【CW】精霊術師ふたり旅

加納CW用 @CW_Kanoh

@cw_now ローブを無理やり奪い、心の中で謝りながらシアの頬を張る。 pic.twitter.com/6b2hY2pEWS

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@cw_now シアはなんとかオレの説得を受け入れてくれた。彼女自身、理解はしていたのだろう。親愛の対象を失ったショックが大きすぎたのだ。 イクリプスを、父を埋葬するというシアを手伝い、暫し彼の冥福を祈った。 pic.twitter.com/wv22onIt41

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@cw_now 翌朝。オレを待っていたシアは、冒険に同伴したい──冒険者になりたい、そう言ってきた。消滅したはずのイクリプスを助ける術が、まだ見ぬ地のまだ見ぬ英知にあるのではないか、そんな希望を求めて。 オレは── pic.twitter.com/tSWFhyeTJ5

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@cw_now ああ、この目は知っている。オレの一番好きな目と同じ、決意の色だ。抑えつけた所でどうなるものでもない。それに、この子はそれでは幸せになれない。 （すまんなイクリプス。出来る限りオレが護るからさ） 死神に心で謝罪し── pic.twitter.com/P3B1FHRrRe

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@cw_now 「あの、よろしくお願いします」 三日連絡のつかなかった夫の帰参に涙と接吻で迎えた美貌の精霊術師であったが、彼が年端も行かぬ少女を連れているのを見て、 （またなにか厄介ごとを抱え込んだのね） と、苦笑した。 pic.twitter.com/74fNPSTCZq

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@cw_now 「ま、事情はあとで話す。それよりメシだ」 「わかりました。ええと……シアちゃん、よろしくね」 「はい。でもクワイアさんにこんな綺麗な奥様がいるなんて、世界は不思議と理不尽に満ちていますね。これだけでも外に出た甲斐がありました」 「キミ言うようになったね」

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@cw_now そんなわけで、クワイアは無事最愛の妻のもとへと帰還した。妹のような娘のような、そんな新米冒険者を引き連れて。 この三人の冒険については、また別の話である。 『硝子月』　おわり