ユーノさんと二人で飲み会(騎士の過去話)

スッフィー@今は休憩中 @dindesfidante

@ariannroddo 「騎士、か……そうだなぁ　弱い者を護り、誰かに仕え、支えとなる者。そう思っている。騎士とは、そういう者だと」質問に対して答えるだけの形を取ってしまう。「俺は、未だに俺を騎士の者だと思っている。王なんて、誰かを使い、敬われる立場では無いと、思っているよ」

めん蛸 @ariannroddo

@dindesfidante 「それは誰かの教えか？　それともお前が考え、導き出した答えか？」再びエールを飲み干し、空の杯にワインを注ぐ「……気が変わった。王よ、少し問答と行こう。弱き者とは誰だ？」ワインを口に含み、味わう……香りといい、味といい、酒のセンスは王に負けているようだ

スッフィー@今は休憩中 @dindesfidante

@ariannroddo 「その昔、先生にそう習って以降、ずっとそう思っているし、それを実行しているつもりだ」言いながら、エールに少し口をつける。 「弱き者とは、力を持たぬ者達だよ。まぁ、解りやすく言えば、民　だなぁ」うん、と頷いて、少し香りの強いパンを千切って口元へと持っていく

めん蛸 @ariannroddo

@dindesfidante 「では力とはなんであろうな？」ワインは味わうために、肉やパンをつまみながらゆっくりと消化していく「もう一つ、王とはなんだ？」

スッフィー@今は休憩中 @dindesfidante

@ariannroddo 「力とは、蹂躙をされぬ為の強さだ。それは、武力かもしれない。知恵かもしれない。あるいは運なのかもしれないし、資産なのかもしれない。　自らの身を護り、家族を護る事が出来る者……それが力在る者だ。と、俺は思うよ」 「王かぁ……うーん……難しいな」

めん蛸 @ariannroddo

@dindesfidante 応えないことを確認し、飲み食いする手を止める 「最後の質問だ……騎士は護り支える者とお前は言ったな？」１度酒を煽り「では、守れなかった時、支えきれなかったとき、お前はどうする？」

スッフィー@今は休憩中 @dindesfidante

@ariannroddo 「……さてなぁ　次こそはと立ちあがるか、あるいはそのまま心砕けるか……そればかりは解らん」　エールをぐいと飲み干す。にがい 「ああ、どうだろうなぁ」遠くを見る様に目を細めて、困った様に笑う。 「一度は、立ち直った。次に立ち直れるかは、わからん。」

めん蛸 @ariannroddo

@dindesfidante 「俺は、最初は折れた。全部捨てて逃げようとした」その眼差しは王を捉えているようで、どこか、より遠くを見ている「逃げようとして、それでも捨てられなかった……故に背負った。背負うことにした。選んだんだ……この道を。それが俺の最初の誓いだ」

スッフィー@今は休憩中 @dindesfidante

@ariannroddo 「すまん、ええっと……お前が折れた時の事と、何から逃げようとしていたのかと、何を背負い、どう誓ったのか……出来れば聞かせて欲しいぞ……？　俺様察するのは苦手だからな。　まぁ、お前が良ければ、だけど」 言いながら、水を飲む。

めん蛸 @ariannroddo

@dindesfidante 「家だ。俺もお前と同じ、騎士の家系の出だ」懐を漁り、水袋を出す「母は優しく、父は厳しいながらも立派な騎士であった。父のような騎士になることを俺も夢みた……だが、奪われた。この世界にもあるだろう？　家を誰が継ぐかって騒動があった」

スッフィー@今は休憩中 @dindesfidante

@ariannroddo 一瞬だけ、息がつまった様に目を開いて、すぐに柔らかい苦笑に直す。「……そうか、どこも在るんだな、そういう話は……。うん、それで、その騒動は？」言いながら、果物をひょいと取って、口に入れる。時期が惜しい葡萄は、少し、酸味が強かった。

めん蛸 @ariannroddo

@dindesfidante 「父が死に、兄が家を継いだ……だが、騎士は継ぐ気がなかったようでな」力なく笑う「領地で好き勝手やり始めた。騎士として諫めに行ったんだが、怒りを買って、幽閉されてな？　……兄は騎士が嫌いだった。否、父が嫌いだったのだろうな。厳しい人であったが故に」

