本能寺でロストした薬研藤四郎を惑わす実装前一期一振

長月笹良 @sasa_sep

薬研が本能寺でロストしたとするとその後磨り上げられたいち兄の姿を知らない ↓ だから他の兄弟みたいにいち兄に呼び掛けたりしないしなんなら見ても誰だかわからない ↓ 他人のふりをして接触してくる実装前一期一振 まで来たんだけど一体誰得なのか

第二長月笹良 @sasa_sep_2nd

あにのなをなのるみしらぬたちのそのはりににたかみかきみだすゆめ 兄の名を名乗る見知らぬ太刀のその玻璃に似た髪かきみだす夢 ／硝子 #刀刀 #同題刀剣SS

第二長月笹良 @sasa_sep_2nd

@sasa_sep_2nd 歓声をあげ駆け出す兄弟に取り残されて立ち竦む。人の体を得てからたびたび夢に現れた、透き通るような髪の色。唇が肌が瞳が重なる感触を俺に教えたあんたは。一期一振にございます。兄の名を名乗る、記憶の中にいない兄が恭しくぬかずく。／硝子 #刀刀 #同題刀剣SS

gude2hiro @gude2hiro

@sasa_sep 夢に出てくるあの男は会いたかったと言って抱き締めてくる。知らない筈なのに抵抗できず、されるがまま、瞼に、髪に、唇を落としてくる。可愛い。可愛い薬研。お前が…の中で一番可愛い。肝心な部分が聞き取れないまま目を醒ます。あの男は誰だ。あんなことされたくない筈なのに。

gude2hiro @gude2hiro

@sasa_sep 最初は抱き締められるだけだった。なのに、次は髪に、その次は瞼に。可愛い薬研。耳元で囁かれ、そのまま首筋を吸われた。こんな無防備な姿、なぜ。抵抗できず、組み敷かれ、とうとう唇を吸われた。やめろ。言いたい筈なのに力が抜ける。……ああ、本当に分からないのだね。

gude2hiro @gude2hiro

@sasa_sep 悲しげに呟く声に、聞き覚えがあるような、ないような。誰だ。何故こんなことを。お前が愛しいからだよ。やっと見つけたのだ、もう離さない。離れることは許さない。何を言って…？いずれ分かる。続きはその時にまた。深々と唇を重ねられ、舌を絡められる。

gude2hiro @gude2hiro

@sasa_sep 何故夢の中で名乗ってくれなかった。まだ依り代がなかったのだ、名は名乗れなかった。けれど何度も伝えた筈だ。伝えた？「お前が弟たちの中で一番可愛い」……あ。可愛い薬研。茫然としている俺を兄は夢の中と同様耳元で囁く。さあ、続きをしよう。離してなどやらぬ。

gude2hiro @gude2hiro

@gude2hiro 兄と名乗る男を、兄と認識出来ないのはどうやら自分だけらしい。他の弟達はいち兄と慕い、輪が出来てる。薬研、何カッコつけてんのさ。乱の言葉に苦笑を返す。薬研はしっかりしているからね。兄は微笑み、視線だけ送ってくる。今夜部屋に。抗う術を知らない。

gude2hiro @gude2hiro

@gude2hiro 服を脱いで。言われるまま上着を脱ぎ床に落とすと、手袋をはめた指が胸元を滑る。傷はないのか、良かった。気が済んだか。いいや、これからだよ。おいで、膝で立たされ首元に腕を回すように促される。口づけは深く舌が交わる度体はびくつく。まだ何も知らないのだね。

gude2hiro @gude2hiro

@gude2hiro 嬉しそうに言われたのが苛立った。別に人の体を得たからって、人と同じことをする必要はないだろ。知らぬままでは困る。何故。他の者にお前を奪われてしまう。何を言って。これから少しずつ教えてあげよう。そうして、お前がこの兄以外に触れられたくないようにしなければ。

gude2hiro @gude2hiro

@sasa_sep お前は依り代しかないのだから、現世との繋がりが少ない。いつどうなるか分からない。長い口づけを終えると兄は首筋に舌を走らせる。身を捩り逃れようとすると大人しくなさいと囁かれる。依り代しかって、俺だけじゃ、ないだろう。他の者など私の知ったことではない。

gude2hiro @gude2hiro

@sasa_sep 人の身をなくせばまたお前は消えてしまう。そんなことは許さない。蜂蜜色の瞳。透き通る髪。やっぱり記憶にない。それでも逆らうことが出来ない。鎖骨に歯を立てられ顔をしかめると優しく微笑まれた。愛しや、薬研。ずっと探していたのだよ。

gude2hiro @gude2hiro

@sasa_sep こんなことして、何になるんだ。お前と私の繋がりを深めようと。兄弟だ、これ以上の繋がりなどないだろう。おや、兄と思ってくれているのか。…自ら、名乗っていたじゃないか。そのわりにはなついてくれないから。俺は、焼けちまってるから、知らないんだ。

