福岡市美術館「肉筆浮世絵の世界」での大名家春画公開についてまとめ

柳川藩主立花家に伝来する、江戸時代中後期の「春画巻物」勝山琢眼筆が、福岡市美術館の別室で本邦初公開となります。そのための図録執筆準備中の立花家史料館館長のツィートをまとめました。
アート 春画 立花家史料館 福岡市美術館
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Kaori Ueno @tanomin
↓な、なんてことしてくれるのーー!! 積年の疑問「ホントのところ殿と奥ってどんなもの着て寝てるんだろ(;一_一)??」ついに神秘のベールが開く(ドキドキ)と思ったのに最後を広げて思わず叫ぶのでした。 「裸か?!」
Kaori Ueno @tanomin
立花家「春画巻物」について、一言。 こちらに登場する様々な階層の男女は様々な布に包まれています。これは重要な風俗資料。いろんな事を教えてくれてひとりで、ウンウンうなずいてました。で、ラスボスでいよいよ大名と奥方ご登場!ここで初めての全裸でご登場というしかけに…って、
Kaori Ueno @tanomin
8月16日(日)「大人女子のための〈春画巻物〉鑑賞セミナー―愛こそすべて―」立花家史料館主催で行います。事前申し込み制20名、18歳以上女性限定です。詳細は7月上旬に立花家史料館HPにてチェックして下さい。作品は福岡市美「肉筆浮世絵の世界」展で初公開。
Kaori Ueno @tanomin
↓登場人物は全裸ではなく、めくるめく布の重なりにふちどられているからです。こちらのお二人の着物もたまらなくおしゃれ!粋(いき)です。展示会場では当時流行した茶と鼠と藍の豊かなバリエーション、そして、縞と格子の変化形も楽しんで下さい。 pic.twitter.com/bvTAtJm1pU
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Kaori Ueno @tanomin
立花家伝来「春画巻物」は安永~寛政年間頃に描かれたと推測されますが、江戸時代肉筆春画の温かな品と性の解放感が幸福な均衡を保っていた時期なのかもしれません。そして当時のトップモードが細密に描きこまれ彩色された大変貴重な資料でもあります。
Kaori Ueno @tanomin
立花家伝来「春画巻物」全12図、各図解説執筆終了まであと一息。福岡市美特別展担当者の方、ご迷惑おかけして本当にごめんなさい(-_-;)。 かなーり画期的な展覧会デビューなので皆さん観て下さいね。そして全図掲載の図録も完売前にゲットして下さい!
Kaori Ueno @tanomin
立花家伝来「春画巻物」より。部分を切ってみても背景描写の細密なことがわかっていただけると思います。そして彩色の美しさにもタメ息がでるほど。この画巻は汗と体重を感じさせない美しい男女ばかりが登場、男性の指先もまるで女性のようにしなやか。 pic.twitter.com/cetiq0IumN
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Kaori Ueno @tanomin
たぶんこの作品が女性をしいたげるようなポルノグラフィーではなく、男女が全くあっけらかんと対等に性を謳歌しているからなんだなと思いました。むしろ女性優位ともいえる表現すら多い。でありながらひめやかさも忘れない…。慎みと解放感の絶妙なバランスが江戸中期の肉筆春画の魅力かしら、と思う。
Kaori Ueno @tanomin
おそらく大名家には優れた肉筆春画があったのだと想像されます。現在は蔵の奥に眠っているのか、流出したのか、わかりませんが、そのひとつ立花家伝来本が8月8日から福岡市美術館で公開されます。ずっと観ていてちっともいやな気分にならない、明るく楽しい気分でいられるのはなぜか?
