騎馬民族の話(仮

夢で見たお話。 時系列めちゃくちゃ。 思いついたまま書いてる。 BL注意。
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gude2hiro @gude2hiro

@gude2hiro 君がいればそれでいい。素っ気無い王子様はそう言って俺を近侍に選んだ。王子様は美しくて、その王子様に選ばれた自分は特別なのだと俺は有頂天になった。出世の道が開けたからではなく、彼にとって俺は唯一の特別な存在なのだと思っていたから。

2015-06-03 13:38:19
gude2hiro @gude2hiro

@gude2hiro 視察旅行で立ち寄った国境の城壁で、俺の夢は終わった。王子様は本当に特別なものをそこで見つけてしまった。黒髪の黒い瞳の少年。野良犬みたいだ。ギラギラして、獲物を隙あらば喰い散らかす。路地裏で奴らと残飯を奪い合った暗い日々を思い出す。

2015-06-03 13:43:51
gude2hiro @gude2hiro

@gude2hiro 王子様はただただ呆然と、少年を見ていた。…ベン。その呼び方を許されているのは自分だけ。それだけが、その時の俺の唯一の支えだった。王は行ったよ、行こう。日が暮れる。…うん。綺麗な王子様。本当ならその心は俺が手に入れる筈だったのに。上手くやっていた、筈なのに。

2015-06-03 13:47:04