岡島正晃さんのゲームレビュー第三弾 デモンズソウル

 第一弾と第二弾が何かは知りません。
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岡島正晃 @ADLAHIR

切なくなってきたから、今夜は渾身のゲームレビュー第3弾を書き散らす。お題は『デモンズ・ソウル』(PS3)。日本製には珍しいドライな世界観&ビジュアル、そしてあまりの難易度に「心が折れそうだ」という声が続出しながら、異例の大ヒットとなったFTアクション・アドヴェンチャーだ。

2010-12-23 02:08:20
岡島正晃 @ADLAHIR

まずシステム的な側面から見ていくと、本作は後方3人称視点を採用しており、ルックスとしては『トゥームレイダー』なんかに近い。ただ、ゲームのキモは明白にり戦闘よりで、プレイフィールは往年の横スクロールACT,例えば『ファイナルファイト』あたりにこそ近い。

2010-12-23 02:11:27
岡島正晃 @ADLAHIR

弱攻撃、強攻撃、ガード、パリィの各ボタンに、移動とダッシュ&緊急回避、これだけの操作系で驚くほど多彩なプレイが可能なのも、すごく横スクロールなカンジ(^^)。まずはこの点が、『デモンズ』のポイントだ。

2010-12-23 02:13:47
岡島正晃 @ADLAHIR

というのも、一見単純な操作ながら、使用する武器やキャラクタービルドの方針によって、プレイフィールが大きく変わるからである。武器はカテゴリごとに攻撃モーションと属性が異なり、それぞれに有利不利があるため、自分好みの得物を見つけ、それを強化していくのがまず楽しい。

2010-12-23 02:16:22
岡島正晃 @ADLAHIR

加えて2系統の魔法も主戦力足りうるため、「次はあの武器をメインにしよう」という具合に、リプレイ性が大変高い。ソフト1本のお買い得度は抜群といえる。

2010-12-23 02:18:27
岡島正晃 @ADLAHIR

また、実際に武器を選んだあとの戦闘においては、アクションゲームでありながら高度なリソース管理を要求されるのも大きな特徴。最大のキモは「スタミナゲージ」の存在で、武器のスイングからガード、ダッシュに至るまで、およそあらゆる行動においてこのゲージを消費する。

2010-12-23 02:20:36
岡島正晃 @ADLAHIR

おまけにダメージの大きな重い武器ほどスタミナ消費が激しく、キャラクターの強化によるスタミナ上昇にも上限値が設けられているため、いわゆる「ガチャプレイ」は自分の首を絞めるだけ。結果として、「相手の動きをよく見て対応する」というアクションゲームの面白さが、自然と身につくというワケだ。

2010-12-23 02:24:20
岡島正晃 @ADLAHIR

さらに見事なのは、↓のようなシステムだからこそ活きる敵のアルゴリズム。タイプごとの攻撃の規則性と、パターンにハマらないランダム性の按配が絶妙なため、「コイツはココが隙!」という学習効果と、油断のならない緊張感がカンペキに両立している。

2010-12-23 02:28:25
岡島正晃 @ADLAHIR

言い換えるなら、「どの瞬間にリソースを突っ込むか」を常に判断しなければならないワケで、たとえ出現パターンを覚えていたとしても、プレイ中のテンションが途切れることがまったくない! 個人的にこの感覚は、『ファイナルファイト』以来、絶えて久しく味わったことがなかった。

2010-12-23 02:30:24
岡島正晃 @ADLAHIR

ただ、それが結果として「難しい」という評価につながっている様子。確かにアクションゲームがニガテな一見さんは、忌避感を覚えよう。しかし実際にプレイしてみれば、それは大きな誤解だとわかるハズ。実は『デモンズ』ほど「確実にクリアできるよう設計されたゲームはない」のである。

2010-12-23 02:33:33
岡島正晃 @ADLAHIR

その秘密は、本作のストーリー&システムと密接に連動している。物語の舞台となる北方王国ボーレタリアは、無色の霧に包まれて外界と遮断された状態にあり、その霧の中では異形のデーモンたちが人々のソウル(魂?)をむさぼり続けている。

2010-12-23 02:35:29
岡島正晃 @ADLAHIR

でもって、この霧の中では「ソウル」の力が増大するらしく、人は肉体を滅ぼされても、本当の意味では死なない。かわりに魂だけの「ソウル体」となって彷徨う定めにあるのだ。これはプレイヤーキャラクターも例外ではなく、死亡するとHP半分の「ソウル体」になってしまう。