Kaori Ueno @tanomin
今日は頭を切り替えて原稿集中。はい、春画に染まる一日です。というわけで、時々この話題でつぶやくことになるでしょう。一口に江戸時代と言っても長ーいわけで、当館から出品する「春画巻物」は江戸時代中後期の作品。私としては最も魅力的な時期の、しなやかで品のある作品に没頭する一日。
Kaori Ueno @tanomin
はらりと吹き流しに被った手拭の下から、挑発的視線をこちらに向けた美男子。そして黒い絽の羽織から浅葱色の縄模様が透けて見える繊細な描写。立花家伝来「春画巻物」より 8月8日~福岡市美「肉筆浮世絵の世界-美人画、風俗画、そして春画-」展示 pic.twitter.com/jpR9XT71Vl
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眠気を抑えて今日はこちら。立花家伝来「春画巻物」より。着物と小物の精緻さが目を奪う。刀剣の鞘の梅花皮の美しさ、きっとダンディなお侍さん。女性の小袖も黒地に桔梗、そして緋色の襦袢にチラリと紅葉模様がわかります?秋を示していますね。 pic.twitter.com/4nDIhDSk2u
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Kaori Ueno @tanomin
戦国武将の甲冑デザインのシンポから春画とやってきて頭の中に浮かぶのは「なにせうぞ くすんで 一期は夢よ ただ狂へ」閑吟集の一説。明日の命があるかどうかわからない戦国時代の風潮を感じさせると言われますが、一方で懸命な生きるエネルギーの発露も感じられて背筋が伸びるような感覚に。
Kaori Ueno @tanomin
福岡市美術館で開催される「肉筆浮世絵の世界」展は、肉筆浮世絵がメインなのですが、当館から貸出する予定の「春画巻物」は正しく言えば、浮世絵ではない春画という位置づけであろうと思います。大名道具としての春画をご覧いただく絶好の機会になろうかと思います。
Kaori Ueno @tanomin
もともと災害絵巻を専らにしてきましたが、春画に限らず、巻子装という形式は鑑賞者と作品が常に一対一の濃密な関係をつくり、その鑑賞感覚は官能的。そして視線の誘導によって鑑賞者を強くその絵画世界の中に引きこむ仕掛けがあるようです。
Kaori Ueno @tanomin
「肉筆浮世絵の世界」展の立花家伝来「春画巻物」図録、この12組の男女の風俗やバックグラウンドを解説するのですが、とても魅かれたのは彼らを包み込む衣装、手足指先の緻密さとたおやかさ、そして目線。時折鑑賞者の視線と絡み合い…引き込まれる。 pic.twitter.com/hMJ7XNpfvi
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Kaori Ueno @tanomin
今日は作業が明け方まで続く~。昨日研究会の懇親会で福岡市美の館長と春画展示についてお話しした。この企画に関わっておられる方は皆さんそうだと思いますが、貸出作品に向き合ってみて、本当に素晴らしい作品だと心から思えたことが、この仕事をやってよかったという醍醐味。はまり込んでしまった。
Kaori Ueno @tanomin
立花家伝来の「春画巻物」は12図で構成され、四季の流れあり、様々な階層の男女あり、そして細部まで品格を感じさせ、どこを切り取っても見とれます。福岡市美術館の展示室で近距離で見入っていただかなければ、その醍醐味はわかりません。 pic.twitter.com/JjVYPZCwIW
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Kaori Ueno @tanomin
福岡市美術館で8/8から開催される「肉筆浮世絵の世界-美人画、風俗画、そして春画-」広報ページはこちら ukiyoe-paintings.jp/index.html 厳密に言えば、日本初の春画公開は福岡市美かな。 永青文庫さんはタイトルが「春画展」なので、そいういう意味では日本初の春画展ですね。
Kaori Ueno @tanomin
↓この春画巻物の全図を図録に掲載する方向で進めています。この図録は購入に関して年齢制限等の規制があるかもしれませんので、展覧会が始まったら福岡市美術館にご確認下さい。閲覧についても別室公開(入場制限あり)です。
Kaori Ueno @tanomin
当館から福岡市美「肉筆浮世絵の世界」展に貸出予定の『春画巻物』は天地32cm長さ6m弱の画巻に12組の様々な男女が描かれたもの。作者は江戸時代後期の狩野派絵師で春日絵所であった勝山琢眼。緻密な風俗描写と浮世絵にみられるような誇張のない抑制された表現にかえってドキドキ。
Kaori Ueno @tanomin
春画関連本がだんだん机のまわりに山積み状態に…。そもそも一研究者としては長く災害絵巻を専らにしてきたため、地震、火事に加えて性の資料が散乱するという、我ながら壮絶な光景www。でもしかし、大勢に公開するものでなく、個人的に眺める絵巻という形状に相応しいのはこういったテーマか…。
Kaori Ueno @tanomin
ここで全公開は出来かねますので部分をちょっと。着物の柄が細やかに丹念に描かれていることがうかがわれますね。ぜひ8月8日~9月20日福岡市美術館でご覧下さい。春画展示室は成人のみのはず。詳細は福岡市美公式HPで事前確認をして下さい。 pic.twitter.com/qSrempKYr2
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Kaori Ueno @tanomin
それが、この夏福岡市美術館で開催される「肉筆浮世絵の世界」展の別室内で初公開となります。本展は喜多川歌麿、葛飾北斎など浮世絵師たちによる名品展示が中心ですが、当館から出品する狩野派一級絵師の手になる武家に伝わる春画の細やかで穏やかで美しい性の世界を知っていただく初めての機会です。
Kaori Ueno @tanomin
大名家には、いわゆる浮世絵師ではない狩野派や土佐派の藩絵師による上質な春画絵巻が所蔵されているはず(立花家にはあります)。しかしこれらはなかなか日の目をみることがないように思います。上質な絵画作品であり武家文化のひとつの相を示すものでありながら公開が難しいからです。
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コメント

恥知らずのれんちゃん @mudlotus 2015年9月22日
最終日に観て来ました。肉筆も版画も飾ってましたね。