大塚志郎先生のこれから漫画家を目指す人へのアドバイス
- ori_pucchi123
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20歳のころ初めての現場を辞めてヘルプアシの現場を渡り歩いて食いつなぎました。月刊キスカさんで連載してるのはだいたいこのくらいの時期の自分がモデルになってます。今月号のキスカさんでアシ入りたての頃の話を描いてますので是非に。
2015-06-25 14:50:56キスカの連載は事実をもとにしたフィクションで漫画風にアレンジされてますので当時の現場とはまったく関係ありませんです。
2015-06-25 14:51:4720歳のころ初めての現場を辞め、初めて持ち込んだ雑誌も辞め新しいところに持ち込みました。幸運にも一本目で月例漫画賞の佳作いただけまして(30万)月刊雑誌のヘルプアシを月5日ほど入ってお金を稼ぎました。月刊の現場はだいたい1日1万円15時間ほどでした。始めの現場が安すぎという話で→
2015-06-25 14:55:40→はありません。始めに入った現場では半年近く役立たずで仕事ができないのを面倒をみてもらって実力つくまで待ってもらえてたので。その後のヘルプアシで一日で帰らされずに最後まで仕事まかせてもらえる実力をつけてもらえたのし、他誌に移転の投稿も一発で賞もらえたのも全部あそこのおかげ^^
2015-06-25 15:00:1820歳のころはアシと賞金で年90万くらい。貯金が40万あってだいたい130万くらいもってましたが、生活費+税金や年金が発生しだしてけっこうギリギリの生活になってきました。20歳の終わり頃に読み切りが掲載されて20万くらい入りましたがそれでも余裕は無い状態ですね
2015-06-25 15:05:0820歳の段階で貯金が20万ちょっとでした。生活費と税金に消えていきますので。これじゃいかんな〜と思い、ヘルプではなく固定アシを探しました。そんで雇ってくれた現場は待遇も給料もとってもよかったのでそれからの生活費の心配はなくなりました。
2015-06-25 15:13:33月16日くらいで一日12時間前後(最終日徹夜有)で月給制手取り20万円と、今までの現場じゃ考えられない破格でした。その後はデビューまでほぼここで厄介になりまして、年に2〜3回雑誌掲載で原稿料のボーナスも有りでたくさん貯金しました。
2015-06-25 15:17:49連載するころには貯金は数百万円ありました。連載デビューが25歳くらいだから、計算すればいくらくらい貯金出来たかわかると思うので金額は描きません。ちなみに当時の僕は趣味には1円も使いません。貯め続けました。
2015-06-25 15:21:10というのも当時の現場の先生が『連載がはじまれば原稿料が振り込まれるまでタイムラグがあるから、アシさん雇ったり色々準備してるうちに100万は吹き飛ぶ。最低200万はもってなきゃダメ』と言われてたからです。まあ普通にやってれば帰ってくるお金なんですが。だからせっせと貯金してました
2015-06-25 15:23:50やっぱ書いとくか。20歳〜25歳までの漫画家志望・アシ生活で貰ったお金の金額 アシ代月20万×12ヶ月240万 五年で1400万 原稿料、連載までに読み切り4〜5本 短期連載四話 ページ平均30pくらい300pくらいで300万 −5年間の家賃・光熱費・食費・税金・画材・資料代
2015-06-25 15:35:15短期連載がはじまるころに先を見据えて家賃8万のアパートにうつりました。アシさんも雇い始めました。一人でも描けたけどぼちぼちアシさんと仕事することを覚えないと仕事が増えたあと急に増員しても僕の方が上手く回せないと思ったので。連載デビューするころには確か貯金500万くらい有った。
2015-06-25 15:40:45漫画家志望の収支はだいたいこんな感じです。見た通り実力のついてない10代の頃は極貧で仕事も厳しいです。なかなかツラい時期ですが、それを乗り越えると労働条件も給料も改善されて行きます。前にも言いましたが、始めに一番しんどそうな現場にいってたたき上げられて下さい。そうすれば他所で→
