ひげねこさんの10年史
私は運が良かったのか、入社2年目にしてボンバーマン`94の開発に携わることができ、更に企画の段階で自分の意見も多く取り入れられたりしたので、非常に充実したゲーム開発をさせて貰いました。
2010-12-28 18:43:10時期的にも2Dゲームの後期にゲーム会社へ入社、CDゲーム機、3Dゲームとこの業界の発展とともに成長できた(つもり)のは運が良かったです。入社当時なんか内積、外積、それ何の親戚?っていうくらい数学知識もなかった自分が今は偉そうに数学的には~とか語ってたりするんですから
2010-12-28 18:49:45でも、今は敷居が高くなりすぎてしまって、ゲームを作りたくてゲーム会社へ入っても先の例のように「じゃ、このツール作って」とか言われてゲーム開発に携われる機会が少ないのではないでしょうか?
2010-12-28 18:52:37(オッサン警報) 私が若い頃に「ゲームが作りたい」とか思ったら、工業高校だったのでポケコンでゲーム作ったり、X68K使ってイース3の多重スクロールの真似事するだけでも周りの人間が「スッゲー」とか驚いてくれました。
2010-12-28 18:55:41周りを驚かせたい、楽しませたいという思いがゲーム作りに必要な根っこの部分だと思うんですよ。技術的な力は後からつけばいいと思っています。
2010-12-28 18:58:52当時はネットも無い時代なので、ある意味温室育ちだったわけです。だから、技術的に力が付く余裕があったわけですが、それが今は「ゲーム作ってる」とかネットに流すというのは、いきなり厳しい環境に放り出されるわけです。
2010-12-28 19:01:05人が成長するには周りから叱咤激励が必要ですが、ネットの無い時代は叱咤と激励のバランスが良かったのですが、今は叱咤叱咤叱咤激励くらい(もっと叱咤が多いかも)のバランスで、下手すると叱咤ばかりで折角の芽が潰れてしまうケースが多いように思えます。
2010-12-28 19:05:02こんな状況は好ましくないなぁと思ってたのが2005年の12月、シアトルであった昔の同僚が「XNAというできたばかりのチームがあるけど、君だったら興味あるんじゃない?」と言われて、早速インタビューを受けてみました。
2010-12-28 19:09:57そのインタビューで受けた衝撃の大きさは先の若手プログラマーの言葉と同じくらい大きかったものでしたが、そのベクトル方向は正反対の明るいものでした。
2010-12-28 19:13:23その時聞いたのは、XNA 3.1の時に実現できた、個人制作、もしくは少人数で作ったゲームをコンシューマー機で動かすことができ、そのゲームを配布するインフラを作る、ツールは無料というものでした。
2010-12-28 19:18:38AppStoreのあるiPhoneの登場が2007年6月ですから、それより2年前近くのことだったので、冗談でそんな考えを言う人間は居ても、それを真剣に考えている人がいることが衝撃でした。ちなみにその人はXbox LIVEを立ち上げた人物でもありました。
2010-12-28 19:20:50実はこれと似たようなことを考えていたのが2003年の3月、当時のブログを見るとゲーム開発効率を良くすることが目的で、WinForm開発のようにゲームコンポーネントを切り貼りするとゲームができる「Visual Game Studio」とか言う名前でした(笑)。
2010-12-28 19:24:44余談ですがこれには「VGS for Producer Edition」なるものがあり、その内容を見ると「プロデューサーが「メタルギアソリッドをメインで、戦闘シーンは鉄拳で、ヒロインはメガネっ娘で購買層は十代」とウィザードに項目を入力するだけで、」続く
2010-12-28 19:26:49「そのゲームのメインフレームを自動で作成し、さらには過去の売り上げデータベースから類似するゲームのデータを参照、そのゲームアイディアがいかに稚拙で凡庸で低俗で売れないかを数分でプロデューサに小学生でも判るようなメッセージで諭す事ができるというツールです。」と書いてました(汗)
2010-12-28 19:28:00Xbox 360で自分の作ったゲームが配信できるようになったのが2008年の11月、それから2年でXbox LIVE Indie Gameのタイトル数は1500本を超え、Windows Phone 7のゲーム用アプリも既に数百本を超えているのを見ると感慨深い物があります。
2010-12-28 19:41:23不相応に大げさに言わせて貰えば、この沢山のゲームを作った人達の「ゲームを作りたい」という願いを叶えることに微力ながら力添えできたのではないか?と考えるだけで非常に嬉しく思います。
2010-12-28 19:48:54え?どれだけ嬉しいか判らないですって?例えるならNASAの無重力体験ジェット機に1,000匹の子猫と搭乗して、その中で無重力体験するくらいです。想像してください、生後数ヶ月の仔猫たちがニャーニャー良いながら目の前を漂う様を(アホか)
2010-12-28 19:52:24ゲーム作りはまだまだ進化できます。実は先ほどのProducer Editionは私の中では実現するのが判らないけど、いつか到達してみたいゴールでもあります。
2010-12-28 19:57:34想像してみた下さい、現段階でゲーム毎の配信が可能になりましたが、これがもっと細分化して、ゲームのコンポーネント、つまりプログラム部分、画像、3Dモデルや音声、果てはゲームのスクリプトに至るまで配信できる仕組みができるとしたらどうなるでしょうか?
2010-12-28 20:00:48例えば開発環境を立ち上げて、プロジェクト新規作成の時に「アクションRPG ゼルダ風味」とタイプすると、それにヒットするゲームエンジンやコンテントが候補として現れてF5を押すと、既にそれっぽいものができている。
2010-12-28 20:03:03後は、自分なりのオリジナリティを追加して作っていくゲーム開発環境があったらどうなるでしょうか? もちろん、これらのコンポーネントを作った人達にちゃんとお金を還元できるインフラができたらどうなるでしょうか?
2010-12-28 20:04:23