26 車を走らせるほどに 一緒の時間は減っていくから だんだん無口になる彼女 もういつだって ふたりで逢えるねんで 来週楽しみにしてるからな そう言って送り届けた また部屋片付けな 今度はちゃんとお風呂掃除も… 悪いけど来週は授業も部活も 身が入らんやろなぁ
2015-04-28 02:00:1527 一週間はバタバタして過ごした 金曜日に仕事残さんように 帰ったら部屋を片付けたし 散髪にも行った 彼女との初めての夜を 頭の中で何度もシミュレーションする
2015-04-29 00:24:1528 授業の空き時間に 食堂で昼飯食べてたら 渋やんがやってきた "最近えらい忙しそうやん 今晩行く?いつもんとこ…" 「実は…今日な…」 "なにー?お泊りぃ~?" 「渋やん!声デカイって…」 "そしていよいよ松本伊代ってか?" 「はあ?」
2015-04-29 00:24:2729 "よかったな、言うてんねん… せや、明日の練習は俺に任せ" 「え?練習て…」 "サッカー部やがな~ うちと練習試合でもしよか" 「試合て、おまえとこバレー部やん」 "ええねん!どないでもなるて おまえせっかくの初めての朝やん 彼女とゆっくりせえや"
2015-04-29 00:24:3830 「いやまあ、そんなロマンチックな 朝を迎えるとは限らんし…」 "あほかおまえは… 彼女から泊まりたい言うてんねんで" 「そやねんけど…」 "えーから!まーかせとけって"
2015-04-29 00:24:4832 来るんは夜になるって言うてたけど できる限り急いで帰る うちのそばのよう行く中華屋で 野菜餃子と唐揚げを作ってもろて 家に着いて ペーパーモップをかけてたら 『もうすぐ着きます』って メールが入る
2015-04-30 21:58:2933 もう暗なってんのに危ないがな~ 慌てて外に出て エレベーターを待ってたら 開いた扉から彼女が顔を出した 『あ、先生』 「もー、駅まで迎えに行ったのに」 『近いし全然平気』 「あかーん危ないやろ… 今度からちゃんと電話せえよ」 『はーい』 舌をペロッと出す彼女
2015-04-30 21:58:3834 彼女の大きめのカバンを持ってやって 部屋に入る 『おじゃまします …あ、なんかいいにおい!』 「食べに行くんしんどいかな思て」 『わぁ、手洗ってきますね …洗面所お借りしまーす』
2015-04-30 21:58:4635 『わ!ギョーザだ』 「ごめんやで~ 行きつけの店こんなんやねん」 『全然!ふたりとも食べたら においも気にならないし…あ、…』 自分で言うて 真っ赤になってる 飛びつきたくなるのを なんとかこらえて 俺は餃子に集中した
2015-04-30 21:58:5436 『さすが先生お薦めのお店ですね 私こんなにたくさん餃子食べたの 初めてかも…』 食器を洗いながら彼女が言う "初めて"とか言われて ドキッとしてまう テレビ観るとか オリエンテーションの話聞くとか まったり過ごしたらええんやろけど もうそんな余裕かましてられへんわ
2015-04-30 21:59:0237 洗い物を終えて 手を拭いてる彼女の腰に手を回す 「あんな…明日の部活なくなってん せやから1日一緒におれるで」 『え、ほんとに?』 「嬉しい?」 『うん…』 顔をのぞき込んだら 照れてむこう向くから 強めに引き寄せて 何も言わんとキスした
2015-04-30 21:59:1238 流し台に押しつけて何回も… 苦しげに息継ぎした隙に 舌を割り入れて続ける 肩にあった手を身体に滑らせて うなじに口づけた いきなりトップギアに入った俺に びっくりしたみたいに 身体を固くしてる
2015-04-30 21:59:1939 『せ…んせい、あの…』 「ん…」 『シャ…ワ…』 「…そ…か、そやな… ほな先に入ってき…」 『でも…』 「一緒に入るか?」 『…やだ』 「そんな思いきり断んな」 『だって…』 もう半泣きの彼女を ぎゅっと抱きしめた
2015-04-30 21:59:2940 「はぁ…」 私を強く抱きしめたまま 先生が苦しそうに息をはいた 「ごめん…一旦落ち着くわ… 風呂入っといで…」 くぐもった掠れた声で 表情も見えなくて 一気に不安になる 先生の腕の中で 頷くことしかできない
2015-05-06 23:25:0341 先生にすべて任せる決心は とっくについてるのに 初めて触れられた指先が 胸をかすめて どうしていいか わからなくなって…
2015-05-06 23:25:1342 「早よ出てきてや もうそんな待たれへんで」 ぐるぐる考えてたら そっと身体を離した先生が おでこにちゅっとして いつもの調子で笑ってくれた… 今日まで随分ガマンして くれてたんだって思ったら ずっと年上の先生のことが とっても愛おしくなった
2015-05-06 23:25:2243 どんなに念入りに洗っても 足りない気がしたけど 最上級にいそいで 15分で出てきた この日のために選んだ部屋着で リビングに戻ったら ソファーのむこうで 先生が筋トレをやってて 思わず笑っちゃった
2015-05-06 23:25:3244 「おっ、出てきたか… なにもう~なんちゅう…もーう!」 私のことを見て 頭をくしゃくしゃってして お風呂に走って行く
2015-05-06 23:25:4445 歯磨きをして 髪を乾かそうとしたところで 勢いよく先生が出てくる 『えっ?…はや…』 きっとまだ5分ぐらいしか たってない タオル巻いてるけど 裸でそばを通られて とびあがりそうになった
2015-05-06 23:25:5746 下だけスウェットをはいた先生が 冷蔵庫から飲み物を出して ソファーに座る 「ドライヤー持ってこっちおいで」 躊躇してたら 脚の間をポンポンたたく 缶コーラを渡されて 言われるままに先生の前に座ったら 髪を乾かしてくれる
2015-05-06 23:26:1047 わしゃわしゃされるのかと思ったら すごーく優しく髪に触れるから ドキドキする 間が持たなくて 先生のビールを手に取る 『飲んでもいい?』 「ん?ええよ」 『やっぱり苦ーい…』 「コンパとかで飲んだらあかんで」 『はあい』
2015-05-06 23:26:2848 「ほんま…心配やわ…」 ドライヤーを放り投げた先生に 後ろから抱きすくめられた 『せんせ…』 「こんなかわいいん着てるし… …もう、ほんま…」 切なそうな声に 勇気を出して振り向いたら 熱い唇が重なった
2015-05-06 23:26:4449 乾かしてもらったばかりの髪を 撫でる手は優しいけど キスはどんどん深くなる 先生の瞳が熱を帯びていて いつもと違うのが私でもわかる 思い切って先生の首に手を回したら ぐいっとソファーに引き上げられた
2015-05-11 03:12:4250 キスに気を取られているうちに パーカーが脱がされてた 先生の手が一瞬止まって それからブラも取り払われる 「かわいいけど…今はいらん…」 じっと見られているのが恥ずかしくて 先生に抱きつくとそっと押し倒された
2015-05-11 03:12:52