【twitter詩小説、レッズ･エララ神話体系】中世編「時雨とエヴィル」シリーズ、「オーズ界秘境探検」序章

8TR戦線行進曲/レッズ・エララ神話体系 @RedsElrla

「イエコチラコソ。テンパッテシマッタノデス」向こうも頭を下げてきた。この人めっちゃいい人じゃあるまいか。「バル……ウータ、デモン、キャルイタ、スナ」「今のは？」「俺様に向けてだな。【橋を揺らして挑発したら、こっちも敵意と見なしますよ】って言う」「エヴィル君が悪いんじゃん…」24

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「私達は旅をしていまして」「ハイハイ」防人と一気に距離が近くなった。時雨はゆっくり共通語で防人に話す。「そちらの大陸で、いろんなところを回ってみたいんです」「ナルホド」「この先に町は？」「スグソコニアリマスヨ」「よろしかったら案内していただけますか？」「ワカリマシタ」25

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「すんごい話せばわかってくれる人だ……！」時雨は驚いた。「ところで、エヴィル君、あっちの大陸の言葉わかってたんだ」「文献でだがな。ずーっと昔に読んだことがある。だが向こうの地理とかまではわからん……」「まあそれは向こうの人の話と照らし合わせようよ。……意外に順調だね……」26

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かくして、時雨の言ったとおり、意外に順調な旅のはじまりになったのだった。こんなに冒険がうまくいきすぎて、逆に不気味なくらいである。27

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――詩小説、レッズ･エララ神話体系、中世編「時雨とエヴィル」 「オーズ界秘境探検」序章、了―― （「オーズ界秘境探検」第一話「エンドダン先端観測街」につづく……）