ユーノさんと二人で飲み会(騎士の過去話)

めん蛸 @ariannroddo

@dindesfidante 「……人と人との戦いは当然あった。俺はもっぱら魔物や来訪者が多かったが、ああ、こういう酒は飲みやすいな」酒を煽り、もう一杯自分に注ぐ「俺の世界でも竜騎士は珍しいと思うぞ？　探して手懐けるのも一苦労故に。俺も懐かれたのは偶々だ」

スッフィー@今は休憩中 @dindesfidante

@ariannroddo 「なんか、この世界よりよっぽど物騒な世界から飛んできてたんだなぁ。そりゃ強いな」パンとハムとを一緒に食べて、果実酒で甘みとアルコールを加えて飲み込む。 「へえ？　なんでまた懐かれることに？」

めん蛸 @ariannroddo

@dindesfidante 「この世界の方がある種、物騒だ。次元界でもないのに物理法則を無視する。聖印や混沌で訳の分からない現象を起こす……魔法も使わず空を駆けたのは初めてだぞ」ナイフを手に肉や野菜をパンに挟む「野営してるときに襲われたから手懐けた。その技術も嗜みだった故」

スッフィー@今は休憩中 @dindesfidante

@ariannroddo 「次元界？　まぁいいか。　いや、普通は駆けない。空を駆けられるのは特殊、特殊。俺のは駆けるっていうか跳ぶ、だしなぁ」もっぐもっぐと口にパンを入れたまま喋る。 「ふーん？　まぁ良いか、聞けば聞くほど謎だけが深まって行きそうだ。で、離しの続きは？」

めん蛸 @ariannroddo

@dindesfidante 「次元界……この世界の概念で言うなら、異界か？　俺たちの世界はそういう世界にも行けた。最初はここもその１つだと思っていたな。そして、こちらと同じようにそこから来る敵もいた。それが来訪者」サンドイッチを口に放り込む「……なぁ、王は神っていると思うか？」

スッフィー@今は休憩中 @dindesfidante

@ariannroddo 「へぇ　行き来出来たのか？それはすごいなぁ。来訪者は投影体みたいな者かぁ　ふむふむ……ん？神か？　居るだろ。たまに投影体として来るって話を聞いているしな。」頷きながら、杯を空にして、自分が持ってきたサングリアをそそいで、肉を切る。「それが？」

めん蛸 @ariannroddo

@dindesfidante 「この世界では宗教って概念は薄いようだが、俺たちの世界では神は信仰の対象だった。善くも悪くもな……」空になった杯に再びエールを掬う「神、否、神に近い者。本来更に高い次元での戦い。高位次元生命体、俺たちはその戦いに巻き込まれた」エールを飲み干す

スッフィー@今は休憩中 @dindesfidante

@ariannroddo 「ふうん？」余り耳慣れない言葉だったが、そういった話を聞かない訳ではない。なんとなく、そういうものなのだろうなぁととりあえず頭に留めて、続きを促す。 「うん、それから？」 厚めの肉を食べて、甘い酒を舌で転がす様に味わいながら。

めん蛸 @ariannroddo

@dindesfidante 「少し順を追って話そう。俺はかつてアカデミーという場所にいた。この世界のものとは違う。専門の訓練を施す所……ああ、うちにも計画はあったな。教育機関だ。まぁ、そこが色々あってな。掻い摘んで言うなら神を封印していた。悪神というやつをな」

スッフィー@今は休憩中 @dindesfidante

@ariannroddo 「悪神、か……それは恐ろしいな……。　それで？」 とりあえず聞く事に徹しようと、ワインを空けながらだが、頷き、目を見て話を促す。

めん蛸 @ariannroddo

@dindesfidante 「結論だけ言うなら、俺達はそいつを殺した……神の化身であったセラフの力を借りて」杯を１度置く「神は殺せない。文字通り格が違う。存在の、力の……恐ろしい？　そんなものじゃない。あれとは絶対に戦うべきでない。少なくとも人の身では、絶対に」

スッフィー@今は休憩中 @dindesfidante

@ariannroddo 「……だが、まぁ、倒せたんだろう？」慰めとか、そういった声色ではなくて、確認の様に、投げかける。　蒸した鶏肉に手を伸ばして、再度切り始める。　軽くレモンを絞ってかけて、上から塩をぱらぱらと落とす。

めん蛸 @ariannroddo

@dindesfidante 「倒した。たくさんの人の力を借りて……ただし、１度は奪われてな」懐から懐剣を取り出し眺める「セラフもアカデミーも奪われた……奪われた故に、相手に油断ができた。そこにつけ込み倒した……守った訳ではない、奪い返した」息をつく「どうにも、未練がましいな」

