とある想者の咎摘候補

(とあるそうしゃのギルティダンサー) 主に自分用のまとめ。 タイトルの通り、この物語の主人公はクラヴィーアではなくラーフィスさんです。 続きを読む
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さらに次の日。
二人とも完治。

れん @Clavier_gc

@dx_th @yrgasset いつも通りの下着姿で、しかし壁に背を付け、彼女は何かに怯えている様にも見えた。言葉を待つというよりは、自分から掛けられる様な言葉が見つからなかったらしい。 この様子からして、恐らく、先般互いに戦った際の記憶が残っている。

2015-05-14 23:43:13
勇気の聖女@RBアフター @dx_th

@Clavier_gc @yrgasset 「クーラ…」 あえて正面から、まっすぐ見据える。 「すまないな、痛い目に遭わせて…」 不本意ながら、彼女に本気で攻撃したが、彼女が怯えるのはその戦闘に関したことだけではあるまい。

2015-05-14 23:51:42
れん @Clavier_gc

@dx_th @yrgasset 無言で首を振る、が。 「でも…殺させて欲しかった」 未だそう思うが故に、彼女から掛けられる言葉があまり多く無かった。 彼女が今恐れているのは、咎つ身に堕ちそうになって尚消えない、自らの殺意に対して。

2015-05-14 23:55:51
勇気の聖女@RBアフター @dx_th

@Clavier_gc @yrgasset 「それは、前からそう思っていたからか?戻ってきてから初めて会った時、後で私に領主に敵意があったことに釘を刺した時、夜の墓や、家で前領主について語った時からか?」 一呼吸置く。 「…それともあの時、ああいう言い方をされたからか?」

2015-05-15 00:02:55
れん @Clavier_gc

@dx_th @yrgasset 傷は全く残っていない。 「騙されていたと、知ったから…だと思う」 枕を持ってきて、抱き締めるが、肩を抱く腕にどうしても力が入ってしまう。自らの爪を上腕に食い込ませてしまっている事には気付けていない。

2015-05-15 00:05:16
勇気の聖女@RBアフター @dx_th

@Clavier_gc @yrgasset 爪を立てる手に、そっと触れる。 「奏者は自分の正義の為に人を罰する者、咎を摘むモノとなってはいけないのだろう?確か…『奏者、咎摘と為る勿れ。咎摘と為らぬ身が故に、生の道行きには想者を伴うべし』だったか?」 これは口伝であった内容だ。→

2015-05-15 00:19:23
勇気の聖女@RBアフター @dx_th

@Clavier_gc @yrgasset 「奴の思惑に乗るつもりも、君を思い通りにさせるつもりなもなかった。だから、私が裁いた」 最後の瞬間、全身を熱と圧力によって潰された前領主が何を思いながら死んだかは知らないが。 「前領主だろうが咎つ身だろうが、君を好きにはさせない」

2015-05-15 00:23:19
れん @Clavier_gc

@dx_th @yrgasset 「あたしは、あの瞬間、殺してしまえば、自分が正義になるのだと思った。でも、きっと…明確な殺意…それを、憎しみを以て抱いてはいけないのだと思う…でないとまた…」 触れられて尚、無意識に戒める爪は皮膚を穿たんと突き立てられている。→

2015-05-15 00:29:50
れん @Clavier_gc

@dx_th @yrgasset 「誰かを殺したいと思った事なんて今までに無かった…もしかしたら、この先も、あたしはそういう事を考えてしまうかも知れない…」 顔をゆっくり持ち上げ、やっとで、彼に視線を合わせた。 「ラーフィス…ごめんなさい。 これから先も、きっと大変だと思うの」

2015-05-15 00:30:05
勇気の聖女@RBアフター @dx_th

@Clavier_gc @yrgasset 「大丈夫だ…」 その指に指を絡ませ、腕から離す。 「私が、いる。この先どれだけ大変だろうが、何があろうが…私が、君を戻す。君が堕ちようが、この手で掴んで、引きずり上げる」 ぎゅっと、手を絡ませた状態で握る。 「だから、大丈夫だ」

2015-05-15 00:35:31
れん @Clavier_gc

@dx_th @yrgasset 「…ありがとう」 握られた手を握り返して、緩やかに引き寄せて抱き締めた。 どれ程傷付けたかはこの手が記憶している。 「ごめんなさい…痛かったでしょう…?」 勝手に、頬を温かいものが伝っていく。 「あたしも…気を付けるようには、するから…」

2015-05-15 00:39:56
勇気の聖女@RBアフター @dx_th

@Clavier_gc @yrgasset 「痛い思いをさせたのはお互い様だ。それより…君と、再びこうできるのが、嬉しい」 頬に口づけをし、涙を取る。 「…クーラ、聞いてくれ。呪いを解く手段、二つほど見つけた」 語訳された内容を、伝える。 「その為に、まず墓をあける。いいな?」

2015-05-15 00:49:45
れん @Clavier_gc

@dx_th @yrgasset 温かな唇が触れ、僅かに目を細めて。 「…え」 あっさりと見つかるとは思ってなかった、そんな顔で彼の方を見る。 「いい…けど…?」 続く言葉を待った。

2015-05-15 00:51:43
勇気の聖女@RBアフター @dx_th

@Clavier_gc @yrgasset 「墓の中には初代奏者の灰というか、砂らしいが、とにかくそれが入っている。それをまず飲む必要があるらしい」 本の内容が語訳されたメモを見せる。 「試してみる価値はあると思う。どちらにしろ、あの墓には何か力を感じる。魔法的な何かが」

2015-05-15 01:03:15
れん @Clavier_gc

@dx_th @yrgasset 「遺灰…よね」 奏者として仕事をしていた事がある故、その遺灰がどんなものかは大体解る。 風に舞って口の中に入ってしまったことだってあるが、ざらざらとした、文字通り砂を噛むような感触が思い出された。 「…うん…」 当然、浮かない顔になる。

2015-05-15 01:05:25
勇気の聖女@RBアフター @dx_th

@Clavier_gc @yrgasset 「とりあえず実物がちゃんとあるかどうかも確認しないとな。クーラ、墓まで歩けるか?」 抱擁を離し、抱きかかえようとする。

2015-05-15 01:09:16
れん @Clavier_gc

@dx_th @yrgasset 「あ…歩ける、けど…あの」 珍しく、抱き抱えられるのを待っている。 「…えっと、その…」 無言で、腕だけ伸ばしてみた。

2015-05-15 01:11:43

ゴールが見えてきました。
以下進行中。

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