「ルパン対複製人間」の「夢を見ない」ルパンとルパンの「奪われた夢」
見終わったー。やはりルパン音頭は最高のエンディングだなぁ。そして結構旧TVシリーズを意識してること(マモーの名前もそうだが硬質ガラスで宙に浮くとか)崖でのチェイスはカリ城の既視感だしラストはラピュタみたいで、宮崎さんは余程感銘を受けたか俺ならもっと巧くやると腹立てたのかしら。
2015-05-19 00:20:48以前の感想でルパンの未來として「死刑になるかマモーの如く死体のように生き続けるか」と書いたとき「これはルパンと言う作品の未來についてとも読めるか?」とは思ったが、業界読みみたいで好みじゃないから言わんといたんだけど此度の再視聴で確信した。全ての台詞がその様に読めるぞ?
2015-05-19 00:28:16ルパンの「夢を奪われたからなあ」に縛られてたけどむしろ次元の「行くなルパン!」と「女か?」と言う台詞がルパン曰くクラシックであることが中心なのかも知れんぞ?ルパンが次元をクラシックと呼ぶ時=次元が「次元と言うキャラを生きてる時」である事、「行くなルパン」とはTVシリーズのような…
2015-05-19 00:34:35…キャラの掛け合いの世界に戻ってこい」と言うTVアニメ側の世界に立つ次元の叫びに聞こえる。そしてルパンは「夢を取り戻した」かは知らないが、めでたくマモーとの因縁を断ち切って銭形とのドタバタを演じる世界に帰って終わるわけだな。
2015-05-19 00:41:13ラスト飛行機での次元の台詞が「いつまでたっても追われる身か…」なのか「終われぬ身か」なのか、どうにも聞き取れぬが五エ門曰く「それが奴の宿命」な訳だ。すでにあの時代ルパン三世は監督たちにウンザリされてたのかね?
2015-05-19 00:45:57しかしBDを買った事で規制に引っ掛かった台詞やら時間の関係で切られた場面(結構長い)がみれて、なおかつ場面が繋がらないながらも面白さは損なわれていない当時の編集マンの腕も知れて本当に良かった。大満足だ。
2015-05-19 00:55:10ルパンと言うシリーズに対する批評を含んだ場面を全部抜き出そうかとも思ったけどそのために見直すのはもったいないな。昔は変だと感じたアメコミにルパンが混じってる雑誌も次元の「荒唐無稽なのは俺たちかも知れねえぜ」も銭形の「お前と言う存在がある限り私は追いかける運命にあるのだよ!」も。
2015-05-19 01:01:31やっぱり一番泣ける存在はマモーであった。ルパンと不二子のちちくりあいを前に取り残される老人。不死を誇ろうと権力財力を持とうと「死ぬべき時に死ねなかった者(シリーズ?)はみじめだ」と言う製作者の声が聞こえるようだ。マモーを殺したのは監督の「俺が看取ってやった」という宣言ではないか。
2015-05-19 01:18:52まあ、ルパン三世はマモーのように生き続けるわけだが。そのフォローはラストのルパンたちに引き継がせているとすれば何重にも読める作品であるなぁ。
2015-05-19 01:20:56こう見てくるとルパンの「奪われた」とか「いろいろと取り返しに来たぜ」とかいう時の「夢」とは、マモーにつきあって思わず知らずシリアスになってしまった(=生と死が、始まりと終りがある)世界観から、永遠に続くTVシリーズという「悪夢」に帰らせてもらうぜ…という事と読めるかも知れない。
2015-05-19 01:31:57しかしこの読みが当たってたとすれば、吉川惣司に「やっと死ねたんだ」と言われ宮崎駿には「これまでの五年間は全~部ニセモノ」と言われ押井守には「初めから居なかった」と言われ(未遂だけど)、新ルパンは踏んだり蹴ったりだなあ…
2015-05-19 01:53:25まあ会社からすればたいした稼ぎを出さねえヘボ監督が何を言いやがるってとこでしょうがね。マモーは自らを問うこと無く生き続けるのだ。(でも長い目でみりゃ確かにあの劇場二本がシリーズの命を保っているのも事実。不思議なもんだ。)
2015-05-19 01:58:05