2015-06-25 16:02:24→他所で五分の力くらいでも仕事できますので、休日に自分の原稿にとりかかれます。叩き上げられてないとユルい現場でもクタクタになるし、ありがたさがわかってないので給料を散財、休日もムダに過ごします。アシスタント1年目は半年は監禁されるつもりでやったほうがのちのちいいかもしれません。
2015-06-25 16:05:46専門学校出たあとにアシスタントに入っても同じくこのラインをたどると思います。プロの叩き上げの時期は厳しく、ここでめげる人も大勢います。始めの現場で僕はストレスで10キロ太りました。辞めてしまうと専門につぎ込んだお金と時間はパアになりますし始めの数年は貯金も出来ません。20歳過ぎ→
2015-06-25 16:13:44→20歳を過ぎると税金も発生します。専門卒後にこれはハードすぎます。うちに何度か来た専門学生のアシさんは授業料生活費全部親の仕送りにたよってるコがほとんどでした。(全部自分でやりくりしてた特殊なコもいましたがデビューしました)それではおそらくうまく行かないと思います
2015-06-25 16:17:44それでも専門学校に通いたいコはとりあえず学費・生活費は自分で払う・在学中に月例漫画賞・担当編集・アシスタント現場または連載を獲得する これらのうち3つは果たすつもりで通ってほしいです。よけいなお世話だと思いますけど。1つも果たしてない人が多すぎる。
2015-06-25 16:27:43気晴らしに少し補足説明します。興味あるかたはご覧下さいませ。このまとめは主に漫画描くのはあまり上手くないけどどうしても漫画家になりたいって人のために書いたものです。俺はこんな苦労せずデビューまでいっちゃうもんね〜って人は共感が薄いと思いますので読まないほうが良いと思います。さて→
2015-06-27 15:36:43ちなみに僕が志望時代とった方法は、地方でフリーターしつつ漫画作画入門本片手にひたすら月例漫画賞に投稿。入賞が上京の内定と勝手に決めてその日のための資金集めで工場でバイトもしてました。19歳のころです。一年かかりましたが努力賞いただけました。←ですが、口で言うのと実際やるのとでは
2015-06-27 15:38:57→大分違い、本当に孤独で先の見えないトンネルで志望時代で一番ツラい時期でした。周りの同級生は大学行くか就職するかしてる中、自分はフリーターで漫画の投稿生活で結果も出せてない訳ですから。同級生で美大や専門学校行ってる人もたくさんいてほぼ全員から『専門いったら?』と言われてました
2015-06-27 15:45:00高3のころも学校の先生はフリーターで漫画の投稿生活なぞ理解してくれるわけもなく、専門学校か美大に入れたがってました。それでウチの親と進路相談会で喧嘩してたのを覚えてます。そりゃあそうだと思います。無茶ですし、実際卒業後1年何も結果出せなかったわけですし。このやり方はリスクが高い→
2015-06-27 15:54:22高いです。世の中は『学校に通っている』ってことを多少なり評価しますので。フリーターの漫画投稿生活はかなり精神的に追いつめられます。人によっては結果を出せないままつぶれてしまう人もいると思います。しかし専門学校はお金を払えばいつでも通えるので一年一人でねばることは価値があると思い→
2015-06-27 15:59:51→ます。それに当時は一年ねばってダメなら専門学校にいくしかないか?って思ってました。学校の細かな実態を知りませんでしたし、漫画は専門的な職業なので我流の限界もあるでしょうし。僕の考えが正しかったと気づかされたのは賞とり後アシスタントをはじめだしたころです。初めての現場の先生が→
2015-06-27 16:08:19→『専門とか意味無し。どこに行こうがとにかく描いて持ち込み・投稿すること意外に意味はない』と。場所じゃなくって自分がどうするかって話ですね。漫画も他のことも同じですね。でもなかなかツラい一年でした。もう一度戻ってやり直せって言われても無理だと思う。自分は運が良かったんだと思います
2015-06-27 16:14:32