「ザ・ミスアンダースタンディングス」♯3&エピローグ

ニンジャスレイヤーの二次創作短編です。
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J0SHUA @kj0shua2112

セイタイ・ニンジャ・クランが用いるアンマ・カラテは、身体の内なるカラテの流れをコントロールする。本来は対象の回復力、身体能力を高めるためのものであったが、その流れを乱し、暴走させることで逆に身体を破壊するカラテ奥義が見出されたことにより、その勢力を大きく広げていった。 23

2015-05-30 14:35:15
J0SHUA @kj0shua2112

この恐るべきワザによって、数多くのニンジャが無残な死を遂げてきた。見よ、ニンジャスレイヤーの両肩を中心とした上半身の広範囲が異常緊張!暴走したカラテがみなぎる筋肉は硬直し、浮き出た血管は破裂せんばかりだ!これこそがサムスティンガーに憑依したニンジャのワザである! 24

2015-05-30 14:55:02
J0SHUA @kj0shua2112

「これがモミ・カエシだ。貴様の両腕はもはや使い物になるまい」サムスティンガーは注意深く距離を取りながら続ける。「この一撃で心筋を硬直させ殺すつもりだったが、まあ良い」「ヌウーッ……」ニンジャスレイヤーはカラテを振り絞りもがき続ける。「ニンジャスレイヤー=サン!しっかりしろ!」25

2015-05-30 15:11:55
J0SHUA @kj0shua2112

看板から身を乗り出し、手を伸ばすエーリアス。サムスティンガーはその腕を掴み、捻るように投げる。「イヤーッ!」「グワーッ!」投げ飛ばされたエーリアスは地面を転がっていく。「お前は無力だ。そこでこいつが死ぬのを見ていろ。後でじっくり楽しませてもらう。イヤーッ!」 26

2015-05-30 15:18:15
J0SHUA @kj0shua2112

投擲されるタタミ針!ニンジャスレイヤーは回避……しきれない!スウェー中途のフジキドの身体に針が突き刺さる!「グワーッ!」カイシャクすべく決断的に歩みを進め、サミングを構えるサムスティンガー。「これで終わりだ!死ねーっ!」おお、ニンジャスレイヤー。これまでなのか!? 27

2015-05-30 15:26:27
J0SHUA @kj0shua2112

その時だ!もはや動かないと思われたニンジャスレイヤーの腕の筋肉が再び収縮!左手が電撃的に跳ね上がり心臓を狙うサミングをガードした!「イヤーッ!」「バカナー!」続いて右腕のショートアッパーがサムスティンガーの腹部を強襲!「イヤーッ!」「グワーッ!」一体何が起こったのか? 28

2015-05-30 15:34:05
J0SHUA @kj0shua2112

皆さんの中にニンジャ医学の心得をお持ちの方がいれば即答できたことだろう。答えはニンジャスレイヤーの両肩に深々と突き立ったタタミ針だ!アンマ・カラテに侵され無力化された腕の神経に直接タタミ針を刺すことで、物理的刺激および針の残留カラテにより除細動器めいて強制再起動させたのだ! 29

2015-05-30 15:49:55
J0SHUA @kj0shua2112

何たる相手のカラテを逆に利用するヤバレカバレめいた手法による荒療治か!「馬鹿な、こんな事が。俺のヒサツ・ワザが」「結構な鍼治療であった。施術の代金はサンズ・リバーの渡し賃とせよ」ニンジャスレイヤーはカラテ相殺により粉砕されたタタミ針の破片を払い落とした。 30

2015-05-30 15:52:29
J0SHUA @kj0shua2112

赤黒い眼光が目の前の敵を射抜く。フジキドは無慈悲に続けた。「かつてオヌシのように弱者を癒やす力を持ち、その後ニンジャソウルの闇に呑まれた者がいた。私が殺した。アノヨで語らうが良い。ハイクを詠め、サムスティンガー=サン」「イヤーッ!」サムスティンガーはヤバレカバレに仕掛ける! 31

2015-05-30 15:58:31
J0SHUA @kj0shua2112

ニンジャスレイヤーは突き出されるサミングを難なくガード!腕を捉え無慈悲なるリバース・イポン背負いを決める!「イヤーッ!」「グワーッ!」利き腕を容赦なく破壊!さらにマウントを取り、パウンドを浴びせ続ける!「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」死のマッサージだ!32

