【セリザワの剣】同盟模擬戦【墓造り】

セリザワ領では大戦以降雇われ魔法師も増えた。一般兵も増えた。 しかし魔法師の実戦経験や、兵の対魔法師戦経験、どちらも不足している模様。 ということで実技見せれば淡々と机の上で教えるよりは早いんじゃね? そう思っていた時期がありました。 ヒント:同盟の模擬戦のレベル
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2ターン目

夜ねこ@紅オルタの為に河原に石を積む @nightcat_works

@y_mistic 熱の上から風を掌握。 豪風をもってして地に蔓延る焔を半ば以上消し飛ばし、反動で宙へと跳ぶ。 空を飛んで逃げるは容易かもしれないが、そんなもの趣味じゃない。 最高到達点に至るまでに風を渦巻かせ、研ぎあげる。 ↓

2015-06-24 23:31:49
夜ねこ@紅オルタの為に河原に石を積む @nightcat_works

@y_mistic 生み出すのは、身の丈の三倍ほどはある風の大槍。 存在するだけで周囲の存在を圧迫するほどに。風を集め集束収斂。 片手で維持するそれを、限界まで引き絞る。 体そのものを弓に見立て。 地に立ち見上げるただ一人の相手に。 この一年、色んなものを教えてくれた相手に。

2015-06-24 23:35:19
夜ねこ@紅オルタの為に河原に石を積む @nightcat_works

@y_mistic 頂点到達。 打ち放つ。 大槍は過たず、魔法師に向かっていき。 「――Aprire il mento」 紡ぐは、異界の言の葉。 目の前の魔法師が紡ぐ異界の言葉は、己の名の大本であったと聞き。 何度もせがんで、何度も盗み見て、覚えた、ことば。

2015-06-24 23:38:52
夜ねこ@紅オルタの為に河原に石を積む @nightcat_works

@y_mistic アンタからもらったものだ。 だから、できるなら。 アンタに、見せたかった。 詞に応じ、大槍がほどける。 1つが2つに。 2つが4つに。 4つが――

2015-06-24 23:40:44
夜ねこ@紅オルタの為に河原に石を積む @nightcat_works

@y_mistic などといっても三桁の鏃全てを操れるわけもない。 そんな処理能力も制御力もない。 ゆえに、ほとんどは目くらましと動きを制するためのもの。 本命はたった十六の、二百以上の鏃を囮にして放つ隠された牙。 (これが、今のオレのありったけだ) 届け、と願いながら。

2015-06-24 23:44:32
夜ねこ@紅オルタの為に河原に石を積む @nightcat_works

@y_mistic 十六の牙を、魔法師へと穿つために。 地へ落ちながら、目の前に集中する。 相手以外何も見えないくらいに。 届け。 Sedici Fang 【26 [5D6] 6,4,5,6,5 (23:30:25)】

2015-06-24 23:47:34

Aprire:開ける
il:英語のTheにあたる語
mento:顎

Sedici:16
Fang:牙

印章 @y_mistic

@nightcat_works 咢の如く、開け、といったところか。 「ふざけンな脱臼しやがれ!」 間に合え、いや、『間に合わせる』。 観測するのはただ一つ。 玉石の、壁を。 ↓

2015-06-24 23:52:20
印章 @y_mistic

@nightcat_works 「caos liberazione ―――minerale!」 鉱石の壁がせり上がり、牙を阻む。そして気づいた。 「半分以上囮かざっけンなよ!!!」 有効な手段だ。囮とはいえ威力は十分、壁はもう限界だ。 ↓

2015-06-24 23:58:47
印章 @y_mistic

@nightcat_works ならどうする。 捨てればいい。 混沌を外に打ち出す機能さえ残ればいい。 致命傷になる器官を腕で覆う。防御呪文も構える。 矢が襲う。壁で削ったとはいえそれでも5本程度残るか。 ↓

2015-06-25 00:01:33
印章 @y_mistic

@nightcat_works バリバリ、と砕ける防御壁と撃ち抜かれる手足。 まあ、いい。 【牙ダメージ:26 [5D6] 6,4,5,6,5】

2015-06-25 00:03:43
印章 @y_mistic

@nightcat_works 二手。 よくよく非才詐欺だの、オマエにそんなことが出来るはずがない、だの言われるが何のことはない。 『俺の中にねェなら、外から引っ張ってくりゃア良い』 ただそれだけのことだ。 ↓

2015-06-25 00:07:03
印章 @y_mistic

@nightcat_works ましてや俺が力とする混沌は、外にあるもの。 「観て」「形を与える」ものだ。 ならば、おれは、観測するためのただ一つとしてあればいい。 其処には何一つとして。 余計なものは存在しえない。 ↓

2015-06-25 00:09:22
印章 @y_mistic

@nightcat_works 「チョロチョロ跳ね回るんじゃねェよ、おい」 だから少し大人しくしてくれ観測の邪魔だ。 ↓

2015-06-25 00:10:57
印章 @y_mistic

@nightcat_works 「caos liberazione ―――eruzione」 大地から吹き上げる地獄と形容して差し支えない焔が。 無数の炎熱の壁を形成した。 【業炎迷路:20 [5D6] 3,4,6,3,4】

2015-06-25 00:14:09
夜ねこ@紅オルタの為に河原に石を積む @nightcat_works

@y_mistic 着地。 同時。 劫火。 正しく、地を覆い焼き尽くす炎。 ぎり、と歯を食いしばる。 焼ける。 燃える。 灰の中に。 焔の渦に。 赤熱する、光景に。 死の匂いが、重なる。 思わず、動きが止まる。 死とは、即ち炎だった。 己の原風景。この焔の中で全て失って。

2015-06-25 00:19:04
夜ねこ@紅オルタの為に河原に石を積む @nightcat_works

@y_mistic 「……れ、が……」 この火群の中で、あらゆるものをこぼして、落として。 「…そ……し」 この地獄の中で、それまでの自分は何もなくなって。 でも。

2015-06-25 00:22:00
夜ねこ@紅オルタの為に河原に石を積む @nightcat_works

@y_mistic 燃え盛る紅蓮の中。 「そ、れっ、が――」 はぜる音と燃える音だけが、響く中で。 『オレ』は。 「――どうしたぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 ――確かに、生まれたんだ。

2015-06-25 00:23:25
夜ねこ@紅オルタの為に河原に石を積む @nightcat_works

@y_mistic 咆えた。 鼓動のままに。 生きていることを。 産声のように。 あの時、あの日、あげられなかった声を。 今、ここで。 風が、吹く。 叩きつけるような暴威でもって、風が地を燃やす焔を蹂躙する。 相性など知らない。ただただ威をもって。ちからをもって。踏み超える。

2015-06-25 00:25:44

2ターン目総被ダメージ
フーガ・A・セリザワ:32
ケイオト・ベルトイア:37

3ターン目

夜ねこ@紅オルタの為に河原に石を積む @nightcat_works

@y_mistic 吹き払われた視界の中で、荒れきった息を整える。 鼓動はまだ高く。 何度でも。何度でも。吹き抜ける。意思だけを、こめて。 見据えるのは、魔法師一人。 疲労感は最高潮。でも。まだ。 まだ。 まだ風は吹きぬけられる。それさえ分かれば十分だ。

2015-06-25 00:31:23