スッフィー@今は休憩中 @dindesfidante

@ariannroddo 「……なんで、継がせてしまったんだろうなって、思っただろうな。皆」困った様に笑って。 「それで、どうなった？」先を促しながら、葡萄をひとつひとつ、口に入れて、飲み込んで行く。皮は苦味が強く、実の酸味は強かったが、今はそれでいい。美味くは、無いけれど。

めん蛸 @ariannroddo

@dindesfidante 「そんな支配者の行く末は１つだ」水を口に含む「……潰されたよ、家ごと。俺はその少し前に母に逃がされてな？　そして兄を止めようと決心した。斬ろうと思った……だが、遅かった。戻ってみれば、家はなくなっていた。母も兄に殺されていた……俺だけが残された」

スッフィー@今は休憩中 @dindesfidante

@ariannroddo 「ああ、それは」無力だったな　と、小さく口にする。　その時の様な無力を、自分も知っている。 「……お前の兄は、ほかの誰かに殺されていた、か？」

めん蛸 @ariannroddo

@dindesfidante 「我が兄ながら、正直、斬りたかったよ……だが、兄は正義の名の下に殺されていた。あの時は、目の前が真っ暗になったようだったな。俺の無力を自覚したよ」エールを酌み、それを眺める「あの時、酒に逃げたこともあったな」苦笑しながらエールを煽る

スッフィー@今は休憩中 @dindesfidante

@ariannroddo 「なるほど……そこで一旦折れたのか。お前の心が」頷きながら、自分の杯に果実酒をそそぐ。「その無力だった事実から、目をそむけようと逃げていた……のか？　だとすれば、どうやって立ち直った？」質問を１つ１つ確かめる様に、繋げていく。

めん蛸 @ariannroddo

@dindesfidante 「……逃げても、剣は握っていた。酒に溺れても剣だけは放さなかった。世話になっていた村が獣に襲われたことがあってな？　その時、剣を取ってしまった。無力なりに、立ち向かおうとしてしまった。守ろうとしてしまった」 パンを頬張り、エールを進ませる

スッフィー@今は休憩中 @dindesfidante

@ariannroddo 「うん」そうだな　と、話を聞きながら相槌を打ちながら、笑う。 「それしかないものな」剣が在る、とはいうが、剣しか無かったと、言うべきなのかもしれない。自分たちが誇れると、思えるものなんて。 「守れたのか？」確かめる様に、静かに聞く。

めん蛸 @ariannroddo

@dindesfidante 「いや？　負けた。正直、死ぬかと思った……だが、時間を稼いだおかげで助けが来た。偶々フィールドワークに来ていた、アカデミーの生徒だ。あそこは何かと実戦形式でな？　一生徒でも強いんだ」エールを飲み干し、果実酒に手を着ける

スッフィー@今は休憩中 @dindesfidante

@ariannroddo 「くはっ　そうか、それは、中々に格好悪かったな」何度かくつくつ喉で笑ってから、すまないと謝って続ける。「それでも、お前が守ろうと立ったその姿は、格好良かっただろうな」目を細めて、遠くを見る。「で？結局立ち直れたのか？」無くなりそうなエールを杯に入れながら

めん蛸 @ariannroddo

@dindesfidante 「その時は本当に無様でな……助けて貰って、礼を言ったくらいだ」レモンを囓る「酸っぱい……その日から剣は振り続けた。父の教えを思い出してな。その後はアカデミーの門を叩き、そこでアイーシャという変わり者にあってな？　立ち直れたのは彼女のおかげだ」

スッフィー@今は休憩中 @dindesfidante

@ariannroddo 「ふうん……そのアイーシャってミューズは、どんな人だったんだ？あ、そうか、そこのアカデミーで、ミューズ・セラフとも出会ったのか！　あ、すまんすまん、続きを聞かせてくれ」頷いて、先を促す。

めん蛸 @ariannroddo

@dindesfidante 「アイーシャは、そうだな……変なやつであった。知識欲の塊で、熱中すると食事も取らず永遠と本を読み漁るようなやつだ。当時、部屋から出すことを寮監に頼まれてな？　それから何かと面倒をみるようになった。掃除、食事運び、おぶって教室へ運搬したりしたものだ」

スッフィー@今は休憩中 @dindesfidante

@ariannroddo 「お前の世話好きはその頃からか」少し笑って、尋ねる。「それから？」　自分の杯に新しくサングリアを入れながら、目だけをそちらに向けて。