砂歌いと黒豚まとめ／１

notte @gmfloHo

ビシビシと音を立てながら、剣は二分される。刃は小さく地を揺らせ砂に埋もれる。男は未だ何が起きたのかわかっていない顔だ。男の両足が小さな渦に呑まれている事を確認した後、すぐさま男から離れ、同じように驚いている仲間達へ声の限り叫ぶ。「今だ！！」雄叫びが、波のように広がっていく。

notte @gmfloHo

満身創痍の小さな人間達が、得物を失ったとはいえ大男を確実に仕留めるには、少しばかり時間がかかった。だが、彼らは勝ち得た。大男が気を失う直前に、彼の足を奪っていた砂の渦は元の静かな砂地に戻る。緩く握りしめた拳の、甲に付いた鉛が太陽の光を返す。兵士達は、大きな歓声を上げていた。

notte @gmfloHo

【戦闘／戦功２】サミオン＠条約は敵軍に占領された村の奪還に赴く。少数精鋭（あなたのことだ）で撃破するならＨＰ－５、ＳＰ＋３。大部隊を動員するならＨＰ－２、ＳＰ＋１。 appli-maker.jp/analytic_apps/… #グランクレスト大戦 ほう……！？

notte @gmfloHo

放っておけない。エゴでしかない使命感があった。単身、村に忍び込んで、長に言う。「これから一つ、連中にハッタリをかます。一芝居、協力してほしい」。村人は話の内容を訝った。けれども渋々、首を縦に振ってくれた。彼は深々と頭を下げた。師匠以外に自然とそうしたのは、初めてかもしれない。

notte @gmfloHo

その夜の事。ズゾゾゾ……と、擦れ合うような這うような音が聞こえ、微細な揺れが村全体に広がった。突然月の光が、何かに遮られて辺りの闇が深くなる。兵士達は始め、それが何かわからなかった。大津波のような曲線の砂壁が、天に向かって聳えている。見上げた者達は皆、唖然と口を開けていた。

notte @gmfloHo

「子供が神の供物を盗んだ。神はお怒りだ、敬意を忘れた愚か者は地の底に沈めと言う。砂に呑まれたくなければ、今すぐ村から逃げ出せ」と、誰ともなく触れ回る声がある。兵士達は散り散りに本陣へ退散していった。足音が止む頃、砂の津波は崩れ去っており、その端で、男が一人、大の字に倒れていた。

notte @gmfloHo

本日のサミオン@条約。村の奪還に成功。HP84、SP10。 #放浪の砂歌い #グランクレスト大戦 「……zZZ」

シュシュ＠条約の邪紋使い @schsch_schwein

【激／戦闘／戦功４】シュシュ＠条約は細い吊り橋で敵兵たちに追われる！　一気に駆け抜けるならＨＰ－５（《名馬》があればＨＰ減少なし）、ＳＰ＋３。あえて反転し迎え撃つならＨＰ－８、ＳＰ＋５。

シュシュ＠条約の邪紋使い @schsch_schwein

ひく、ひく、ひく。『利』の匂いがする。 甘くとろけるような、少々鉄のにおいが混じったような、とても素敵な匂いがする。 せむしのように体を丸めて、吊り橋の手前に積み上げた敵兵の屍に鼻先を近づけて、一体一体嗅ぎ回っていく。 #黒豚の生業

シュシュ＠条約の邪紋使い @schsch_schwein

（これは外れ、これも得る物がねぇや。これは、おいしそうな匂いがするから後で剥ごう、っと。これは、剣が……だめだねぇ、一見すると値打ちものだけどいい匂いがしねぇや。こんなもの苦労して運ぶ価値なんて無いねぇ。……おっと？　手甲の下から、素敵な匂い） #黒豚の生業

シュシュ＠条約の邪紋使い @schsch_schwein

――敵兵の手甲を外すと、薬指には結婚指輪と思しき指輪が、中指に綺麗な細工物の指輪が、それぞれ嵌めてあった。 指輪に彫り込まれたレリーフの意味は確か『無事を祈る』だった筈だ。闇市で聞いたことがある。大方、嫁だか恋人から、戦地での無事を祈って渡されたものだろう。 #黒豚の生業

