福島県の小児の甲状腺、最も敏感といわれる6.1±4.6歳の橋本病とガン、ひらた病院論文を読み解く

cyborg001 @cyborg0012

ひらた中央病院の甲状腺検査論文（Hajime W et al. 2014）について、気になる点があるので少しまとめます。福島浜通り・中通の子ども1,137人の甲状腺に「被曝の影響なし」とした英語論文です。 pic.twitter.com/Deazeb1kZd

拡大

cyborg001 @cyborg0012

ひらた論文は、2012年11月～13年9月まで浜通り・中通1,137人の小児甲状腺検査の結果をまとめ、甲状腺エコー所見、血液・尿検査、I131土壌沈着度の4項目の相関性を解析し、I131初期被曝の影響は確認できないと結論付けた。 pic.twitter.com/9Cbaknp93w

拡大

cyborg001 @cyborg0012

ひらた論文については@onodekita氏が以下批判している。 福島小児甲状腺の被曝被害はない－独自費用で数億を調達する平田病院の出した結論（14年12月9日） onodekita.sblo.jp/article/106251… ほぼ同感ですが、論文や関連情報には存外注意すべき内容が含まれている。

cyborg001 @cyborg0012

ひらた病院論文、その関連情報では ①平均年齢6.1才の若年小児集団を検査、Ｃ判定が１人でている。 ②15人が橋本病と診断されている。 この二つの情報が小さく記載されている（よく読まないと分からない）。この二点は僅かな情報ながら「被曝影響なし」との結論を揺るがす可能性がある。

cyborg001 @cyborg0012

①ひらた病院検査ではＣ判定が1人出ている（通販生活、落合恵子氏との対談）。にも関わらず、「被曝影響はない」とした平田病院論文ではＣ判定のケースには言及がない。2人が細胞診を受けたとの短い記述があるのみである。 pic.twitter.com/g6aUgrYliD

拡大

cyborg001 @cyborg0012

1,137人の子ども（後述するように平均年齢6才）からＣ判定が出ているにも関わらず、「被曝影響はない」という平田論文の結論には違和感を覚える。Ｃ判定は「早急に確実に細胞診をすべきケース」、紛れもなく臨床的な重要症例である。 pic.twitter.com/WZ8KN6avk8

拡大

cyborg001 @cyborg0012

さらに、ひらた甲状腺検査の1,137人は平均年齢6.1±4.6才（SD）である。全体の68％（773人）が１～10才の乳幼児となる。赤ちゃん、幼稚園生、小学校低学年が大多数を占める集団でC判定1人との結果は、本来警告を必要とする。 pic.twitter.com/OYtrbM915l

拡大

cyborg001 @cyborg0012

通常0～10才の小児甲状腺癌は300万人に1人である（国立癌センター統計）。平均年齢6.1才の乳幼児が中心の集団でＣ判定1,137人中1人、細胞診568人に1人、この結果を「問題なし」とする医者は、臨床家としてのセンスが疑われよう。 pic.twitter.com/2JlYw2e7NH

拡大

cyborg001 @cyborg0012

なお、某掲示板の匿名の福島県の方の情報では、2013年頃ひらた病院検査を受けた幼稚園児が伊藤病院を紹介されたとの情報がある。「幼稚園生」という点はひらた検査の年齢層と重なる。匿名情報なのであくまでも参考程度に留めるべきだが（続き）、 pic.twitter.com/5I8UK6ue7Z

拡大

cyborg001 @cyborg0012

ひらた病院の検査では「細胞診後に手術が必要な患者」に伊藤病院が紹介される。しかし、この幼稚園児のデータは平田論文に記載がない。ひらた病院では2014年4月までに総勢3,273人の小児検査を実施しているので、その中のケースだろうか？ pic.twitter.com/UIrXfBg28q

拡大

cyborg001 @cyborg0012

②ひらた病院論文によると、平均年齢6.1才の若年小児集団で15人が橋本病と診断されている。この点も心配される。しかし、ひらた論文では「被曝では橋本病は生まれない」とし、分析から排除している。この問題点はとても大きい。 pic.twitter.com/IpaYZwUVEt

