Twitter創作交流企画『色彩決闘』――第二交流フェイズ

人間なんだって出来る
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鋭ノ弍号 @a2_sikisai

青から返された、見てもらえて嬉しいという、言葉。 ふいに、鴉は押し黙り。 「……シャンテ」 あいもかわらず覚え間違えたままの、娘の名を呼んで。

2015-05-22 17:58:40
鋭ノ弍号 @a2_sikisai

「……黒の兵士は、強い。ルール無用の戦場ならば、我らは手段を選ばない」 低く、硬く、鋭い声で。 「そなたの『霧』は、とても良い技だ。『鴉』を相手にする時には、決して『目』を信じるな。『霧』ならば、黒の幻術は敗れる」

2015-05-22 17:58:41
鋭ノ弍号 @a2_sikisai

自分でも、何故こんな忠告を、この娘へと投げるのか。……出来ることなら守りたい。しかし、自分には守れない。この感情につける名前も見つからないまま。言葉を続ける。 「……そして、『黒』を信じるな。この大会が終われば、」 言葉を切る。……黒い蝶が、視界を掠める。

2015-05-22 17:58:43
鋭ノ弍号 @a2_sikisai

「……明日の、武運を祈る」 短くそれだけを告げ……鴉は、立ち去る。

2015-05-22 17:58:44
シャンシェ=ティパフィス @Siyayence_siki

——もうすぐに、日が暮れる。 暮れてしまった次の朝で、最後だ。 眼を上げる。背を、見送る。 ——最後になってしまうのかと、二度目、眼を伏せた。

2015-05-22 17:59:26

いつかの“明日”へ

ウォーリー・ヴィオラート @wolley_siki

…… 柔らかな絨毯の敷き詰められた廊下には足音さえ響かない。最も聞こえたところで、置いてきた二人が気にするかどうかはーーいや、白の娘の方なら気に病むかもしれない。全く迷惑かけっぱなしだな、そう思っても苦笑は浮かばなかった。笑えるほど、まだ心中は平穏ではなかった。

2015-05-22 15:01:28
ウォーリー・ヴィオラート @wolley_siki

色彩決闘は確かに他国との交流の場だ。それは国ではなく個人のレベルでも然り。故にここから交流を持ち始める奏者達も多いというのは周知の事実。 だがその先はーー常に語られるように、美談で終わるものだろうか。 俺はそれが否であることを知っている。

2015-05-22 15:01:51
ウォーリー・ヴィオラート @wolley_siki

込み上げる怒りのまま歩み続けて。 不意に通ったと見える人影を、誰かと振り向くとーー 大鏡の中から、自身が俺を睨んでいた。 どんな稼業の奴かと思われるような表情に、手に握られた折れかけの花束が痛々しい。そこでようやく花々の存在を思い出して。

2015-05-22 15:02:23
ウォーリー・ヴィオラート @wolley_siki

「……駄目だなぁ、こりゃ」 俺自身も、この花も、このままでは。声に宿る自嘲の色に反して、鏡に映る口元は引き結ばれたままぴくりとも動かない。

2015-05-22 15:03:16
ウォーリー・ヴィオラート @wolley_siki

少し考えた後、食堂はどっちだったかと思いながら足を進める。水とコップくらいはもらってくる必要があるだろう。 少なくとも嫌う理由もない相手からの貰い物を、むざむざ駄目にする気はないのだから。

2015-05-22 15:03:23

'△')<日々平和、これも女神の祝福さ!

『色彩決闘』管理アカウント @sikisaikettou

'△')<チーズもクヌギナラの実もうどん……じゃなくて宝飾品もちゃんと配り終わったし '△')<どの部屋も異常無かったし *'△')<僕ってなんて優しい色彩妖精なんだろう *'△')<………… *'△')<追加報酬を要求して来よ〜っと♪

2015-05-22 18:00:00
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