「経済学的な家族」ツイートまとめ　その１２

本の虫（本体） @honnomusi

経済学的な母の悩み１：ためいきをつく母。そこに息子がやって来る。息子「どうしたの母さん？」母「それがね、今度娘が演劇をやることになったんだけど、そのストーリー作りをPTAでやりなさいとお達しが出たのよ。それでどんな話にすれば良いか悩んでて・・・」

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経済学的な母の悩み２：息子「何だ、そんなことか。それなら代わりに考えてあげてもいいよ」母「あら、本当に？！」息子「本当だよ。その代わり、お小遣い少しアップしてね」母「・・・ちゃんと見返りは求めるのね」息子「ちっちっちっ（人差し指をふる）、経済にただ飯はないんだよ、母さん」

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経済学的な母の悩み３：母「分かったわ。それで、どんな話にするつもり？」息子「ちょっと待ってね。シャカシャカシャカ・・・」息子は紙を取り出して、いろいろと書き込み始める。息子「できた！演劇のテーマは・・・『経済学的なシンデレラ』だ！」

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経済学的なシンデレラ１：昔々、あるところにシンデレラという名の少女がいました。彼女が物心ついた頃には既に両親はおらず、幼い頃から意地悪な継母のもとでこき使われていました。床を雑巾がけするシンデレラ。継母は自分の娘たちにキレイなドレスを着せていた。

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経済学的なシンデレラ２：娘「まあ、キレイ。お母さん、このドレス凄く高かったんじゃないの？」継母「大丈夫よ、リボルビング払いにしているから。今夜のパーティーで王子のハートを射止めれば十分おつりが来るわ。」娘「なるほど、LBO（レバレッジド・バイアウト）ってやつね。素敵！」

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経済学的なシンデレラ３：シンデレラ（いやいや、大丈夫じゃないでしょ！ハート射止められなかったらどうするんだよ。借金だけが残るぞ。しかもリボ払いって返済額が月々一定だから、借金総額が分かりにくくなって借り入れを増やしがちになるのに・・・。それで皺寄せは私に来るんだもんなあ・・・）

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経済学的なシンデレラ４：継母「こらっ、シンデレラ！手を休めるんじゃない！あなたを養ってるのは誰だと思ってるの？」シンデレラ（いつも余ったお惣菜をくれるお隣さんです。）継母「あら？今何か反抗的なことを考えてなかった？いい？あなたの考えていることなんてお見通しなんですからね。」

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経済学的なシンデレラ５：シンデレラ（家計の行く末は見通せないのにな・・・）継母「何だかあなたの顔を見てるとムカムカしてくるわ。いい？私たちがパーティーに出ている間にまた何か物を壊したら許さないわよ。お手伝いの中であなたほど無能は人間はいないんだから。」

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経済学的なシンデレラ６：シンデレラ（それは他のお手伝いの失敗を私が被ってるだけで、私より無能な人は一杯いるんだけどなあ・・・。っていうか、私をやめさせたらその何倍もの無能な人間が表に出てくると思うんですが。まずは適正な人事評価をお願いしたいです・・・）

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経済学的なシンデレラ７：シンデレラ（というか、ここで私だけを叱ることで他の人が安心して非効率が温存されてしまうのではないだろうか？しかも、私のモティベーションも下がるし。それとも、優越感で他の人のモティベーションが上がる分でプラスになるのかしら？）

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経済学的なシンデレラ８：シンデレラ「・・・分かりました。不手際のないようにします」シンデレラ（といっても、他に行くところがない私には交渉力がないのよね。これが「感情労働」というやつかしら？ちゃんと市場原理が働いていたら私の給料は結構上がるような気がするのだけれど・・・）

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経済学的なシンデレラ９：連れ立って出て行く継母と娘たち。シンデレラ（この家も長くなさそうだし、時間見つけて勉強して保育士の資格とか取っておこうかな。）部屋の掃除が一通り終わり、伸びをするシンデレラ。シンデレラ「あ～あ、何で家事労働ってこんなに軽く見られるんだろうな～」

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経済学的なシンデレラ１０：声「それは、女性の社会進出という考え方が広まっていないからよ。」驚いて振り返るシンデレラ。シンデレラ「誰！？」魔法使い「こんにちは、シンデレラ。私は魔法使い。あなたの願いを叶えに来たわ」シンデレラ「・・・すいません。訪問販売はお断りしているんです。」