拡大

cyborg001 @cyborg0012

「被曝では橋本病は生まれない」（ひらた病院）は誤りだ。チェルノブイリでは、甲状腺がん以上に諸々の甲状腺疾患の多発およびその生体的リスク（青少年の発達障害、他臓器癌の増加リスク）が危機感をもって報告されている（IPPNW, 2011）。 pic.twitter.com/FIuPAh6xiD

拡大

cyborg001 @cyborg0012

また『ヨーロッパ内分泌学会誌』等の専門医学誌でもチェルノブイリで甲状腺自己免疫疾患（橋本病など）が「はっきりと増加した」と報告されている（R Emral et al. 2003）。例を挙げればキリがないほどである。 pic.twitter.com/PMLfhp4yYn

拡大

cyborg001 @cyborg0012

小児甲状腺炎の通常有病率は1000人当たり3人と言われているが、核実験の降下物で被曝したユタ・ネバタ州の小児集団の慢性甲状腺炎検査では1000人中12人という高頻度で橋本病が診断されている（井上、1976年）。 pic.twitter.com/vKsozvNsn8

拡大

cyborg001 @cyborg0012

「被曝では橋本病は生まれない」とする平田病院の論文はチェルノブイリや核実験の被害者に対する疫学検査と複数の学術成果を全面的に無視したものである。研究姿勢の誠実性が問われる。

cyborg001 @cyborg0012

また、6～18才の集団における橋本病有病率は1,000人中3人、6－11才では有病率は0である（石川県1万人調査、井上1976年）。ひらた検査1,137人は平均年齢6.1才、より低年齢であるが、その有病率は1,000人中13人と高い。 pic.twitter.com/qHH9FTiBdd

拡大

cyborg001 @cyborg0012

ひらた病院では6才以上は一次検査で血液検査を実施しているので単純比較は出来ないが、参考までに、環境省甲状腺検査他三県4,365人（3～18才）の橋本病有病率は1000人中0.7人である（Naomi H et al. 201）。 pic.twitter.com/oAJHA2qU5O

拡大

cyborg001 @cyborg0012

以上、橋本病有病率の比較である。ひらた病院では６才以上は血液検査を全例実施、環境省は２次検査のみ、石川検査は触診と血液検査の複合など、検査方法は異なるが、福島は若年小児が中心であり、その有病率の高さには注意が必要と思われる。 pic.twitter.com/4jOzlDEKLj

拡大

cyborg001 @cyborg0012

このように「被曝の影響は見られなかった」とする平田病院論文の結論は、幾つかの点で疑問があり、その結論は強引である。

cyborg001 @cyborg0012

以下、Ｃ判定率をまとめた。臨床的な緊急症例であるC判定が若年小児層を多数とする集団で生まれている点は、「被曝影響は見られない」とする平田病院の結論に疑問を抱かせる論点と言える。甲状腺炎の高有病率と併せて警告が必要と思われる。 pic.twitter.com/nwt3bvzUrI

拡大

梵鐘 @bon_sho

ゴオオオオオォォォオオォォン

cyborg001 @cyborg0012

報道「福島県が医療費負担、甲状腺がん９００人と見込む」：え？９００人ってナニ？ togetter.com/li/838461 同じ記事だが、産経も報道しています。 甲状腺治療費を負担へ　福島県（産経新聞、2015年6月23日） sankei.com/affairs/news/1…

onodekita @onodekita

福島原発事故：甲状腺がん…１９歳以上も医療費全額助成 - 毎日新聞 mainichi.jp/select/news/20… 医療費全額補助のみでごまかすつもりか。責任取れよな

onodekita @onodekita

よくよく読んだら、19歳以上になった子どもで、甲状腺癌が1000名以上になるって見込んでいるってことか。０歳～にしたらとんでもない数字ってことじゃないか。

onodekita @onodekita

1285.甲状腺癌1000名発生まで「譲歩」した福島県 onodekita.sblo.jp/article/144808…