グラクレ2期(POD) リオネル・ラヴァンシー
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【2日目】リオネル@条約(メイジ) 戦功12/HP112/SP17/調査点0 op:無し (戦闘ダメージ無効化支援適応済み) 「マヌエラからの支援により、回復に専念できた。さて、問題はこいつだが……」 #GC2_POD
2015-05-17 14:58:04魔法師の負った矢傷は思いのほか深く、本来であれば回復に時間を要する損傷であった。しかし幸か不幸か、先日何を思ったか突然この魔法師本人が送りつけてきた生命魔法の術書(リオネルはあまり使わないと判断していたようだが)が役に立ち、短時間での確実な治癒を施すことができたのだ。
2015-05-17 23:15:39「どうせ使わないと思っていたけれど、まさかこんなに早くこれが役に立つとはね。君、やられることを予知でもしてたのかい?」 「…そんなわけないだろ」 彼はリオネルのアカデミー時代からのほぼ唯一とも言える学友だ。昔から何かと貧乏くじを引く体質の彼は、今度もあらぬ不幸に見舞われたらしい。
2015-05-17 23:25:43「今度のは本当に予想外だ。お前の目の前でやられたのが不幸中の幸いってやつだよ……しかしリオネル、お前本当にその術書が使えないと思っていたのか?」 「…?そうだけど。君も知っている通り、俺が欲しいのは屍体を修復する方法だ。生命エネルギーの残っていない体に、生命魔法は使えない」
2015-05-17 23:31:32「あれ、おかしいな…本の間に手紙が挟んでなかったか?そこに記したはずだったんだが…」 「無かったけど」 「んん〜!?どういうことだ!?それが一番大事な荷物だったのに!」 「大方、本を包む時にでも隙間から落ちたんだろ。君は度々そういったミスをして恋文を他人に暴かれていたじゃないか」
2015-05-17 23:37:02その話はもう良いだろう!と、在りし日の黒歴史を思い出して悶絶する友にリオネルはそもそもの疑問をぶつけた。 「手紙が抜け落ちていたことで何か重要な伝達が滞っていたことは分かった。けど、なんだっていきなりあの術書を?目を通したが、屍体修復に関する項目は見つからなかったよ」
2015-05-17 23:42:31リオネルの言葉を聞いて、なぜか友は得意げな顔をした。 「は、当たり前だ。そういう風に俺が細工したんだからな。お前の目を誤魔化せるってこたぁ、俺の技術もなかなかのもんってことだな」 「そうだとしても、意図が分からないんだけど」 「お前は昔からそういうところ意外と鈍いよな…」
2015-05-17 23:46:42「まぁ見てなって」 友はそう言うと、魔術書をぺらぺらと捲りだした。そうしてとある頁で指を止めると。何やら複雑な術式をそこに刻み込む。 「……これは…」 「どうだ?これが第一級のカムフラージュってやつだよ」 術が発動した後、友の手許にあったのは先程とは全く違う本だった。
2015-05-17 23:52:02「禁書だ。先の大戦で偶然手に入った。おおっぴらには運べねぇから、ちょいと細工させてもらったぜ。カムフラージュに使ってたあの本もなかなか希少なものではあるんだけどな」 禁書。そう聞いて、リオネルの表情が変わる。友から手渡されたその本は紛れもなく、リオネルが求めていたものだった。
2015-05-17 23:58:29「本当はこれがカムフラージュだってことを暗に示す内容の手紙を挟んでいたはずだったんだが、まぁ結果こうして直接種明かしもできたし良しとするか」 「っ……本当に…良いのか?これを貰ってしまって…」 「良いも何も、これはお前に必要なものだろ?」
2015-05-18 00:04:52「どんなに貴重で有益な物も、それが持つべき者の手に渡らなければ何の価値も無い。この本が俺の手に偶然渡ってきた時点で、こいつはリオネル、お前のところに行き着くべき物だったんだよ」 友の言葉に、リオネルは思わず下唇を噛み締めた。
