「ファンタジーで例えば“伊達”は使えない?」「いや使える?」

興味深かったのでまとめました
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たまがわ @tamagaw_to

使えない日本語というか、小野不由美先生の後書きで「世界感からして言葉選びは難しい、例えば”伊達”という文字が入る言葉は伊達政宗が存在する世界でないと成立しない」みたいなこと書いてあって、ははーってなった

2015-06-03 10:55:56
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

↓一概にそうとは言えない。いわゆる世界観を持った創作のパイオニアであるトールキンの指輪物語は、「作品内世界の言語で書かれた本を作者が英語に翻訳した」というタテマエで、中つ国(ミドルアース)には存在しないはずの言い回しが使われている。

2015-06-03 14:03:17
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

伊達正宗がカッコイイと京の都で評判になったからカッコイイことやかっこつけを「伊達」と言うようになった……なんて語源の話をほとんどの日本人は知らない。だからファンタジー小説で「伊達男だな」という言い回しが出てきても、とくに違和感は覚えない。

2015-06-03 14:05:33
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

だがStrider → 韋駄天 てめーはだめだ

2015-06-03 14:07:07
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

以前も話した気がするが、ホーガンの「造物主の掟」で12進法を使っていると思われる機械人類たちが「百倍だ!」というような言い回しをわざわざ「十二の十二倍だ!」と表記しているのは上手い世界観の生かし方だと思いました

2015-06-03 14:16:04
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

トールキンの「作品内世界の言語を英語に翻訳したよ」スタイルは徹底してて、主人公のフロドやサムの名前ですら「これは英語圏の読者が目にした時の印象を考えて改変した名前だよ。フロド・バギンズは原語ではMaura Labingiだよ」ということになっている

2015-06-03 14:21:29
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

Mauraとは「賢いもの」という意味の言葉で、トールキンは「英語版への翻訳」に際してゲルマン語で同じような意味と響きを持つ「フロド」に改変した。だから日本語版の指輪物語ではフロドじゃなくて「賢太郎」とかにすべきだったのかのう……

2015-06-03 14:24:49
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

完璧日本語版指輪物語では、エルフ系の固有名詞は「西より来て優れた技や文化をもたらしたもの」つながりで百済系の名前にしたらええねん。

2015-06-03 14:31:48
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

「エルフの技によるみごとな像」→「百済観音」

2015-06-03 14:32:31
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

だいたいが「ミドルアース」→「中つ国」という日本語訳からして日本の美称の芦原中津国なんだから、「アマン」も「唐つ国」にしちまえばええんや(白目)

2015-06-03 14:34:28
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

「世界観に沿って描写を完璧にしました」系の創作と言えば「オネアミスの翼・王立宇宙軍」がある。あれも不用意に横文字の外来語を使わないようにして、極力漢語を用いていた。でも「ロケット」「ジェット」とかは無理だったらしい

2015-06-03 14:38:23