マザーウィル泊地 #25

提督に深刻な障害が発生しています。
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Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

......Checking SYSTEM...... ......ERROR STOP: 0x0000009A Call to SYSTEM ADMINISTRATOR that have superior authority. #マザーウィル泊地

2015-03-20 00:00:33
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

Confirmed the highest authority. Ignore the error...... ......ERROR. STOP: 0x000000C4 #マザーウィル泊地

2015-03-20 00:05:17
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

「日本語で言ってくれ。私は金剛ではないんだ」 『システムに深刻な障害が発生しています』 『Malfunction』 『我々は正解に至れない』 『Lassen Sie es rund um den Kosmos über den Schmerz gehen!』 #マザーウィル泊地

2015-03-20 00:10:08
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

酒匂が悲鳴を上げている。 非効率な運用で、メインシャフトの温度が無駄に上がり続けている。 「酒匂!スクラム!」 もはや現状を手に負えないと判断した長門は、提督消滅の可能性さえ考慮し、その命令を下した。 「スクラム!?なんですかそれ!?」 #マザーウィル泊地

2015-03-20 00:15:10
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

酒匂の実戦経験の少なさが災いした。 「……っ!非常停止釦だ……あの一番でかい、赤い釦だ」 わかりやすく、できるだけゆっくりと、絞りだすように声を出し、伝える。 「赤い? でかい? ない! ない! ない! あった!」 酒匂は、全力でそれを殴った。 #マザーウィル泊地

2015-03-20 00:20:07
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

最低限で起動していたシステムは、あっさりと落ちた。予備電源など既に使い果たした。 「酒匂……酒匂?」 「はーっ、はーっ」 「酒匂!」 「ぴゃい!?」 「美祢に通信砲を撃つ。それだけ終えれば、後は司令部の狂艦どもがどうにかするさ」 #マザーウィル泊地

2015-03-20 00:25:02
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

スピリット・オブ・マザーウィル擱座。 それを望ましいと思う者もいれば、望ましくないと思う者もいる。 壊滅した呉の防衛にそのままいてほしい、来るべき大規模作戦のために早く動いてほしい。そんなことは、泊地の無法者共にとっては知ったことではない。 #マザーウィル泊地

2015-04-12 08:31:30
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

過去の、企業がその権力の元で好き勝手した結果生み出されたAF、その防御力は現用艦娘、敵深海棲艦の武器威力程度ではどうしようもない。現に無謀な単騎突撃をしてきたレ級は海上だというのに文字通り踏み潰された。質量の暴力というものは絶対なのだ。 #マザーウィル泊地

2015-04-12 08:36:52
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

それも、制御システムたる提督が健在であるという前提のもとだ。脚を上げることすらできないのであれば、それは巨大な的でしかない。牽引戦艦HURも、絶対的な攻性防禦があるからこそのんびりSoMを引っ張れるのだ。迂闊に動けば希少な動力を失う可能性があった。 #マザーウィル泊地

2015-04-12 08:47:36
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

HUR級は旧式の戦艦。戦艦といえどSoMの牽引を目的として作られ、海上でのSoM運用システムの一部でしかない彼女達。SoMのない艦隊行動に出ればあっさりと撃沈される。 #マザーウィル泊地

2015-04-14 14:00:45
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

HURを任された榛名もいない。SoMのメインシャフトオペレータの金剛もいない。最初の6人だけでもいれば、あるいは動かせたのかもしれない。 だが、ここには諦めた戦艦と軽巡が一人ずつ。 #マザーウィル泊地

2015-04-14 14:07:46
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

通信砲を発射した後、二人はとっとと自室、特殊兵器保管庫に籠りにゃんにゃんしていた。もう義務は果たしたとばかりに。 この切り替えの早さは傭兵ならではであった。 SoMのどこかで何かをするよりも、定位置にいた方が引き継ぎに探し回らなくていいという合理もあった。 #マザーウィル泊地

2015-04-14 19:50:27
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

さて、SoMの周りを見てみると、 『ダーイ』 金剛の艦隊が、群がる敵を囲んでなぶり殺しにしていた。 正確には艦隊ではない。如月のようにこの世界の理に反してまで艦隊を組む必要はない。複数の金剛がただ独航しているだけだ。 #マザーウィル泊地