gude2hiro @gude2hiro

@sasa_sep だから私を探してくれなかった？…違う。私はお前をずっと探していたのに。するり、不意に兄の手が装束に伸びる。…こっちも脱げば満足か。いいや？お前が脱ぎたくなったらそう言いなさい。足の付け根をそろりと触られ体がざわつく。何してる…っ文句を言う口が唇で塞がれる。

gude2hiro @gude2hiro

@sasa_sep 布越しなのに、やけに体が落ち着かない。大きな声を出してはいけないよ。皆起きてしまう。楽しげに兄は言いながら兄は手の動きを止めない。刺激が足りないだろう。首を横に振ると強情だと笑われた。ではこちらも譲歩しよう。乱雑に手袋が脱ぎ捨てられ、細い指が踊る。…あ。

gude2hiro @gude2hiro

@sasa_sep 漏れた声を、兄は聞き逃さなかった。うん、これか。強く、それでいて鈍い感触に熱が集中した。あ、あ、あ。…服が窮屈そうだね。耳元で囁くのは本当に兄なのだろうか。兄と名乗る魔性ではないか。脱ぎたいなら、自分で言ってご覧。幼子に躾るように優しい口調で命じられる。

gude2hiro @gude2hiro

@sasa_sep 無言で脱ごうとしたら、いけないよと腕を掴まれた。私は許していないよ？…何で自分の服を脱ぐのに兄さんの許可が。まだ状況が分かってないのかい。動きを止めていた指が再び踊り出す。やめろ…足りないだろう。もっと欲しいだろう？さあおねだりしてごらん。

gude2hiro @gude2hiro

@sasa_sep ここで屈してしまったら、いけない。首を横に振ると指は少しズレて動く。…あ。先程までの的確な場所ではないと、人の体はうずき出す。お前はこの兄の言うことが聞けないのか。悪い子だね。囁かれた耳は軽く歯を立てられた。その痛みすら、愉悦だと体は悦ぶ。違う、違うのに。

gude2hiro @gude2hiro

@sasa_sep …脱ぎたいか。囁かれ、首を小さく縦に振ると服の隙間を縫って指は侵入してくる。やめ…っ指に握られ、そこは心と裏腹に歓喜に震える。…ああ、自分で触れたこともないのか。容易く服は剥がされ、床に落ちる。ほら、楽になったろう。ゆっくり味わいなさい。

gude2hiro @gude2hiro

@sasa_sep 熱い…っ大丈夫だ、焼けることはない。片腕で体を支えられたままそこを指で攻め立てられ、味わったことのない熱に戸惑う。いい子だね、そのまま。痺れが、熱が中心に集まる。兄さん、すがる様に名を呼ぶと舌を吸われた。駄目だ、このままでは、理性すら吸い尽くされる。

gude2hiro @gude2hiro

@sasa_sep 今まで感じたことのない痺れが、熱がじわじわと体を支配する。…あ、あ。そう。いい子だね、おいで。耳元で囁く声は熱い。嫌、嫌だ。可愛い薬研。途端、ぞくりと体の芯に電流が走る。…兄さん。うん。兄さん…！細い首にしがみつくと優しく抱き締められた。視界が白く弾ける。

gude2hiro @gude2hiro

@sasa_sep こんなに沢山、初めてだから仕方ないね。兄は白い液体にまみれた手をこれみよがしに見せてくる。思わず目を背けると、抱えられ布団に寝かされた。布団が汚れる。汚いものではないよ。布で丁寧に拭かれる感触に、じわりと体が疼く。おや、まだ足りないか。

gude2hiro @gude2hiro

@sasa_sep 人の体はままならないものだろう。兄は微笑み再び指を踊らせる。嫌だ。もう、いい。…おや、お前のおねだりが聞けると思ったのにつれないね。優しい微笑みのまま、兄はそれを口に含む。…っあ。予想外の感触に体は跳ねる。柔らかく熱い舌に惑わされる。高みに押し上げられる。

gude2hiro @gude2hiro

@sasa_sep や、嫌だ、駄目。声が大きいよ。皆にそんな姿を見られたいのかい。唇が艶やかに濡れているその姿にぞくりとした。ああ、何て。…薬研、起きなさい。心を見透かした様に兄は微笑む。どうしたいか言ってごらん。おずおずと、唇を重ねると柔らかい舌が与えられた。ああ、もっと。

gude2hiro @gude2hiro

@sasa_sep 息をするのを忘れ、ただ舌を貪る。兄の荒い息遣いに煽られる。装束を剥ぎ取り肌をまさぐる。悪い子だ。知らない。お前になら全てをあげよう。その代わり、私以外に触れてはいけないよ。魔性の囁きに促され、組み敷かれる。さあ、一つになろうね。お前は誰にも渡さない。