PODアフター　模擬戦　vs若ヒヅマ

美々丞 @BB_rongesuki

@orikadoyuki 「俺は感じるんですよ。最初に人を亡くしてからずっと」 弾丸はヒヅマの頬を真っ直ぐに掠った。となるとハーレーの位置は、自分と直線上に居る。 くるりと体を回しながら後ろに下がる。 @diceda4 3D6

美々丞 @BB_rongesuki

@orikadoyuki 腰から下に重心を置き、体を捻らせながら一直線先へと槍を鋭く投げた。 ダメージ/ 12 [3D6] 2,4,6 (19:50:10)

シキ＠C99木西え15a @orikadoyuki

@BB_rongesuki 「く…ッ！」投擲の構えを目にした瞬間に横に跳んだが、間に合わず、槍の刃先が左脚を深く抉っていった。綺麗な着地をとれず、地面を転がる。 相手が間合いを脱した途端、躊躇なく得物を投げるとは。 「おもしれえ。あいつ、こんな戦い方もするのか」 HP90→78

シキ＠C99木西え15a @orikadoyuki

@BB_rongesuki 意外だったのは戦い方だけではない。 （おまえさん、そういう悩みを持ってたのか） 悩みの根っ子は想像に難くない。ヒヅマはアンデッドだ。常人より遥かに死に難い身体をしている。傭兵という職業柄、"自分だけが生き残る”経験を何度も重ねてきたことだろう。→

シキ＠C99木西え15a @orikadoyuki

@BB_rongesuki 自分にも似たような経験がある。だが、共感はできなかった。 「わからねえな！」銃に邪紋を刻みながら起き上がり、小屋の陰に潜むヒヅマに向けて声を上げる。「取り残されたのはおまえさんじゃない！死んだ人間の方だろう！」 @diceda4 3D6

シキ＠C99木西え15a @orikadoyuki

@BB_rongesuki 周囲の混沌から弾丸を生成し、弾倉に装填。小屋の裏に隠れたヒヅマを炙りだすために、混沌の弾丸を雨あられと、小屋を蜂の巣にする勢いで叩き込んだ。 ダメージ：10 [3D6] 6,3,1 (20:35:55)

美々丞 @BB_rongesuki

@orikadoyuki HP91→81 凄まじい爆発音から身の危険を感じたヒヅマは、地面に突き刺さる槍を回収すること視野に入れながら、駆け出す。 銃が弾を送り出す爆発音、弾が空気を駆け抜ける音、バラバラに散っていく小屋の破壊の音が一つの長い音になってヒヅマを撫でた。→

美々丞 @BB_rongesuki

@orikadoyuki 空を舞う木片が首に深く刺さった。途端、痛みと呼吸の不自由さに体が固まり倒れかけるが地面に片手を付け、足は地面を蹴り、片手で木片を引き抜く。 生存本能が、アンデッドの治癒能力が死なせまいとヒヅマの体を操った。 (心は死にたいと叫んでいるのにな)→

美々丞 @BB_rongesuki

@orikadoyuki ハーレーの取り残されたのは死んだ人間との言葉、あれはヒヅマには時間に取り残られたとの理解が出来た。それも一つの考え方だと、ハーレーの言葉を飲み込んだ。 なら取り残されたと感じる自分は、 「俺も死んだ者と同じか。面白い」 生きる前に死んでいたのか。→

美々丞 @BB_rongesuki

@orikadoyuki 倒れかけた低い姿勢のまま、銃弾の嵐と追いかけっこするように走り抜けながら、槍を地面ごと抉るように掴み、引き抜く。 走り抜けることはやめず、槍の矛先をハーレーへと向けた。 @diceda4 3D6

美々丞 @BB_rongesuki

@orikadoyuki 10 [3D6] 6,1,3 (21:24:54) ハーレーの腹、鳩尾部分を狙い石突で突く。 咄嗟に石突を向けたせいか、少し勢いを削がれてしまった。

シキ＠C99木西え15a @orikadoyuki

@BB_rongesuki 「かはっ…」石突に内臓を抉られ、呼吸が詰まる。衝撃で身体がうしろへ飛んでいきそうになる。いっそそうなったほうが、戦いを続けるには有利な位置取りになっただろう。 けれど、ハーレーはそうしなかった。 槍の柄を引っ掴んで、その場に踏みとどまる。→「

