劉度が艦これに挑戦するようです2015　5-6月号

劉度 @arther456

那珂ちゃんと軽巡棲姫がカレー洋最強アイドル決定戦をやっている間、金剛と五十鈴はリランカ島までやってきていた。金剛にとってインドは重要な場所である。ここには世界規模の不動産会社、東インド会社の本社があるからだ。「本社は無事でしょうか……What？」#艦これ航海日誌

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リランカ島に近づいた彼女たちを出迎えたのは、『港湾水鬼』『李乱火』『仏血義理』といった威圧的なノボリが立ち並ぶ光景であった。その下でははぐれ深海棲艦の群れがノボリを掲げて水上をバイクで暴走している。「What's...?」困惑する金剛に、先頭の深海棲艦が気付いた。#艦これ航海日誌

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パラリラパラパー！水上バイクの一群が、違法改造クラクションをけたたましく鳴らしながら、金剛たちに突撃してくる！その先頭にいるのは、港湾棲姫によく似た物々しい顔の深海棲艦である！「春の"戦"……"始めて"見るかァ……？」「！？」先頭の深海棲艦がバットを振り上げる！#艦これ航海日誌

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「「イヤーッ！」」金剛と五十鈴は逆方向に飛んでバット攻撃を回避！「Shit！港湾ちゃんのfakeがいるなんて！」「エセ"英国人"に"偽物"とか言われたくねえ！」物々しい顔の深海棲艦、港湾水鬼は金剛に目をつけた！「リランカ島の"喧嘩"の火蓋が、今切って落とされる！#艦これ航海日誌

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突如始まった金剛率いる横須賀３３地区別働隊vs港湾水鬼率いる『チーム李乱火』のケンカは、金剛の「ケンカならタイマンデース！」の一言で、後日に持ち越しとなった。「咄嗟に言ってしまいましたが、深海棲艦とタイマンbattleって大丈夫なんでしょうか……」#艦これ航海日誌

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「金剛、あなた格闘技とかできるの？」五十鈴が問う。「い、一応嗜む程度には……でもお船が殴り合いなんて、非現実的デース……」「いや、艦娘って時点で船にこだわる必要はないと思うんだけど……」電探職人から自動車会社のCEOになった五十鈴らしい言葉である。#艦これ航海日誌

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「あ、これ向こうの副ヘッドの重巡ネ級から貰ってきた果たし状。勝負は明後日の夕方、スリランカのストゥーパの裏だって」「Cathedralの裏って、どこまで不良moveを徹底してるのデース！？それでも深海棲艦デスか！？」#艦これ航海日誌

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「ほっぽー」北方棲姫が棒につけたマグロを引きずっている。「何してるの、あなた……」通りかかった天津風は、魚の生臭さに顔をしかめながら聞いた。「天津風、いた！吹き流し置いてけ！」「え、これ？……いいけど」天津風は髪をまとめていた吹き流しを取り、北方棲姫に渡す。#艦これ航海日誌

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「ありがと！」すると北方棲姫は、マグロのぶら下がった棒に天津風の吹き流しを取り付けた。ふんす、と満足気に鼻を鳴らして宣言する。「こいのぼり！」「これじゃあマグロのぼりじゃないの！？」#艦これ航海日誌

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「すごいヒロイン力を感じる。今までにない何か熱いヒロイン力を。風……なんだろう吹いてきてる確実に、着実に、鎮守府の方に。海の向こうには沢山の仲間がいる。信じよう。妥協イベントや邪魔は入るだろうけど、絶対に流されるなよ」また矢矧のヒロイン病が再発した。#艦これ航海日誌

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スリランカ島の廃ストゥーパの裏に、深海棲艦たちがたむろしていた。作戦行動のためではない。これから始まるケンカの見物だ。群れの中心にいるのは、ヘッドの港湾水鬼と、横須賀３３地区代表の金剛である。「"覚悟"はできてんだろうなあ……！？」港湾水鬼が首をゴキゴキと鳴らす。#艦これ航海日誌

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「誇り高きBritain Shipとして、投げつけられた手袋を無視するわけにはいきまセーン」金剛は港湾水鬼の視線に怯えもしない。自信満々だが、遠くから見守る五十鈴は不安だ。「大丈夫かしら……」不知火や熊野ならいざしらず、金剛はどれだけ格闘技ができるのだろうか。#艦これ航海日誌

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「行くぞオラァ！」港湾水鬼が金剛に殴りかかる！パァン！「なっ……！？」ギャラリーの深海棲艦も、五十鈴も目を見張った。一瞬で側面に回り込んだ金剛が、港湾水鬼の頬を殴ったのだ。恐るべきはそのフットワークの軽さ！金剛は拳を顔の正面で構える。ボクシングのスタイルだ。#艦これ航海日誌

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「ボクシング？アメリカの格闘技じゃねえのか？」「No」ギャラリーのヤジを金剛は冷静に否定する。「TitleこそアメリカがMajorですが、Boxingの発祥は我らが英国デース。"紳士"のSportですよ？」「テメーは"女"じゃねえかよう……！」港湾水鬼が睨む。#艦これ航海日誌

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「やれんだったら構わねェ……"強さ"ってやつを、見せてやるよ！」「Come on! Britain Soul、見せてあげるネー！」再び、港湾水鬼と金剛が拳を交わす！「……無事に帰れるかしら」トラック内で待機する五十鈴は、ただただ先の展開が心配であった。#艦これ航海日誌

劉度 @arther456

梅雨の季節。天候は雨がちだ。「あ゛ー。雨は原稿が湿気って嫌なのよねえ」鎮守府で留守番中の秋雲は、夏の原稿を書きながらボヤいている。「ちゃんと乾かさないとインクが滲むし……あれ？」ふと窓の外を見ると、巻雲が傘も差さずに歩いていた。「巻雲ー？何してんのさー？」#艦これ航海日誌

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「へやー！へやー！あ、秋雲！これ見て！」よく見ると、巻雲は袖を頭上で高速回転させて雨粒を弾いていた。「これなら急な雨でも濡れなくて済みます！お役立ちです！」「いや、それはいいけど、隣の日向さんに弾いた雨粒がもろに掛かってるよー？」「あっ」「まあ、そうなるな」#艦これ航海日誌

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「ゴボボ……艦娘と深海棲艦が殴り合っておるわ」リランカ島、廃ストゥーパでの決闘を遠くから眺めているのは、知性マグロの群れであった。西方海域マグロ軍団の長、知性ミナミマグロは、斥候マグロの報告を受け、自ら大部隊を引き連れこの場所にやってきたのだ。#艦これ航海日誌

劉度 @arther456

「かかれぃ！憎き艦娘と深海棲艦を、一網打尽にせよ！」「「「ゴボボーッ！」」」ミナミマグロの命を受け、知性マグロたちが突撃する！「マグロォ！？」「グワーッ！」強襲を受けたギャラリーたちは混乱！そこにミナミマグロが弾丸のごとく突撃！狙いは中央の金剛と泊地水鬼！#艦これ航海日誌