Fallout鎮守府鈴熊編　Vault106探索

スフィルナ＠治療中 @finad8

「そろそろ起きなさいな、鈴谷。」 「んー、あとちょっとー。」 メガトンの診療所内部にて、熊野はなかなか起きない鈴谷を揺さぶる。 「放射線中毒はＲＡＤアウェイでなくなったんですしさっさと起きなさいな。」 「えー……だるいー……」 #Fallout鎮守府

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この世界には放射線中毒を治すRADアウェイという薬物もある。 体内の放射性物質を強制的に分解し、放射線で傷ついた細胞修復も同時に行う戦前の技術の結晶だ。 鈴谷は4つほど投与され、完璧に動けるまで回復した。 #Fallout鎮守府 p.twipple.jp/0mtIW

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「……で、どこ行くの熊野。陸奥から言われたことはやったし帰ろう？」 だるそうに鈴谷はベッドにこしかけると、熊野はかき集めてきた食料と弾薬を鈴谷に手渡す。 「まだやることがありますわ。地上に拠点を建設しますの。」 「あのボロ家でいいじゃん……執事もいるし。」 #Fallout鎮守府

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メガトンの保安官から貰った家だが、熊野に言わせて見れば「人間の住む家ではない」らしい。 隙間風も吹き込み、窓も少ないのでは家と呼べないようだ。 #Fallout鎮守府 p.twipple.jp/o269g p.twipple.jp/aPwJf

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「ですから、もっと豪華なものを作りますわ。」 「作れるの？」 「夕張と大井がロボットを作りすぎてあまってるようですし、そこから貸していただければ問題ありませんわ。核分裂バッテリーとか言う便利なもので動いているようですから、燃料は問題ありませんし。」 #Fallout鎮守府

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手間はそんなにかからないことを熊野が説明すると、鈴谷は納得する。 「まぁ、面倒じゃないのは分かったけどあてはあるの？」 「ありますわ。この周囲には、私達が住んでいるvault45以外にも無人のvaultがたくさんありますの。」 #Fallout鎮守府

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熊野はそういって自分のPip-Boyに地図を写す。 vaultのマークがキャピタル・ウェイストランドの各地に散らばっているのだ。 「無人のVaultを解体して資材を集めれば問題ありませんわ。」 「まぁ、解体もロボット任せでいいけど調べるの面倒……」 #Fallout鎮守府

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面倒くさそうな鈴谷をみて、熊野は手を引くと診療所から外に出て行く。 「行きますわよ！さ、はやく！」 「もうわかったから手を引っ張るのやめてよ……」 熊野は明るい表情を浮かべ、鈴谷は半開きの目で熊野を見つつ眠そうにしながらメガトンから出て行く。 #Fallout鎮守府

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「まずはこのvault106に行きますわよ。」 「はいはい……」 熊野はレーザー拳銃を、鈴谷は99式小銃を構え野生動物や敵対勢力の襲撃を警戒しながら進む。 隙がない2人に近づく敵はなく、あっさりと2人はVault106に到着する。 #Fallout鎮守府

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「さーて、入りますわー。」 洞窟に入ると、vaultの特徴である巨大な歯車の扉が見える。 熊野が近くのレバーを引くと、重苦しい金属音を響かせVault106の扉が開く。 #Fallout鎮守府 p.twipple.jp/2hVAH

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「錆びてるね、これ……使えるの？」 内部の金属はさび付いており、壁も汚れている。しかし熊野は首を振る。 「一度溶かせば同じですわ。金属ですもの。」 「いいのかなぁ……」 #Fallout鎮守府 p.twipple.jp/T91zH

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「大丈夫ですって。さぁ行きましょう。」 熊野はVault106内部に入っていく。鈴谷もあとに続き、部屋を探索する。 古いターミナルが置かれている部屋に入ると鈴谷はターミナルを調べ始める。 「あ、これは……」 #Fallout鎮守府

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近くに落ちていたレーザー拳銃を熊野は拾い、鈴谷がいない間に分解し使えるパーツを探し始める。 エンクレイヴやBoSといった勢力しか生産していない貴重品なので、熊野にとって部品や弾薬の確保は最優先事項なのだ。 #Fallout鎮守府 p.twipple.jp/QmrxZ