2015-05-30 16:03:22
J0SHUA @kj0shua2112

「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」 33

2015-05-30 16:05:32
J0SHUA @kj0shua2112

腕を破壊され、肋も鎖骨もみな砕かれ、無残な有り様となったサムスティンガーに向け、ニンジャスレイヤーは最後の一撃を振りかぶる。「ニンジャ……殺すべし!イヤーッ!」カイシャク!「アバーッ!サヨナラ!」サムスティンガーは爆発四散した。 34

2015-05-30 16:10:20
J0SHUA @kj0shua2112

「ザ・ミスアンダースタンディングス」#3終わり。エピローグへ続く。

2015-05-30 16:11:26
J0SHUA @kj0shua2112

「ザ・ミスアンダースタンディングス」エピローグ

2015-05-30 19:47:00
J0SHUA @kj0shua2112

(腕を破壊され、肋も鎖骨もみな砕かれ、無残な有り様となったサムスティンガーに向け、ニンジャスレイヤーは最後の一撃を振りかぶる。「ニンジャ……殺すべし!イヤーッ!」カイシャク!「アバーッ!サヨナラ!」サムスティンガーは爆発四散した。」)

2015-05-30 19:47:31
J0SHUA @kj0shua2112

爆煙の晴れ間から、おずおずと黒髪の少女が顔を出す。「助かったぜ……アリガト」「そのようだな」「アンタがもう少し遅かったら実際俺はヤバかったぜ。世話になってばかりだな」「そもそもエーリアス=サン、オヌシは何故ここに?」エーリアスはこの言葉にひどく動揺した。 1

2015-05-30 19:49:15
J0SHUA @kj0shua2112

エーリアスはこの言葉にひどく動揺した。内容はどうあれ、結果的に自分は水商売に、それもニンジャの下で従事していたのだ。暗黒非合法探偵であるニンジャスレイヤーにいつまでも知られぬ道理など無かったのだ。彼は自分を連れ戻しに来たのだ。エーリアスはそう直感した。 2

2015-05-30 19:51:14
J0SHUA @kj0shua2112

「アー、ひょっとして、全部バレちまってたか?」「何がだ」「もうこうなったら仕方ない、全部話すぜ。笑ってくれよ。俺はてっきり普通のマッサージ店だと思って、ホラ、俺って一応元鍼灸師だろ?経験を活かせると思ったンだ。」 3

2015-05-30 19:55:55
J0SHUA @kj0shua2112

エーリアスはそのまま手をバタバタと忙しく動かしながら続ける。 「でも誓って猥褻目的じゃないぜ!そういう事は一切してねえし。俺の施術で患者さんだって皆実際元気になって、いや元気ってのはそういう意味じゃなくてさ」「……まさかオヌシか?」「?」フジキドの目は困惑に満ちていた。 4

2015-05-30 19:59:29
J0SHUA @kj0shua2112

「患者の傷を癒やすマッサージ師。非人間的ワザマエ。ニンジャ可能性。オヌシか」「エッ。いや、あンたは俺を迎えに……来たんじゃ?」無言。やがて二人は、それぞれの誤解に気付いた。エーリアスは顔をしかめる「アー……」「ウム……」 5

2015-05-30 20:01:32
J0SHUA @kj0shua2112

いつの間にか重金属酸性雨は止んでいた。冷たい夜風が二人の頬を撫でる。 「アハ、アハハハ……」緊張が解けたエーリアスは、そのまま笑い出した。フジキドの表情はメンポで窺い知れない。 6

2015-05-30 20:03:03
J0SHUA @kj0shua2112

「まあ、あンたの探偵業も始まったばかりだしな、こういう事もあるだろ。でも結果オーライじゃねえか?こうして俺も助かったし。ブッダオハギ。勘違いに感謝だぜ」「ヌウ……」「今日のお礼と言っちゃなんだが、今度スシでも食いに行かねえか。俺の奢りだ。ぱーっとやって、全部水に流そうぜ」 7

2015-05-30 20:04:10
J0SHUA @kj0shua2112

「それより、あンたの調査ノート。他に俺はどんな風に書かれてる?見せてくれよ」「もう破り捨てた」「じゃあ内容を口で」「教えぬ」「ナンデ!」…… 8

2015-05-30 20:05:35
J0SHUA @kj0shua2112

……男は再びトレンチコート姿となり、パンク風ファッションの少女を伴って夜のネオサイタマを歩いて行く。雲の切れ目から顔を覗かせたドクロめいた月が「ヤンナルネ」と呟いた。 9

2015-05-30 20:06:51
J0SHUA @kj0shua2112

「ザ・ミスアンダースタンディングス」 終わり

2015-05-30 20:07:51