2015-04-14 20:00:41
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

「Too badネー」 「一体何をどうすればこうなるノー?」 焼け焦げたケーブル、破裂した配管。金剛たちには、このメインシャフトが整備をしたばかりだとは到底思えなかった。関節部ばかり弄って、主機は弄らなかったのだろうと。 #マザーウィル泊地

2015-04-15 23:51:19
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

「Look it」 「What...Ah,提督にrecommendした冷却水配管が在るネー?」 「Technologyは時代相応だケド、Niceworkデース」 「Logが出たヨー!」 非常電源で唯一動く制御端末が、ログを感熱ロール紙に吐き出していた。 #マザーウィル泊地

2015-04-16 00:03:59
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

「Understood?」 「No.Elder operatorを呼んできマース」 金剛は甲板へ金剛を呼びに行く。何人かはSoM内部に散らばってEN系統に異常がないかを点検し、何人かは甲板から襲撃を警戒し、何人かは哨戒航行をしていた。 #マザーウィル泊地

2015-04-16 00:11:33
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

そのうち、最先任は甲板にて何時呼ばれてもいいようにと待機していた。 「Ma'am!Elder operator!」 「何ですカー?Irregularデモ?」 「とにかく来るネー。Mainshaftの方が説明が早いデース!」 #マザーウィル泊地

2015-04-16 00:15:25
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

「Oh...」 ログを読んだ先任金剛は言葉を失う。 「Understood?」 「酒匂はよくもまぁこんなscary operationを……」 「?」 「ここを見るヨー?Uncontrollable...」 「4 minutes?」 #マザーウィル泊地

2015-04-16 23:36:20
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

「長門もgood decideデス……」 「どうするノー?Elderのchain of command無いと作業もできまセーン!」 「Harborのfriendsが来るまでrepairとpatrolを交代でやるしか無いネー。班分けはお任せしマース」 #マザーウィル泊地

2015-04-16 23:48:20
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

「First,酒匂から引き継ぎを受けたいですが、起きてからにしマス。それまでmainshaftをopenして修理箇所のListsにするネー」 「Jawohl Freu!」 メインシャフトにいた金剛共が一斉に返事を返す。 #マザーウィル泊地

2015-04-17 02:08:05
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

「Sub EN system,ready」 「Water plantは何時でも行けるヨー」 「排水処理系はNo problemネー」 「コジマ系統、ready」 「点火」 一刻を争う。動力を失ったSoMは沈みつつ在る。最低限の浮力を得なければならない」 #マザーウィル泊地

2015-04-18 04:46:17
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

最初から、「通常動力」たる金剛ジェネレータの使用は視野にない。SoM始動の重負荷には不足すぎるのだ。本来であれば提督がゆっくりと負荷を上げるが、制御装置たる彼は沈黙を続けている現在、大雑把なことしかできない簡易制御装置に頼らざるを得ない。 #マザーウィル泊地

2015-04-20 11:34:47
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

提督が居さえすれば。 そんな事を思う、ましてや口に出す者はここにはいない。甲板が燃え上がった時も、傭兵に襲われた時も、敵艦隊に完全包囲された時も、初めてメインシャフトに触れた時も、金剛はここにいたのだ。 #マザーウィル泊地

2015-04-24 17:16:34
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

冷却設備が保冷状態から冷却状態に移行する。冷却範囲がコジマ資源貯蔵庫から配管系統に増えたため、保冷では間に合わなくなる。 「Possible! Minimum Power でControlネー」 非常用システムで、冷却材を回す。どうにか回った。 #マザーウィル泊地

2015-04-27 08:45:24
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

どうにか、だ。 浮力を得るための最低限の動力まで上げてゆく。急激に上昇させ、設備に不必要な負荷をかける訳にはいかない。本来ならENの振り分けに百人単位のオペレータが要るのだ。今は浮力だけにしか回せず、その分だけのEN分配オペレータがいるが、それでも12人。 #マザーウィル泊地

2015-04-27 14:03:56