シュシュ＠条約の邪紋使い @schsch_schwein

「いいよーいいよー、磨きゃそこそこの売り物になりそーねぇ。重畳重畳」 外そうとしたが、指輪の寸法がぴったりの為、なかなか指から抜けてくれない。面倒だから指ごと切り取り、袋に詰めて、ちらほらと『いい匂いの先客』のいる肩掛け鞄の中に追加した。 #黒豚の生業

シュシュ＠条約の邪紋使い @schsch_schwein

鞄の中を満足そうに眺めて、それから次の『いい匂い』に目を向ける。 「さぁーて……お次はこいつかなー？」 ひくひくと蠢く鼻を近づけて、嬉々として卑しく屍をまさぐる姿。 痩せてはいたが、その姿は確かに豚のようだった。 #黒豚の生業。

シュシュ＠条約の邪紋使い @schsch_schwein

ひく、ひく、くん、くん、戦場が甘ったるい匂いで満ちている。 口内に涎が滲む。あれはいい。とてもいい。欲しい。殺そう。売ろう。きっと高額だ。今日の晩餐分も拝借しよう。魔物食はたびたび行なっている。あれは美味しい部類だ。膨らむ想像に――熱っぽく、溜息を吐く。 #黒豚の生業

シュシュ＠条約の邪紋使い @schsch_schwein

@schsch_schwein 無数の触手がうねり、その数だけ地面に蠢く影を落としている。 身を屈めて疾駆し、触手の射程範囲ぎりぎりまで接近する。極限まで削ぎ落とされた身体の肉は、身軽な動きの助けとなる。 接近するこちらに気づいたのだろう。ぶぅん、と触手が迫る。 #黒豚の生業

シュシュ＠条約の邪紋使い @schsch_schwein

@schsch_schwein ――が、こちらの方が早かった。 「はーい、残っ念」 薙がれた触手を掻い潜って、そのまま、とぷん、と巨大な影の中に潜り込む。影の中は真っ暗で生温かい。泳ぐ、泳ぐ。今、自分がどの位置にいるのかは自然と分かった。このまま、背後に出よう。 #黒豚の生業

シュシュ＠条約の邪紋使い @schsch_schwein

@schsch_schwein ――背後から急襲を掛け、呼吸器である鰓を破壊。 もんどりうっているところに、とどめ。 流石に無傷とはいかなかったが、それでも得るものは多かった。もう一匹くらい出してほしかったが、敵の召喚師は自軍の兵が既に倒してしまったらしい。ちぇ。 #黒豚の生業

シュシュ＠条約の邪紋使い @schsch_schwein

２日目シュシュ◆ＨＰ８２／ＳＰ１２　#黒豚の生業　#グランクレスト大戦　ＨＰ－１０、ＳＰ＋７。全力で応戦してお宝ほくほく顔のシュシュ公である　「……今夜はぁ、お刺身かなー♪　一番いいお皿出そうっとぉ……♪（ほっくり）」

シュシュ＠条約の邪紋使い @schsch_schwein

「……あー、しまった。どうやって全部持ってこう。野営地に行けば台車くらい借りれっかなぁ」

シュシュ＠条約の邪紋使い @schsch_schwein

@schsch_schwein Q.持って行ける一部だけを持って行くという選択肢について A.「やだ。勿体ないしぃ（きっぱり）」

シュシュ＠条約の邪紋使い @schsch_schwein

シュシュって名前を訊かない子なんだな（はっと気づいた顔）

シュシュ＠条約の邪紋使い @schsch_schwein

@schsch_schwein 生きた人間よりも　死体を相手にする時間の方が圧倒的に多いからかな　感覚がおかしくなってそう

シュシュ＠条約の邪紋使い @schsch_schwein

「あ、砂の匂いがする。めっちゃする（くんかくんか）」