とにかく、『エクスカリバー』が必須科目なら、『コナン・ザ・グレート』はファンタジー・ファンのセンター試験!(^^)この映画のキモを魂で理解できるか否かで、ファンタジーの真髄に対する理解度が、ずいぶん変わってくるように思います。
2010-12-27 11:05:05寝正月に観たいファンタジー映画傑作選・その5:『アルゴ探検隊の大冒険』 63年 英米合作。失敬、『コナン』が4本目だったから、コレが最後のご紹介ですね。ギリシア神話に材をとったドン・チャフィ監督の作品ですが、むしろ特撮を担当したレイ・ハリーハウゼンの代表作として著名な一本です。
2010-12-27 11:08:42ぶっちゃけコレ、今日紹介した5本のなかでは、恐らく最も「一般ウケしない」作品でしょう!(^^)なんせ63年の作品ですから、シナリオものんびりしてるしカメラワークも前時代的。およそ2010年の観客が観て、「フツーに」面白い映画ではありません。
2010-12-27 11:10:07でもだがしかし! ファンタジー・マニアにとって、この作品は時代を超えたオールタイム・ベストです。その秘密は、劇中に「これでもかっ!」ってほど登場するモンスター! 醜悪なハーピィに青銅大巨人タロス、7本首のヒドラ、スケルトンの戦士と、ほとんど「こっちが主役なんじゃね?」って勢い。
2010-12-27 11:12:07もちろんコレらのモンスターは、CGなんかなかった時代の産物ですから、すべていわゆる「コマ撮り」で撮影されています。ゆえに、その「動き」の映像は微妙に不自然で(コマごとにモデルを動かす撮影法だと、本来存在するはずの「ブレ」が再現できないため)、コレが古臭く見えるのもまた事実。
2010-12-27 11:14:27しかし、だからといってこのモンスターたちを「CGじゃないから観る価値ないネ!」とか言っちゃってる自称映画マニアの小僧は、ロボトミー手術を受けてから出直して来いと言いたい!(^^)このモンスターたちの本当の見どころは、「映像的な」リアルさではなく、「アニメートの」見事さなのだっ!
2010-12-27 11:16:35未だに勘違いしてる人もいるようですが、モンスターってのはたとえCGで超リアルなモデルを作れても、それが勝手に動いてくれるワケではありません。シーンごとの動きは、いまも「アニメーター」たちが「この時の腕の角度はこうかな?」みたいに、手作業で「芝居をつけて」いるんです。
2010-12-27 11:18:02ってコトは、実はその「芝居をつける上手さ」というのは、モノがCGもでるでも、コマ撮り用の立体モデルでも、あんまかわんないのね。でもって、ハリーハウゼンという人がいまも崇拝されているのは、ひとえにこの「芝居づけ」、つまり「アニメート」の達人だったからなのであります。
2010-12-27 11:19:29この視点から『アルゴ』を観ると、俺様が言わんとする意味は一発でわかるでしょう! 立体モデルの素材は同じであるにもかかわらず、青銅の巨人は身体の硬さをひきずるように歩み、骸骨戦士は座らない首をフラフラさせながら襲い掛かってくるんだから!
2010-12-27 11:21:37つまり、それぞれのモンスターに「動きの個性」がちゃんとあって、それがモンスターのイメージを一層豊かにしてくれる。おかげで俺様なんか、いまだに脳内スケルトンは、ぜんぶこの映画と同じ動きをしてますよ!(^^)モンスター愛にあふれる未見の諸兄なら、ぜったいに観る価値はありまっせ!
2010-12-27 11:24:08以上、フツーに楽しめるのから完全マニア向けまで、5作品を挙げてみました。ホントはもっと紹介したいんだけど、ま、今日はこんなところで!
2010-12-27 11:25:10