【言語以前≒狂気を求めて】
高石「そういうわけじゃないです。意識的にはたぶん何一つしていないと思います。「したものを意識しているだけ」です。意識的に何かをすると凄い作為的になりますよね」
2015-06-17 15:27:24[バレエを習っていたことがあるですけど、「足の指先から頭のてっぺん、手の指先まで全部意識しろ」って教えられます。全神経を研ぎ澄ましておけって。疲れてきて集中が途切れると「ダメだ」と言われ、なにくそと頑張って集中していると褒められました]
2015-06-17 15:27:47高石「僕もそんな風に一日を送っていたら疲れてしまうと思います(笑)。でも、気になるところがあるんです。だから気になるところを気にしたら良いんじゃないかと思っています」
2015-06-17 15:28:03高石「たとえば練習とかで先生に「あなたはそこを意識出来ていないから、そこを意識しなさい」って言われた瞬間に、とても難しくなる。意欲が削がれる。指摘された瞬間に師弟関係の中に主従関係のような「ガチン」という状態が発生する」
2015-06-17 15:28:19高石「そうすると相手が僕のことを気にするようになってしまう。それはあまり良くない。僕のことが気になると質問してくるようになります。すると自分の時間がなくなっていってしまう。だから、切り離していくことが必要になります」
2015-06-17 15:28:41高石「相手のやれていないこと、やるべきことを指摘するのではなく、相手がやったことだけについて言及して、何をやるかということについては相手が判断するような設定を作る。アドバイスといえばそうですが、最後に「やりたいときにやればいいよね」って相手を切り離しています」
2015-06-17 15:29:05[ある先生の話を聞いていると引き込まれそうな恐怖を感じました]高石「会ってみて自分の意識の状態が深くなり、集中力が増すということと、相手の言葉が入ってきて洗脳されてしまうというのは違います。会って相手が揺らいだ処に言葉を植え付けようとする人もいます」
2015-06-17 15:29:51[話の密度が増すと高石さんの手の動きと擬音語が増すように思いました]高石「それが重要なことです。そういう相手の状態と自分の状態を自覚しながら意識の状態が下がっていくと、何を採用するかについて自分で決められるようになります」
2015-06-17 15:30:09高石「でも、相手の状態がわからないまま言葉だけを意識の状態が下がったところで受け取っていると、そうした言葉が埋め込まれて洗脳されてしまう。でも自分と相手の状態に意識を向けておければ、言葉の埋め込みをガードしながら取捨選択できるようになります」
2015-06-17 15:30:25[高石さんと宮台さんは違いますよね。高石さんは等身大で嘘を吐いている気がしない。宮台さんは嘘を吐くし、等身大じゃないし、演技もするし、大風呂敷を広げる。知のソムリエでありながら、大衆を挑発し、扇動する。でも弱さや脆さもあるってのを僕たちは知っている]
2015-06-17 15:30:52高石「そうですね。それを認識しつつ、これまで宮台さんとロフトなどでのイベントをくり返してきて、最後にここで仕留められると思って、大阪でのイベントに刺客や仕掛けを用意して、舞台を設定しました」
2015-06-17 15:31:24高石「よしこれで仕留められたとイベントの最中に思ったら、向こうから宮台さんが歩いてこられて、僕を見て「やるね」って一言言われたんです。その瞬間僕には等身大に聞こえて、言葉が突き刺さりました。涙が出るというか」
2015-06-17 15:31:43宮台「イベントが進むにつれ僕に色んな矢が刺さってくる。そのうちに、翌日のブログ(miyadai.com/index.php?item…)でも書いたんですが、そうか、高石さんも含めて彼らは僕から卒業したいと思っているんだなと。だから、それはとても良いことだとマジに思って。矢を受けよう、と」
2015-06-17 15:32:47宮台「演奏の話になりますが、バイオリンとかピアノとか楽器の場合、二、三小節先まで楽譜を読んでイメージを持って今の小節を演奏する。読んだ楽譜を今演奏するということになると、ぐっちゃぐちゃになっちゃう。頭の中で二小節先の音が鳴りながら、今の音を弾いている」
2015-06-17 15:33:30宮台「ところが西洋楽器の中でもドラムスという楽器はまったく違った要素があると思うんです。もちろん先読みをして叩いても良いんだけど、基本、リズムがあっていれば、間違ってもOK。でもバイオリンなどは音程が一個ずれたら、あ、こいつ間違えたって一瞬で終わります」
2015-06-17 15:33:51宮台「大事なことはドラムスというのは「事後」なんです。先読みじゃなくて、自分が叩いたものに自分がちゃんと乗れているかどうか。叩いている音に合わせて自分がだんだん整形されている、自分からだんだん雑念が消えていく。そのことが、上手なドラムスの為には楽譜よりも大事なんです」
2015-06-17 15:34:07宮台「で、物事にはピアノやバイオリン、あるいはバレエやマーシャルアーツのように先を読んでやらなきゃならないことと、ドラムスのようにやる、「事後的」に発生することとの両方があると思うんですね」
2015-06-17 15:35:26宮台「論争などは、マーシャルアーツのように相手の反論やパターンをすべて読んで、すべて想定済みという状態になるように考えるわけです。実際にそういうふうに訓練するとディベートとかは強くなる。でも、それはたいしたことではない」
2015-06-17 15:36:00宮台「村西とおるさんと話していても、おそらくかなり想定はされていると思いましたが、でも身を任せようという気分になる。彼が自分にとって、明らかに指揮者、コンダクターになっている。僕は付いていくだけ。それ以外のことは無駄なあがきだってわかるんです」
2015-06-17 15:37:10明日開催。入場無料!【新宿南店】2015年6月18日(木)19:00~高石宏輔さんライブトーク@ふらっとすぽっと!『あなたは、なぜ、つながれないのか』(春秋社) | 本の「今」がわかる 紀伊國屋書店 kinokuniya.co.jp/c/store/Shinju… @Kinokuniya
2015-06-17 15:38:39