ザ・スワスティカ・オブ・カラティカル

江戸ライジング @umekurage0965

「イヤーーッ！！」 突如目を見開いたニシテミはカタナをワン・ペーパーの見切りで回避！ 空中で3回転半し両手を合わせたポーズで10点着地！ そして洞窟の奥より響くような恐ろしい声で言い放った！ 「アイサツせよ！サンシタが！」２４

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「アッ・・・アッ！」 ニンジャはカタナを振り回すのをやめ、オジギをした。 「ド、ドーモ、チーズカットです。」２５

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「ドーモ、チーズカット＝サン。ニシ・・・いや」 ニシテミはシンピテキなる存在の言葉を思い出した。 （（（お前はカンフューリーと名乗るが良い））） そしてニシテミトヨミチはアイサツを決める。 「俺は・・・カン・フューリーです。」２６

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「イヤァーッ！」 アイサツ終了コンマ５秒！チーズカットはチーズのようにカットせんとカタナ突撃！ その精妙なる手さばきはサンシタとは言えぬワザマエ！だが！２７

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「イヤーッ！」「グワー！？」 ゴ、ゴウランガ！！ カン・フューリーは身を屈めカタナを交わし、その状態から一転して宙返りするようにしてチーズカットのアゴを蹴りあげたのだ！これはもしや暗黒カラテ技サマーソルトキックではないか！？２８

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「イヤーッ！」「グワー！？」「イヤーッ！」「グワー！？」「イヤーッ！」「グワー！？」「イヤーッ！」「グワー！？」２９

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空中へ蹴り飛ばしたチーズカットへ容赦の無い空中追撃を叩き込むカン・フューリー！ 「イィィヤァァーッ！！」 「グワァーーッ！？」 そして空中から地面へ向け真下へのケリ・キック！ チーズカットは直滑空落下！３０

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ベゴンッ！ドボドボドボ・・・ 「グワーッ！？・・グッ・！？・・・アッ・・・」 落下先はタンクローリー！ そして空中からはカン・フューリーの代わりに火の着いた紙巻きタバコが・・・　３１

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KABOOOOOMMM!!! タンクローリーは大爆発炎上！ 「サヨナラ！」 チーズカットの断末魔は爆発音に紛れる しかしカン・フューリーの耳はしっかりととらえていた。３２

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カン・フューリーは離れた道路に開脚着地する その手にはチーズカットの焼け落ちた赤いニンジャ装束の一部が握られていた。 カン・フューリーはその布をハチマキのように額に巻くと、駆け出した。３３

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（俺は戦う・・・！） （このカラテで・・・！） （この街の犯罪と！！） 「俺は！カン・フューリーだ！」 カン・フューリーはネオサイタマの空へトビゲリを放った。３４

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＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ 【ザ・スワスティカ・オブ・カラティカル】 ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

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「聞いてるのかカン・フューリー！おい！いい加減にしろ！」課長はまだ説教をしている。飽きない男だ。カン・フューリーは一つため息をつくと「下らない命令には従わないぞ。」とまるで洞窟の奥から聞こえてくるような恐ろしい声で答えた。３５

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「アイエッ！？」課長はNRSを発症しかかり僅かに失禁した。彼は普通のモータルだ。仕方ないことだろう。だが、流石はこのネオサイタイマで課長にまで上り詰めた男。NRSを抑え更に話を続けたのだ。「い、いや！お前は熱意があり実際良い警官だった！相棒をなくして気が立ってるだけだ！」３６

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「・・・何だと？」相棒への言及にカン・フューリーの眼差しに殺気が籠もる！その怒気に当てられ流石にNRSを発症した課長は失禁しながらもまだ説明を続けた。「アッアイエ・・・だ、だから新しい相棒を、分かるだろ、分かってくれ、それと転課の要請も強く来ている、色々・・・アイエエ」３７

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新しい相棒？転課？カン・フューリーにはどれもブルシットだ。「頼む・・・話だけでも・・・アイエエ、す少し席を外すから、もう来てるから、アイエエ・・」そう言うと課長は逃げるようにオフィスを後にした。直帰だろう。３８

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「ドーモ、カン・フューリー＝サン。はじめまして、トリケラコップです。」突然のアイサツ！アイサツは絶対。アイサツされればアイサツを返さなければならない。古事記にもそう書かれている。「ドーモ、トリケラコップ＝サン。カン・フューリーです。」３９

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カン・フューリーが振り向くと、そこに立っていたのは三本の角を持つと言われる太古の伝説的リアル・ドラゴンの頭部を持つ男だった。「話は聞いているぞ、カン・フューリー＝サン。暴れ足りないらしいな。」この男・・・まず間違いなくニンジャだ。「49課へ来い。好きなだけ暴れられるぞ。」４０

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カン・フューリーはあの夜の制止命令。『N案件』。それの意味するところを理解した。そう、全てはニンジャなのだ！「お断りだ、コスプレ野郎。『N案件』・・・その黒幕がお前ら49課ということか。」４１

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「イエスであり、ノーだ。」トリケラコップはゼンモンドーめいた答えのみを返した。「この先を話すのは、もう少しお前をテストしてからになる。お前をしばらく相棒として見させてもらうぞ。」「断る。俺は一人だ。これまでも、これからも。」カン・フューリーはジャケットを羽織る。直帰だ。４２

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PLLLLLLL！そこへ課長のデスクの電話がコールする。トリケラコップがしぶしぶと受話器をとった。「あーもしもし課長殿なら今日はもう、ん？」「待て、お前にだそうだカン・フューリー＝サン。」４３

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「俺に？」帰ろうとしていたカン・フューリーは仕方なく受話器を受け取る。「もしもし。」『・・ザザ・・・・も・・し・・・もしもし・・・カンフューリーか？・・ザザ・・・』「そうだ。随分と電波が悪いぞ。地下か？」『・ザザ・・・死ね・・・』４４

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ッババン！バン！突然オフィス中の物理ファイアーウォールが一瞬で全て弾け飛ぶ！アナヤ！攻勢ハッキングか！？BANG！BANG！BANG！しかし次の瞬間、受話器から銃弾が飛び出してきたのだ！「グワー！？」カン・フューリーはバク転回避を試みるが頬に深い傷を負う！４５

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「アバー！！」「アイエエ！？」「ンアーッ！」オフィスのあちこちで流れ弾による負傷者！『死ね！死ね！死ねぇーっ！』「アバーッ！」「アイエエ、アイエエ！」「タスケテ！４６

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カン・フューリーは怒りに燃える！彼は目の前で行われている犯罪を見過ごすことが出来ない熱血漢なのだ！「貴様は今！法を犯している！」カン・フューリーが立ち上がる！４７