2015-05-18 00:09:43アカデミー時代、誰とも関わらず学問だけに齧り付いていた自分。成績も上位で他を寄せ付けまいとするそのオーラを敬遠してか、近付いてくる者はほぼいなかった。その中で唯一、自分にちょっかいをかけてきたこの貧乏くじ体質の男に、これほどまでに感謝する日が来ようとは。
2015-05-18 00:12:49「だが済まん。その本に書いてあるのは、見たところ肉体蘇生に関する知識だけのようだ。お前の弟の身体は元に戻せるかもしれないが、魂までは…」 「いや、十分過ぎるくらいだ。本当に何と礼を言ったら良いのか分からない……」 「いいってことよ!お前は俺の大事な友だからな!」
2015-05-18 00:20:25それにさっき死にそうになってたところを救ってもらったしな!と屈託なく笑う学友の昔と変わらぬ姿に、リオネルは束の間の安堵と郷愁を覚えた。
2015-05-18 00:22:46【戦闘/戦功8】リオネル@条約 POD参加は細い吊り橋で敵兵たちに追われる! 一気に駆け抜けるならHP-6(《名馬》があればHP減少なし)、SP+8。あえて反転し迎え撃つならHP-9、SP+12。 appli-maker.jp/analytic_apps/… #GC2_POD
2015-05-17 23:55:23「さて、リオネル…あちらさん」 「ああ…敵の残党か、それとも援軍か」 「どうする?こっちの吊り橋から退散するかい?」 「まさか。魔法師が二人も揃って、雑魚兵相手に敗走するわけないじゃないか」 「ハッ、そう言うと思ったさ」 「アカデミーからの学友を、嘗めてもらっちゃ困るんだよ」
2015-05-18 00:31:39【3日目】リオネル@条約(メイジ) 戦功20/HP103/SP29/調査点0 op:無し 「おーおー、さすが主席は違うなぁ」 「座学だけだよ。単純な攻撃魔法なら、君の方が上だ」 「また謙虚になっちゃって」 「…うるさいよ」 #GC2_POD
2015-05-18 00:41:01リオネルの生み出す土人形の物量と、治癒魔法師でありながら攻撃魔法を得意とする彼の火炎放射により、敵兵共は残らず排除された。おそらく地中で蒸し焼きにでもなっていることだろう。 「気の毒だね」 「なんて気持ちのこもってない同情の言葉!」
2015-05-18 22:24:38「それじゃあ、俺は軍に戻る。世話になったな」 「まさかいきなり一人で前線に出るつもりか?治療したとは言え、ついさっきまで肺に矢が突き刺さってたんだぞ。今のは俺との共闘だったから良かったかもしれないが…」
2015-05-18 22:34:37「いや、さすがに単身で前線には出ねぇよ。というか、俺は本来後衛で兵士達の回復をしながら指揮を取る治癒魔法師だったのが、たまたま今回前線に出されてたんだ」 「そしてたまたま矢に当たったのか」 「つらいわ〜」 「…………」
2015-05-18 22:39:32「まぁ終わり良ければすべて良し!お前に本の説明も出来たし、久々の共闘も楽しかったよ。後はお前の君主にもう大丈夫だって連絡してやってくれ。ほんと、世話になった」 「分かった。マヌエラにはそう通信しておく。……世話になったのは俺の方だ。この本の礼はいつか必ずするよ」
2015-05-18 22:43:26だからそんなの良いって言ってんだろ〜、とリオネルの背中をバシバシと叩き、学友は魔道具を使って空へ飛び立った。 「…お前は昔から運に味方されないんだから、あまり無理をするなよ!何か助けが要る時は俺に連絡しろ!」 リオネルはそう叫んで、此方に背を向けたまま手を上げる友の姿を見送った。
2015-05-18 22:54:00友軍の魔法師:リオネルのアカデミー時代からの学友。貧乏くじ体質なのでいつも何かしら不幸な目に遭っている。学生時代の成績は攻撃魔法の方が良かったが、本人は治癒魔法師を目指し生命魔法を修めた。現在は条約の君主に仕えている。リオネルの過去についてはかなり知っている模様。
2015-05-18 22:02:57@hisyabun_sk 「ああ、久々に聖印を十割使ったわね。陽動には十分事足りたでしょう。さて、前線から下がらせたリオネルはどうしているかしら」
2015-05-18 22:40:36