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「あーだめ、ハッキング無理。」 鈴谷が首を振って諦める。ターミナルには厳重なロックがかかっているらしく、中身を閲覧できないのだ。 「仕方ありませんわ。先に進みましょう？」 「だねー。」 鈴谷と熊野は警戒しつつ先に進んでいく。 #Fallout鎮守府

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が、下層部に降りていくといきなり鈴谷の視界が紫色に染まる。 「な、何ですの……！？」 荒れ果てていたはずの部屋は繁栄していたころの綺麗な状態に戻り、機械も稼働している。鈴谷の声も聞こえなくなる。 #Fallout鎮守府 p.twipple.jp/cPMsX

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「な、何ですのこれはっ……」 熊野は周囲を調べ、ターミナルに吸い寄せられるように歩くとターミナルを起動する。 キーを操作し、メールボックスを開けると熊野宛のメッセージが届いている。 『そろそろ貴方も、この空間に身を任せてはどうですか？』 #Fallout鎮守府

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「な、何ですのこれは！」 熊野が立ち上がると、いきなり背後から衝撃を受けターミナルに顔面を強打してしまう、 その拍子に視界もクリアになり、荒廃したVault106の風景が一面に広がる。 #Fallout鎮守府 p.twipple.jp/BYA1z

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「っ！」 とっさに熊野はPip-Boyのスイッチを打ち込み、戦闘システム(VATS）を起動させる。 周囲がスローモーションになり、熊野が振り向いた先にはVault106のジャンプスーツをきた人物がいた。 #Fallout鎮守府 p.twipple.jp/5B7WN

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「な、何をしますの！」 レーザー拳銃を熊野は射撃。発射された赤いレーザーは至近距離で敵の胴体を射抜き、2発目は敵の目を射抜く。 敵が倒れこみ、ＶＡＴＳが解除されると熊野は敵の持ち物を調べる。特にいいものも持っていないため、熊野は放置して部屋から出る。 #Fallout鎮守府

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「鈴谷、どこですのー？」 熊野は鈴谷の名前を呼びながら周囲を探すと、居住区から銃声が聞こえる。 聞きなれた99式小銃の銃声を聞き、熊野はVault106居住区への扉を開ける。 「ちょ、ちょーっと手を貸してくれないかな熊野……」 #Fallout鎮守府

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吹き抜けのバルコニーに熊野が出ると、目の前で鈴谷が99式小銃で敵のハンマーを抑えている。 横から敵がバットを持ち鈴谷に突撃していくのを見て、すぐに熊野はレーザー拳銃を発射。 小さく悲鳴を上げ、敵は灰になってしまう。 「ふぅ、さんきゅー。」 #Fallout鎮守府

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鈴谷はかるく礼を言うと、敵を押し返しバルコニー上から下の階に叩きつける。 背中から落ちた敵に鈴谷は99式小銃を発砲。一撃で心臓を射抜き敵は動かなくなる。 「どこ行ってましたの？」 「ごめん、駆逐ロ級が見えて追撃したらはぐれちゃって……」 #Fallout鎮守府

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「何寝ぼけてますの。深海凄艦なんていませんわよ。」 熊野がため息をつくと、鈴谷は苦笑する。 「だよね……で、こいつらVaultの生存者？」 「でも何か違う気がしますわ。確かにジャンプスーツは着てますけど。」 違和感の原因をつかめず、熊野は首をかしげる。 #Fallout鎮守府

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「でも着てる奴って大体Vault出身者だよね？」 鈴谷は熊野の疑問が分からずに首をひねる。 戦前の素材を使った青と黄色のジャンプスーツは丈夫だが、敵の攻撃には無力でウェイストランドを旅するなら心もとない。 #Fallout鎮守府 p.twipple.jp/St0yP

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ちなみに艦娘達は殆ど着ていない。作業用に着ていても常用はしている艦娘は殆どいないのだ。 他のVaultであれば日常的に着用しており、Vault出身者が外を出歩く時に着用している人も少なくない。 「……まぁ、確実なデータ見てから考えよう？」 #Fallout鎮守府