教育

人文学と教育
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Yukinori Kawae/河江肖剰 @yukinegy

(1)今日、400年続いたあるひとつの場所がなくなる話しを関係者から聞いた。人の教育には時間がかかると痛感した。それは数年ではなく、数十年かかることもある。目先の利益の誘惑を退け、文化や歴史を継続・発展させるにためには、なによりも人の育成こそがなされなければならない。

2010-11-25 11:51:37
Yukinori Kawae/河江肖剰 @yukinegy

(2)人の教育には時間がかかる。それは効率を重視する合理主義的なものから離れたところがある。それはつねに人の心という+アルファがあるからであり、この+アルファの動きの探求こそ、人文学に求められるものかもしれない。

2010-11-25 11:51:39
Yukinori Kawae/河江肖剰 @yukinegy

(3)考古学は経済的な利益や効率とは直接的な関係はない。しかし「アルファ」が単独ではなく、現在、効率主義的なものと密にひっついる。それは利益や効率の抑止力や方向性を示しうる力となるものがある。そしてそこには常に人の教育が関わる。

2010-11-25 11:51:41
Yukinori Kawae/河江肖剰 @yukinegy

(4)昨日、イェール大学のジョセフ・マニング教授のワークショップ(「イェール大学の大学院教育―伝統、そして将来への展望―」)に参加した際、イェールでは教育の前提として、「優秀な人材の確保」に最も力を入れる話しをしていた。

2010-11-25 11:51:44
Yukinori Kawae/河江肖剰 @yukinegy

(5)人文系の象牙の塔とも入れるイェール大ですら、現在、理工系の力とスピードに巻き込まれ、現在新しい戦略が求められつつある。そのなかで面白かったのはプログラム作成に対する姿勢である。

2010-11-25 11:51:46
Yukinori Kawae/河江肖剰 @yukinegy

(6)日本のようにひとりの教員がプログラムを作るのではなく、それは往々にして縦横に関わるため、学科全体の戦略として練ることになる。生徒は、大学の設備や奨学金、そして進学先(進学率)もさることながら、このプログラムの充実性で大学をめる。

2010-11-25 11:51:48
Yukinori Kawae/河江肖剰 @yukinegy

(7)これに加えて、学科、学部、大学を超えた対話や共同作業がかなり意識されてきている。前線である現場では、こういった合同作業や対話は当たり前のことだが、大学でも必至のものと成りつつある。

2010-11-25 11:51:51
Yukinori Kawae/河江肖剰 @yukinegy

(8)しかし、戦略のなかで変わらない「軸」のようなものも同様に重要視している。イェールの大学院の古典学科ではおそるべき長さの読書リストがあり、それを読み、頭の中にたたき込むことが古典学者としての「軸」となると考えられている。

2010-11-25 11:51:53
Yukinori Kawae/河江肖剰 @yukinegy

(9)ダイアローグは古代より教育方法の最たるものだ。人文学に関わるものは、軸を持ちつつ、いまこそクロスオーバー的ダイアローグをしなければならないのかもしれない。

2010-11-25 11:51:55