湘北OT研究会 湘南OT交流大会2015
- Shintaro_Kuga
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志木田:臥床傾向、他者交流の機会が少ない。 入院生活は制限された特殊な環境下。新聞を読む、TVを見る、ニュースの情報が入ること提供。しかし無表情で一時的。持続せず。 カルテを見ると、「ある歌手のファン」 …ん?☆彡
2015-05-06 10:10:53志木田:「好きならポスターでも貼ってみたらいかがでしょう?」ーのった。画像選び作業。表情が無表情ではなく真剣。貼ったあとは「えー好きなの?」等とスタッフが本人に声かけする頻度が増えた
2015-05-06 10:12:22志木田:「止まっているよりも、動いている方がいいですよね」動画選びは積極的に取り組んだ。次第に意思表示「ライブに行ったことがある」と頑張って伝えるようになった。 ある日、ベッド上にいない。一人でPC前に座り、動画を見るのを待っていた
2015-05-06 10:14:20志木田:コンサートライトを使うと、それを使ってライブ様に振り始めた。ライブ映像を見ながら部屋を暗くして、コンサート作業。相当に乗り気。臥床がちな生活が変わってきた。 その後、担当OTを見ると両手を上に上げまくる。大きなリアクション。信頼関係、気に入られている現れでもある
2015-05-06 10:18:21志木田:SpO2が低下する状態に変わってきたので、もうちょっと静的な作業を。今後もライブに行く可能性を考えて、うちわ作り。画像を選んで貼る。こちらも乗り気。
2015-05-06 10:20:51志木田:歌手が好きになったきっかけについて尋ねた。 失語症の人にも工夫したやり方で引き出す。COPM。本人の目標設定も。 本人にとっての問題点も共有できた。 趣味だけではなく、「仕事」でもある
2015-05-06 10:27:25志木田:高頻度にライブ鑑賞・声だし・ライト振り作業を続けると、呼吸状態が改善。SpO2下がらなくなってきた
2015-05-06 10:28:21志木田:他者交流に乏しかったのが、ライブの時間になると、ライブ鑑賞に興味がある他患者を自ら車椅子押して連れてきた。 高次脳機能障害による行為の障害もあり、入浴時間が長くかかっていた。しかし、「終わったらライブ見ていいですよ」と伝えると、ものすごいやる気を出してうまくやり時間短縮
2015-05-06 10:32:12志木田:人と話せるようになりたい、挨拶ぐらいはできるようになりたい。 挨拶まわり作業。最初はOTRに言われてやっていたが、「キレイですね」と口説いたりし始め、次第に自発的に挨拶するようになってきた
2015-05-06 10:37:44志木田:両親のための洗濯物たたみ。これを病棟での役割としてやってくれるようになってきた。右手の不使用目立っていたが、たたむ時運ぶときに自然に右手を使うようになってきた。
2015-05-06 10:40:36志木田:退院後、拡声器なしの挨拶もそれなりにできるようになってきて、洗濯・風呂掃除・ゴミだし役割を訪問サービスの支援を受けながらやるようになり、1年に1度程度ライブに行くよう予定(実施、確かめる予定)し、人生の質をもって生活できるようになった。
2015-05-06 10:44:05神保:作業療法は他者からすると”場当たり的”と移り、OTが趣味に走り出したなどと言われがち。 作業やった。良くなった。良かったね。 だけで終わるのではなく、 理論をしっかりもつのは大事
2015-05-06 10:46:36神保:歌手を応援している自分が自分らしいー自分らしさをどう捉えるか? なぜ劇的な行動変容が起こったのか?
2015-05-06 10:48:37神保:ピカソの絵画。ひとつのキャンパスにいろいろな視点からみることは、「多角的にみる」ということを象徴している。
2015-05-06 10:49:33神保:作業の意味は「動機の源泉」となる。アイデンティティとの関係が深い。 とはいってもなかなか聞き出すのは難しい。言ってもらえない。 作業の裏にアイデンティティ・意味・価値が隠れている。 作業選択、作業歴を語るときにそれが透けて見える
2015-05-06 10:52:32神保:意味?価値?アイデンティティ? わかるようでわからない。 自己はアイデンティティよりも広い概念。物語によって意味・価値を紡ぎ、自己の人格を下支えする。 私は物語(意味・価値)に支えられている。これが病気などで断絶すると、アイデンティティ・クライシスを起こす。
2015-05-06 10:54:46神保: 物語が私を支えている ある局面で「私」がうまくまとまらなくなったとき、人生の意味を問い始めるときに自分の物語を再構築し始める。
2015-05-06 10:58:24