シキ＠C99木西え15a @orikadoyuki

@BB_rongesuki 「おまえさんは、生きてる。それなのに取り残されたって感じちまうとしたら、それは…」 苦痛を押し殺して、ゆっくりと、言葉を掛ける。 「それは、おまえさんがどこにも向かっていないからだ」 @diceda4 3D6

シキ＠C99木西え15a @orikadoyuki

@BB_rongesuki HP78→68 腕を覆う茨の邪紋が赤く輝き、ハーレーに人外の怪力を授ける。ハーレーは常ならぬ膂力でもって、ヒヅマごと槍を振り上げ、地面に叩きつけた。 「迷子なんだよ、おまえさんは」 ダメージ：12 [3D6] 4,5,3 (21:55:58)

美々丞 @BB_rongesuki

@orikadoyuki 地面に叩きつけられ、ヒヅマは息を吐き出すと同時に内の臓まで口から出るのではないか、と瞬間的に感じた。 「はっ…一思いに頭を撃ち抜いてくれれば言うことなかったんだがな…」なんとか呼吸が出来る程度に、肉体的にも精神的にも重い一撃だった。→

美々丞 @BB_rongesuki

@orikadoyuki 今だ痛みに震える腕を動かし、顔を掌で覆い隠した。 「迷子か…確かにそうかもな」 言うまいと思っていた腹の底の感情が上へ上へと昇ってきて、ヒヅマの口を開かせた。 「でももう立てないんだ。色んなものを失いすぎて、裏切られすぎて歩くなんてもう無理だ」→

美々丞 @BB_rongesuki

@orikadoyuki 「何もかも手から零れ落ちて俺の元から居なくなる。無くなって、辛いから、だからもう何も感じないように死んでしまいたい」 指の間からハーレーを見つめた。ヒヅマの視界は涙を孕んで歪んでいた。 「頼むよ、殺してくれ」 HP81→69

シキ＠C99木西え15a @orikadoyuki

@BB_rongesuki 仰向けに倒れたヒヅマの横に屈んで、ハーレーは、ニイと笑った。 「い、や、だ」 →

シキ＠C99木西え15a @orikadoyuki

@BB_rongesuki 「おれは自由になりたくて邪紋使いになったんだ。殺したくもねえヤツを殺すなんて、そんな不自由を背負うなんて御免こうむる。どうしても殺してほしけりゃ……そうだな、世界一の美女でも紹介してくれたら、考えてもいいやな」 @diceda4 3D6

シキ＠C99木西え15a @orikadoyuki

@BB_rongesuki 「美女に心当たりがないなら旨い酒でもいいぞ。女受けしそうな食い物でも、女落とせそうな絶景ポイントでも、なんでもいい。今まで生きてきて"良いな”って思ったもの、紹介してくれたら殺してやる」→

シキ＠C99木西え15a @orikadoyuki

@BB_rongesuki 「待っててやるから、よくよく考えてみろ！」 腕を掴んで引っ張って、水車小屋の残骸めがけて放り投げた。 ダメージ：13 [3D6] 5,3,5 (23:30:51)

美々丞 @BB_rongesuki

@orikadoyuki HP69→56 グシャリと放り込まれた木片の残骸に埋もれるヒヅマ。 「いっ！？」 倒れこんだ衝撃で木片がある種の剣のようにヒヅマの体を無数に貫いた。その場で転げ回れば、木片で肉が抉れてしまう。 早々に立ち上がり、小屋の残骸の山から抜け出す。→

美々丞 @BB_rongesuki

@orikadoyuki 「くっそ馬鹿じゃないのかこんなに木が刺さって…あぁくそ腹立つ」普段は使うことはない乱暴な言葉を吐きながらヒヅマはふらつく体をどうにか立たせて、木片を引き抜いた。 そして冷静になった。 ハーレーが望んだことをしてくれるような男では、ないではないか。→

美々丞 @BB_rongesuki

@orikadoyuki 途端に自分が恥ずかしくなった。嗚呼なんて情けない姿を、あんな男に見せてしまったんだろう。泣いて、懇願してしまった自分を今すぐ殴って死にたい。いや、死ぬ前にやることがある。 ギラリとハーレーを睨みつけながらズンズンと歩を進める。→

美々丞 @BB_rongesuki

@orikadoyuki 「お前に頼んだ！俺が！馬鹿だった、よッッ！！」 ヒヅマは右手を強く握りしめて、大きく振りかぶってハーレーの左頬を殴った。 @diceda4 4D6