PODアフター　模擬戦　vs若ヒヅマ

美々丞 @BB_rongesuki

@orikadoyuki 限界なのか、もう自己治癒ではさっきの傷は癒されない。血だらけで痛みもまだある。そんな拳を勢い良く相手に叩き込んだって、大した痛みにはならないだろうが地面に倒れされることは出来た。 「さっきのは忘れ、」言葉に詰まった。ハーレーを殴った拳が痛い。→

美々丞 @BB_rongesuki

@orikadoyuki なんとも言えない、でも決して悪い気にはならない感情が湧き上がり、ヒヅマは目を細めて微笑んだ。 「さっきのは覚えていろ、ハーレー。俺はしばらくこの恥ずかしさを噛み締めて生きて行くよ」 ダメージ/12 [4D6] 3,1,3,5 (00:54:32)

シキ＠C99木西え15a @orikadoyuki

@BB_rongesuki HP68→56 「げふ」と格好のつかない声を漏らして、顔面から地面に倒れ込んだ。 (あ…あれ、なんか思ってたのと展開が違うな……。"良いな"と思ったものを指折り数えさせりゃあ未練も湧くんじゃねえかと思ったんだが……) どうやらそんな感じではない。 →

シキ＠C99木西え15a @orikadoyuki

@BB_rongesuki 自分の言葉のどこがヒヅマの琴線に触れて、こんな良いパンチをお見舞いしてくれたのか。 (わからねえけど……、まあ、そうだな。前にやりあったときも、ヒヅマからご高説を賜ったってえわけじゃなかったな) あの日、答えを求める自分にヒヅマがしてくれたのは… →

シキ＠C99木西え15a @orikadoyuki

@BB_rongesuki (ただ、あいつの生き様を…その強さを、想いを…得物に乗っけておれにぶつけてくれただけだった) 答えを出すのも、きっかけを掴むのも、ヒヅマ自身の役目だ。ハーレーはただ、ひとつの生き様を――ハーレー・ストーンという在り方を見せつけてやれば良かったのだ。→

シキ＠C99木西え15a @orikadoyuki

@BB_rongesuki 「なあヒヅマ！さっきのおれの質問に、おまえさんはいくつ答えられる？美女、旨い酒、食い物、綺麗な景色……おれは死ぬほど知ってるぞ。40以上生きてきて、いろんなとこで、いろんな連中と楽しく馬鹿やってきたからな！」→

シキ＠C99木西え15a @orikadoyuki

@BB_rongesuki 「取り零したものだってあるさ。守れなかった友達だっている。とびっきりの良い女が、おれをかばって死んじまったことだってある。最悪だ。すげえ落ち込んだ。けどな――それでも世界はあまりに魅力的だから、そう知ってるから、おれは死にたいなんて思わなかった」→

シキ＠C99木西え15a @orikadoyuki

@BB_rongesuki 「まあつまり、なにが言いたいかっていうとだな……」 @diceda4 4d6

シキ＠C99木西え15a @orikadoyuki

@BB_rongesuki 「おまえさんの恥ずかしさなんぞ知ったことか！こちとらニセラブレターで傷心なんだよ！オッサンの純情返せバカヤロウ！！……ってことだ！！」 渾身の力を込めて、ヒヅマの横っ面をぶん殴った。 ダメージ: 19 [4D6] 5,4,4,6 (08:54:17)

美々丞 @BB_rongesuki

@orikadoyuki HP56→37 脳が揺れ、体が大きく傾く。なんとかそれを踏ん張って、口の恥から溢れる血の味と頬の痛みに顔を歪めた。痛みから声が出るのを息を飲んで止めてた。 「お前の純情こそ俺の知ったことではないな。40にもなるんだ、早くしないと子孫も残せんな？」→

美々丞 @BB_rongesuki

@orikadoyuki 煽るように笑ってから、その笑いに影が差した。 「今まで、女や食事、お前の言ったもの全てに無頓着で無関心だった。20年あまり生きてて、何も思いつかないだ。」 それ全てが、俺は恥ずかしい。 俺は周りの死しか見てこなかった、いや見ようとしてなかった。→

美々丞 @BB_rongesuki

@orikadoyuki 今思えば俺に好意を向けてくる人が何人もいた気がする。俺は自分の中の悲しみに浸って、それを蔑ろにしてきた。 俺はずっと悲しみの中に閉じこもってただけ。 「ずっと生き永らえてて、こんなにも自分が惨めで恥ずかしいと思ったのは初めてだ。 …ありがとう。」→

美々丞 @BB_rongesuki

@orikadoyuki そこから感謝の意を込め、最後だと言わんばかりの勢いでハーレーの横っ腹に回し蹴りをお見舞いしてやる。 @diceda4 3D6

美々丞 @BB_rongesuki

@orikadoyuki 横っ腹で留めた足に再び力を込めて、ハーレーの体を飛ばす。想定外ではあったが、ハーレーは綺麗に吹っ飛んでお池にぼちゃんと入水した。 ダメージ/ 11 [3D6] 3,3,5 (13:46:59)

シキ＠C99木西え15a @orikadoyuki

@BB_rongesuki HP56→45 「おまえ…ッ！ばかッ、怪我……ッ！傷口が痛ッ、…ガボッ」水に濡れた傷口が激しく痛むのにぎゃあぎゃあわめきながら、ハーレーはなんとか岸まで泳ぎ着いた。 「ごぼっ、げほっ…。あのなあ…！ふつう殴りあって終わるだろうか…！なんで足だ！？」

美々丞 @BB_rongesuki

@orikadoyuki ヒヅマはドサリと地面に腰を下ろし、あぐらをかいた。畔から這い出てきたハーレーをくつくつと喉で笑いながら、「拳より足に自信があるもんでな」と答えた。 はぁーと長く大きな息をつきながら、空を見上げた。青と白と橙の美しい夕焼けの空が見えた。 「酒が飲みたいな」

シキ＠C99木西え15a @orikadoyuki

@BB_rongesuki 「くかかっ。いいな。いま、生きてる人間の顔をしてたぞ」ハーレーはからから笑いながら、ヒヅマの正面にあぐらをかいた。「酒、飲みにいこうや。おまえさんがいると、キレイなお嬢ちゃんたちが集まってきそうだしな」

美々丞 @BB_rongesuki

@orikadoyuki 生きてる人間の顔、と言われきょとんと目を丸くしたが、次のハーレーの言葉で呆れたように笑った。 「今夜だけはお前に女なんて回さないからな？」

シキ＠C99木西え15a @orikadoyuki

@BB_rongesuki (そうそう、そーやって笑っとけ。男でも女でも、キレイな顔は笑ってるのが一番だ) 呆れて笑う若者の顔は、未来の彼と当たり前だがとてもよく似ていて、なんだか、ひどく嬉しくなってしまう。 「言うねえ。おれに女をとられても泣くなよ？キレイな顔の兄ちゃん」

美々丞 @BB_rongesuki

@orikadoyuki この心に溜まっている悲しみの水は減ることはなかったが、今回の戦いで浸りすぎては駄目なんだと、たまに思い出してやれるだけで良いのではないかという考えが芽生えた。 それは目の前で意地悪く笑っている男が、無意識とは思うが、教えてくれたことである。→

美々丞 @BB_rongesuki

@orikadoyuki しばらくの間は悲観的な思い出に蓋をして、視野を広げてみようと思った。 自分の今生きてる世界がどれくらい美しいのか。今の自分には知る必要がある。 「その言葉、そっくりそのまま返してやるさ」 そう言った彼の言葉に棘は無く、優しく囁くように響いた。