへの葛藤を書いた作品としては、ガンダムとダグラムの間に存在する作品と断言しても良いとは思う。ガンダムで描かれた巻き込まれた為に戦うことになった少年少女の葛藤がよりエグい方向で突き付けられたかと。
2015-05-04 16:12:50
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@7ishimon
戦いに巻き込まれた後に元の生活へ戻る事が許されるのですか? 唯一の切り札を失った後に、戦いを続ける資格はあるのですか? ……組織のトップが「負けましたから解散しましょう」と宣言したらどうしますか? その上、地球が無条件降伏して守るべき相手から迫害されても……戦い続けますか?
2015-05-04 16:16:16
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@7ishimon
と2クールの間で5人の少年少女達が戦う理由をめぐって、容赦なく現実の問題が頭から叩きつけてくる。最初の「何故戦うのか……?」は元の世界に帰ろうとすれば両親が死んでいたと逃げ道をすぐさま断ち切り……。
2015-05-04 16:17:58
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@7ishimon
次の唯一の切り札となる白鯨を起動させて勝利した直後に、その白鯨が死亡した上に、仲間が捕まってしまうという悪条件を用意して、子供達に苦渋の選択をさせる。
2015-05-04 16:19:33
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@7ishimon
仲間を助けるための戦いとはいえ死ぬ運命かもしれない?そもそも何の為に戦わないといけないの?と惑いながら、目の前の仲間を助けなければその先にある本当の理由は分からないような気がする、戦う資格は逃げたらそれこそなくなると子供たちが自発的に決断する事で戦いに挑む現状と向き合う。
2015-05-04 16:20:16
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@7ishimon
しかし、戦う自覚を持った中盤ごろに「オリハルコンを奪われたから負けましたから解散します」と今まで信じていたラ・ムーから使い捨て同然の解散宣言が出されてしまう訳である(一応理由はあるのだが)
2015-05-04 16:21:08
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@7ishimon
ここで、ふざけるな!!との子供達の心境と共に「本当の勝利は戦わなければ来ない」と気付かせる。死ぬも生きるも一緒だと固く誓って再起を決意するが、その直後に国連が無条件降伏をした為、国連からも自分達が人質として明け渡される危機が待ち受けている。
2015-05-04 16:26:38
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@7ishimon
第16話は何故戦うのか?のドラマのピークであり、アトランティス側に屈した国連とはいえ同じ同胞。国連からの集中砲火を前にバリアーを展開して耐え続ける事で自分達の屈しない意志を表すだけで精いっぱいの姿勢が儚い……。
2015-05-04 16:27:59
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@7ishimon
一応ムーの白鯨ではいくつもの何故戦う?との試練が下っても最終的に勝利は収めた事となる。子供たちの理想や主張と現実の対立模様はダグラムでより現実に屈せざるを得ない苦い色合いが強まっていくのだと。現実の戦争の中での若者の青さ、理想の葛藤という点ではプレダグラムかもしれない
2015-05-04 16:29:41
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@7ishimon
そして、ムーの白鯨では物を生み出す欲望のオリハルコンエネルギーに対して、愛の心によるラ・グリムが善の存在として描かれており、敵味方問わずぎこちなく、儚い愛の模様が印象的だった。
2015-05-04 16:31:01
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@7ishimon
前半では剣とマドーラが3万年前から恋人同士だったロマンチックな過去を提示しながら、末裔として生まれ変わった剣に対して、愛する人の子孫を待つために機械の体になったマドーラの同じ人ではなくなった悲恋がクローズアップされていた。
2015-05-04 16:32:09
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@7ishimon
もはや人間ではなく、愛する人の為に超人的な力を得てしまったことへの苦悩、それでも剣を愛しているマドーラの悲しみと共に、前半で描かれるケインはもういない事実、サイボーグの体にも人間らしい血は流れているとの剣からのファーストキスなど、寂しくも甘酸っぱい別れと出会いがあったかと。
2015-05-04 16:33:28
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@7ishimon
またアトランティス側ではプラトスとラ・メールの関係がドラマを担った。特にラ・メールとマドーラが敵味方に分かれた双子の姉妹という点はゴッドマーズのマーズとマーグに引き継がれた要素だが……
2015-05-04 16:34:14
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@7ishimon
この双子のドラマは姉妹として再会を望んでいるのがあくまでマドーラだけであり、ラ・メールからすれば妹がいる事は知らずそれよりもプラトスの為に愛へ殉じたいという……姉妹か女かの幸せで微妙な擦れ違いが最後まで続いていた。姉妹愛のみのドラマかになると結構異なる。
2015-05-04 16:35:42
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@7ishimon
最終的にラ・メールは父と妹の存在を認めて妹の生き方が幸せだとも認める。だが自分には家族との愛以上に恋人への愛が大きかった。最終的には「私の姉さんを一生離さない」ではなく、「姉さんの幸せとしてプラトスと結ばれる事」をマドーラは認めざるを得なくなる
2015-05-04 16:37:57
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@7ishimon
第24話で描かれるラ・メールとプラトスのドラマの結末は、ロミオとジュリエットよろしく最期に垣根を越えて愛し合う結末の悲恋も印象深いが、ラ・メールとは姉妹としてもう2度と会う事はないマドーラの葛藤が心ひかれる要素だった。
2015-05-04 16:39:28
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@7ishimon
人間は成長していくものであり、成長して得るものだけでなく失われていくものもある……マドーラが再会したラ・メールとは姉妹ではなく、女として旅立っていく末路は兄弟姉妹の絆が消失していく……人の成長の中で避けられないような寂しさが満ちていた。
2015-05-04 16:41:06
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@7ishimon
またプラトスを取り囲む人間といて、ゴルゴスやコンドラも組織の為に己を殺し、はては人間としての体を捨て去りながら、窮地においては組織とは別に彼へのぎこちない愛が印象深いものだった。ザルゴンの徹底した破壊活動も全て地球の戦乱を食い止める為という真意も一辺倒ではない味わいだった。
2015-05-04 16:42:21
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@7ishimon
そして、メカニック面だがこの作品が最初から販促要素が皆無に等しい(トイ方面)で企画された背景は幸運だったと言わざるを得ない。ガンダムやイデオンなどがある意味羨ましがりそうな環境かもしれない
2015-05-04 16:43:15
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@7ishimon
そうでなければ、木製の丸っこい戦闘機ムーバルや、まんま鯨を空中に飛ばして相手と戦わせるような(特に後者は)明らかにキチガイじみた発想は通らなかったかもしれない(申し訳ない)まんま鯨を飛ばして戦いましょう!というコンセプトを当時の合金トイなどでやれそうにない。
2015-05-04 16:44:31
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@7ishimon
関係ないが、ムーの白鯨は白鯨ネタ以外にも、惑星直列グランドクロスの影響を受けてはるか彼方の大陸が太陽系に転移してしまった、地球の気候を変えるために大気圏外からのレーザー攻撃でアジア大陸を一刀両断して北極に暖流を呼ぼうなどと時折頭のねじがぶっ飛んだようなネタも見られる。
2015-05-04 16:45:48