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経済学的なシンデレラ１１：魔法使い「え？！ちょっ、ちょっと待って！」さっさと外に押し出すシンデレラ。ドアを閉めて振り返ると、魔法使い「ふう、びっくりした。いい？シンデレラ、私はね・・・」シンデレラ「ビシッ」魔法使い「痛い痛い痛い！ほうきで叩かないで～！」

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経済学的なシンデレラ１２：シンデレラ「あなた、売り文句はもう少し考えたほうがいいわよ。いきなり人の家に乗り込んで助けてあげるインセンティヴなんて普通の人にはないんだから。それに、失敗したら私は今度こそクビになるかもしれないの。だからすぐに出て行ってくれる？」

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経済学的なシンデレラ１３：魔法使い「う～ん、じゃあ証拠を見せなきゃね。ええい！」魔法使いが杖を一振りすると、ほうきが宙に浮いた。驚きの声を上げるシンデレラ。魔法使い「分かったかしら？私は魔法使いで、今修行中なの。何であなたを助けに来たかというと、OJTの一環で・・・」

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経済学的なシンデレラ１４：シンデレラ「なるほど、分かったわ。」魔法使い（呑み込み早っ！）シンデレラ「演劇の尺は決まってるの。ここからは巻きで進めましょ。」魔法使い「じゃあ、まずはかぼちゃの馬車を出すわね。ええいっ！」シンデレラ「これって燃費はどれぐらいなのかしら？」

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経済学的なシンデレラ１５：魔法使い「大丈夫よ、馬のえさ代とかは領収書切ってもらって経費で落ちるから。」シンデレラ「随分リッチな魔法学校ね。」魔法使い「独り立ちできれば収入も大きいからね。人的資本への投資は十分おつりが来るわ。医者と一緒よ。」

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経済学的なシンデレラ１６：シンデレラ「ということは入学試験が厳しくて給料を高止まりさせているのかしら？」魔法使い「そういう側面もあるわね。って、あなたそれだけの経済感覚があるならもっと別のところで活躍できそうなものだけれど・・・」シンデレラ「雇用の流動性が低いから仕方ないわ」

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経済学的なシンデレラ１７：魔法使い「階級制度の悲劇ね。分かった、私が逆転させてあげる。じゃあ、ドレスを着せるわね。」杖を一振りするとシンデレラの服はきれいなドレスに早変わり。魔法使い「あなたはきっと良い奥さんになるわ。０時になると魔法が解けるから、それまでにハートを射止めるのよ」

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経済学的なシンデレラ１８：パーティー会場にて。娘「王子様どうしたのかしら？ずっと浮かない顔してるわ」継母「これはチャンスよ。あなたが行って来て慰めてあげなさい！」娘は王子に近づく。娘「王子様、どうされました？ほら、おいしそうなケーキがありますよ。おひとついかが？」

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経済学的なシンデレラ１９：王子「ああ、ありがとう・・・」娘「あっ、音楽が流れてきましたよ。あの・・・、もしよければ一緒に踊っていただけませんか？」王子は力なく首を横にふる。王子「ごめん、今はそういう気分じゃないんだ・・・」肩を落とす娘。娘「私、そんなに魅力ないのかしら・・・」

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経済学的なシンデレラ２０：そのとき、かぼちゃの馬車が会場に到着する。馬のいななきで会場が一斉にそちらを向く。ドアを開けて出てくるシンデレラ。シンデレラ「王子！王子はいますか！」王子が進み出る。王子「ああ、王子は僕だが・・・」シンデレラは王子に歩み寄る。そして・・・

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経済学的なシンデレラ２１：王子「・・・え？」王子の頬に強烈なビンタをかました。従者「なっ・・・」会場全体「何～～～！！！？？？」シンデレラ「王子、あなたは大馬鹿者です。今、王室の財政がどんな状態なのかご存知ですか？プライマリーバランスは大幅な赤字ですよ。」

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経済学的なシンデレラ２２：シンデレラ「毎年多額の国債を発行していて、民間の資金を吸い上げています。おかげで産業は育たないし、将来課されるであろう増税に国民は怯えています。この会場に着くまでの間に貧困に苦しむ人々を何人も見ました。」シンデレラは会場全体を見回す。