黄森bot黄瀬誕生日企画2015

両想い黄森bot @ksmr_bot

やばい、このままではすぐに寝てしまう。先輩にまだ、今日のお礼を言っていないのに。「せ、先輩…」「んー、なんだ？」布団の中で向かい合う先輩の姿がぼんやりと見えた。眠くて目が開かない。手探りで先輩の体を抱き寄せた。「んぐ。こら、苦しいって」「ん～」離したくないので、腕に力を込めた。

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「ぐえ…ったく、しょうがないな」先輩は観念したのか、俺の腕に体を預けてくれた。先輩の匂いが濃厚に香る。いい睡眠導入剤だ。「今日は、本当に、ありがとうございました…ごはんとか、ケーキとかプレゼントとか、あと、小堀先輩と笠松先輩呼んでくれて…俺、いま、世界で一番の幸せ者っス」

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「そうかい、そいつはよかったぜ…頑張ったからなー。努力が報われてうれしい」「はい、本当に、さいこーにしあわせっス…ふふ」そう、本当に本当にしあわせだ。大好きな人が俺のために頑張ってくれて、目いっぱいお祝いしてくれて。うれしくないわけがない。「ありがとうございます、よしたかさん…」

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「！　黄瀬、おまえ…っわ」腕の中にいる先輩のおでこの髪を払いのけて唇を落とした。それから順番に目尻、頬、鼻先、そして唇にキスをした。至近距離で目を開くと、先輩が顔を赤くしているのが暗くてもよく見えた。「…感謝を、こめて。本当に、ありがとうございました。大好きです、よしたかさん」

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ああ、先輩照れてるっスね。顔、まっかっかですよ。かわいいなぁ。もっといろいろしたかったなぁ。でも、今日はもう満足だ。今の俺は最高にしあわせだ。すごく気持ちがいい。このまま眠ったら、きっといい夢が見られるだろう。おやすみなさい、よしたかさん。いつの間にか俺は意識を手放していた。

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◇「大好きです、よしたかさん…」そう言うと、黄瀬はまるで電池が切れたようにぷつんと眠りに就いてしまった。無理もないか。一日学校に行って部活して急いでここまで駆けつけて、ささやかだけれどパーティーをして。とくに笠松たちが来てからはテンションが上がっていたから、一気に疲れたのだろう。

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「まったく…」恥ずかしいことを言うだけ言って、さっさと寝やがって。この赤くなった俺の顔はどうしたらいいんだよ、と文句を言ってやろうかと思ったが、起こしたら悪いので黙っておいた。かわりに、黄瀬のなめらかな頬に指を滑らせた。「よかったよ、お前に喜んでもらえて…そのためにしたんだから」

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今日何度言ったかわからない台詞を口にした。本当によかった。黄瀬の笑顔が見たくて俺は頑張ったんだから。それが報われて、黄瀬が喜んでくれたのなら本望だ。頑張った甲斐があった。料理の練習も、悩みに悩んだプレゼントも、サプライズの演出も、全部成功してよかった。努力が報われるのはうれしい。

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会えない時間が多い分、黄瀬にたくさん喜んでもらいたかった。たくさん笑顔にしてやりたかった。そんな、俺のエゴだったけれども。でも、それでお互いにしあわせなら、それでいいと思うんだ。「…ありがとう、涼太。お前が生まれてきてくれて、俺はうれしいよ。お前に出会えて、俺はしあわせだ」

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黄瀬は健やかな寝息を立てている。完全に夢の中なのだろう。俺も、もうねむい。俺も黄瀬に付き合って朝が早いのだから早く寝ないと。瞳を閉じるとすぐに睡魔が襲ってきた。ああそうだ、あとで笠松と小堀にはお礼のラインしておかないと。二人のおかげで今日はさらに楽しい時間を過ごせたのだから。

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携帯を取ろうとして、黄瀬に捕まえられたままだったことを思い出して、身動きができなかったのでお礼をするのは諦めた。明日の朝にしよう。朝、黄瀬を送り出してからでもいい。とりあえずいまはもう眠りたい。睡魔に身を委ねると、一気に夢の世界に引き込まれた。　おしまい

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◆本日も長々とお付き合いいただきありがとうございました。今日のツイートは後日まとめてアップしますので、見逃した方やまとめてみたい方はそちらをご利用ください。夜分遅くまで失礼しました。次の企画は未定です。またなにかあれば突発にツイート流します。本日もありがとうございました。