スッフィー@今は休憩中 @dindesfidante

@ariannroddo 「後悔は、引きずるもんだ。仕方ない。　未練がましいと怒る相手が居ないなら、いいんじゃないか？それもまた、次の強さになることだ」言いながら空になっている相手の皿をずりずりと引っ張ってきて、切り分けた鳥を乗せてずりずりと前に戻す。「……守れない事は、辛い」

めん蛸 @ariannroddo

@dindesfidante 背後の聖印が小突くように背を叩いてくる「……セラフはこう言うと怒るがな。俺は守れたことは少ない」自虐的に笑う「強くなりたかった、家も友も、俺の人生は奪われてばかりだ……セラフをこの手で斬ったときのこと、１度たりとも忘れたことはない」

スッフィー@今は休憩中 @dindesfidante

@ariannroddo 聖印の動きを見てくすくすと笑う。「ああ、すまん、怒る相手が居たな。すまないミューズ、俺様とした事が、察しが悪かった。」言いながら謝る様に頭を下げて 「忘れる必要は、無いだろうさ。奪われた後悔を、無くす必要も無い。そういうもんだろ？前を向けるなら、いいさ」

めん蛸 @ariannroddo

@dindesfidante 聖印はその翼を伸ばし、王の頭を撫でる「忘れたことはない……強く在ろうとした。誰よりも騎士で在りたい。その想いと、誓いだけが俺を進ませた」目の前の鶏肉に齧り付く「そう思って誓いを新しくした……その矢先に、こちらへ投影されるとは夢にも思わなかったが」

スッフィー@今は休憩中 @dindesfidante

@ariannroddo 「ありがとうミューズ、許して頂けて嬉しいぞ」撫でられた事に、くすぐったそうに眼を細めて笑う。 「ふむ、騎士で在ると言う事が、お前とミューズ・セラフとの誓い。という事で良いのか……？それでお前は騎士たりえる場所を探そうと？」 自分の杯に酒を注ぎながら尋ねる

めん蛸 @ariannroddo

@dindesfidante 「騎士で在るのは俺の俺への誓いだ」そっと、自らの聖印に触れ「セラフとの誓いは、お互いを守りあえるようになること……故にセラフはこうやって俺を守ってくれている。俺はもう守れないが」エールを掬い煽る「故に俺は騎士で在り続けなければ、彼女に応えるために」

スッフィー@今は休憩中 @dindesfidante

@ariannroddo 「なるほど……まぁ、なんとなく解った。お前の騎士に対するこだわりも、なんでもかんでも手に納めようとする傲慢さも、なんとなく理由が解ったよ。　ふむ、他に話したい事は？」 言いながら、鶏をつまむ。塩とレモンの酸味がのった鶏は、さっぱりとして美味しい。もぐもぐ

めん蛸 @ariannroddo

@dindesfidante 「あと少しあるな。ところで、王よ。話してばかりで先ほどから俺が飲めてない……少しはお前が話せ」少し顔が朱みがかっている「そうだな……何でもいい、何かないか？」そう言って、ナイフで肉の塊を一刺し、食べ始める

スッフィー@今は休憩中 @dindesfidante

@ariannroddo 「ん？　なんだ、なにも無ければその麗しきミューズとの出会いについてでも聞かせてもらおうと思ったんだがな……まぁ、喋り続けては喉も乾くか……」革袋から水を出して、杯にそそぐ。それを差し出しながら 「何でも良いって言われてもなぁー　うーん……」

めん蛸 @ariannroddo

@dindesfidante 「……セラフとの、出会いも、語ろう。だから、お前の昔語が、聞きたい」肉やパンなども口にしつつ、酒を進めていく。しかし、目だけは時折王の様子を窺う。完全に聞く人間の姿勢になっていた「俺はあまりお前のことを知らん」

スッフィー@今は休憩中 @dindesfidante

@ariannroddo 誤魔化すのも野暮かと気分を切り替えて、酒をワインからエールへと、変える。 「昔話かー」目を細めて、ふむと頷く。「どこから話したら良い物か」それならどう話そうか……どこまでを話そうか「あまり人に話した事の無いものだから、改めて聞かれるとこまってしまうなぁ」

めん蛸 @ariannroddo

@dindesfidante 「お前も、騎士の家柄だと聞いた……お前にとっての騎士とはなんであった？　そのくらいでいい。好きに話せ」果実なども口にする。ほのかな甘みが口一杯に広がる。塩っぽいものばかり口にしていたからか、その瑞々しさがより際立っていた