まったく女の子が幸せになってないのですが、7匹の仔ヤギたちはお姉ちゃんをオオカミさんと結婚させるために尽力します。その結果、オオカミさんとお姉ちゃんは結婚することになりました。二人を取り持ったとして結婚式に招待される仔ヤギたち。二人が誓い合った後、更衣室でお姉ちゃんを誘拐します。
2015-06-22 22:01:46誘拐してきた地下室で、仔ヤギたちはお姉ちゃんに言います。「お姉ちゃんはオオカミだから、僕たちをお腹に入れないといけないんだよ」混乱し慌てるお姉ちゃんを7人兄弟力を合わせて手術台に拘束し説明します。「でも僕たちを丸々入れるのは無理だから、子供にするね」お姉ちゃんのお腹を切開します。
2015-06-22 22:04:51「あれ?もう誰かいるぞ?」子宮を開くとどうでしょう。そこには小さな命が存在していたのです。「僕たちはお姉ちゃんがオオカミになるまでずっと待ってのに!ずるい!」仔ヤギはそれを床に捨て踏み潰しました。お腹の切開は終わりました。仔ヤギたちはお姉ちゃんのお腹に子供の種を振りをかけました。
2015-06-22 22:08:36お姉ちゃんが目が覚ますと風の通る気持ちのいい部屋のベッドにいました。ここはどこだろうと見渡すと縫われた自分のお腹に目が行きました。結婚式からの記憶が蘇り逃げ出そうと立ち上がると転んでしまいました。と、同時にジャラリと鎖の落ちる音がして、それが自分に繋がっていることを知りました。
2015-06-22 22:13:18「おはようお姉ちゃん…あ、オオカミさん!」仔ヤギたちが部屋に入って行きました。「朝ご飯だよ!みんなで作ったんだ!はい、あーん」お姉ちゃんは差し出されたスプーンを叩こうと思いましたが腕と顔を捕まれそれができませんでした。「残さず中に入れてね」仔ヤギ全員の小指はありませんでした。
2015-06-22 22:19:19「オオカミの中に僕たちみんな入るんだ。ずーっとずーっと夢だったの」逃げることも死ぬこともできず、毎日怪しい料理を無理やり食べさせられ、順調に大きくなるお腹。私を温かい目で見守ってくれている体が欠けた仔ヤギたち。全てが収まった時、誰もいない状況で誰が喜ぶのか。私の目から涙が零れた。
2015-06-22 22:26:30仔ヤギたちを全て平らげた私の周りには、誰もいなくなった。いや、私のお腹から生まれた7匹の仔ヤギたちがいる。寝たきりで抱く体力もなくなってしまった私にできるのは撫でることだけ、泣かないで泣かないで、私の可愛い…。大きな風が部屋に吹き抜けた。風の方に目をやるとそこにはオオカミがいた。
2015-06-22 22:39:16一瞬にして目の前が彼でいっぱいになった。「オオカミさんオオカミさん」ただただ私は彼にしがみつき名前を叫んだ。彼は何も言わずガリガリになった私の体を優しく撫で抱き上げた。そして館の外へ出ると私は太陽の眩しさに目を眩ませた。その瞬間思い出した。「あの子たち!あの子たちも連れてきて!」
2015-06-22 22:47:24彼は一瞬驚いた顔をして私を見た。あんな目にあったのに?「私の子なの」負けたオオカミは彼女を病院へ送り届けた。鳴き声の響く館に、足音が響いた。仔ヤギたちの頭を大きな手で掴み上げ彼は笑った。「ヤギはオオカミの腹に収まるのが道理だろう?」オオカミは大きく口を開け、そして、丸飲みにした。
2015-06-22 22:56:08