2010-12-23 02:37:36
岡島正晃 @ADLAHIR

ただし、プレイヤーキャラクターはあるアイテムを持っているおかげで、ソウル体となった瞬間に各ステージの入り口まで自動で転送される。この時、そのエリアで倒した敵の多くは復活するため、攻略は1からやり直し。本作が「死に覚えゲー」といわれる由縁である。

2010-12-23 02:39:49
岡島正晃 @ADLAHIR

一見すると、コレは大変キツい要素に思えるだろう。同ジャンルの多くの作品が「死んだらすぐ直前からリスタート」なのに対し、ステージのはじめからとはなんと語無体な! というワケだ。

2010-12-23 02:41:29
岡島正晃 @ADLAHIR

ただ、考えてもみて欲しい。「直前からリスタート」の場合、さっき死んだポイントを再攻略する自キャラクターの性能、状況は、失敗したときとまったく同じだ。というコトは、その難関を突破しようと思ったら、「中の人」がアクションゲーム・プレイヤーとしてのスキルを高める意外、方法はない。

2010-12-23 02:43:59
岡島正晃 @ADLAHIR

つまり、「直前リスタート」が「やさしい」のは、一定以上のプレイヤースキルを持っている人に対してのみなのである。

2010-12-23 02:44:55
岡島正晃 @ADLAHIR

一方『デモンズ』の場合、スタート地点からのリスタートとなるため、極論すれば「そのステージの最初の一体だけを倒し、経験値をかせいでまた戻る」というループも可能。根気さえあれば、アクションゲーム・スキルに依存しないクリア方法も残されているというワケだ。

2010-12-23 02:46:29
岡島正晃 @ADLAHIR

コレこそが、「実はデモンズはやさしい」という見解の論拠。一見厳しい仕様によって、『デモンズ』は通常のアクションゲームにはない「問題解決の糸口」を、プレイヤーに提示しているのである。

2010-12-23 02:48:18
岡島正晃 @ADLAHIR

もっとも、この「やさしさ」はただ都合がイイばかりではなく、実は「厳しさ」と表裏一体なのだが。というのも、このゲームでの経験値でありお金である「ソウル」は、死亡するとその地点にすべてドロップし、同じ場所にもう一度たどり着かない限り回収できないからだ!(@@)

2010-12-23 02:51:01
岡島正晃 @ADLAHIR

しかも、ソウルは直前の死亡一回分しかフィールドに残らない。よって、「欲かいて奥まで進んだ挙げ句に死亡、ソウル回収に向かうもさらに手前でまた死亡し、溜め込んだソウルがパー」なんて事態は、アホほど頻繁に発生する。

2010-12-23 02:52:25
岡島正晃 @ADLAHIR

え? そういう時は伝家の宝刀「リセット」、あるいは「直前から再ロード」があるって?(^^) ・・・・・・うん、フツーのゲームなら、まあそうよね(ニヤリ)。

2010-12-23 02:55:41
岡島正晃 @ADLAHIR

甘い! メリケンからやって来たあのドーナツのように甘い! 実はこのゲーム、完全オートセーブで任意セーブ不可なのだ! つまり、「いまのナシ!」は一切できんであるっ!(な、なんだってー!!)

2010-12-23 02:57:10
岡島正晃 @ADLAHIR

・・・・・ってちょっと待って! 逃げないで!(^^) 確かに鬼のように厳しい仕様に見えるけど、決してそれだけじゃないから! 実は俺様が思う『デモンズ』最大のキモ、それはまさにこの「時間の付加逆性」にこそあるのだ。

2010-12-23 03:00:01
岡島正晃 @ADLAHIR

しかし一方、冷静に考えてみると、「直前からリスタート」な仕様というのも、本当に「やさしい」のだろうか? ゲームクリアの難易度的観点から「そうとも言い切れない」のは前述の通りだし、私見ではプレイ感覚としても「否」と言いたい。

2010-12-23 03:06:27
岡島正晃 @ADLAHIR

なぜなら「直前からリスタート」のゲームにおいて、プレイに反映される「結果」とは、すなわち「成功」しか認められていないからだ。難所で詰まり、そこを突破するのに12時間を費やし、500回死んだとしても、501回目に突破に成功すれば、その1回だけが「結果」として受け入れられる。

2010-12-23 03:08:58