日本語の強調構文について

「やったのはあいつだ」と「あいつがやったんだ」という二種類の強調構文をめぐっての考察。
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いろは @holyylo

強調の問題について、ちょっと気になっていることを考えてみる。日本語には強調構文が二種類ある。「昨日ここであいつが人を殺した」なら、「昨日ここで人を殺したのはあいつだ」「あいつが昨日ここで人を殺したんだ」と、二通りに「あいつが」を強調できる。では何が違うのか。

2015-08-04 15:12:40
いろは @holyylo

「みなさん、お話があります」だと前者へ続き、「おまえがやったんだろう」だと後者へに続く感じ。どういう感じ?

2015-08-04 15:14:59
いろは @holyylo

「おまえがやったんだろう」には早急に疑いを解くべき切迫がある。だからまず「あいつが」を宣言するということか。他者の信念改定がからむ。

2015-08-04 15:17:13
いろは @holyylo

前者のような有題文にすると記述という資格が強くなってしまうのかもしれない。

2015-08-04 15:18:35
いろは @holyylo

存在文「…がある」は無題文になるように、「あいつがやったんだ」は存在文的に「やったあいつ」の存在を宣言しているのかも。そして、存在文が問題になるのは、全称命題に対して抵抗するとき。

2015-08-04 15:21:44
いろは @holyylo

Pa, ∀x(Px→Qx) ― Qa という論証のほころびを示す抵抗。たとえば、Pb∧¬Qb

2015-08-04 15:24:48
いろは @holyylo

「昨日ここで人を殺したのはあいつだ」には推理への確信が見える。これ自体では全称命題を否定する感じはない。

2015-08-04 15:28:32
いろは @holyylo

背後の事情を示す「のだ」の有無もでかいのかね。

2015-08-04 15:29:14
いろは @holyylo

後者から「のだ」を抜いて「あいつが昨日ここで人を殺した」とすると、もはや強調ではなくなる。

2015-08-04 15:31:15
いろは @holyylo

「あいつは昨日ここで人を殺したんだ」と「あいつが昨日ここで人を殺したんだ」だと「のだ」の重みがのるところの資格が違うのかな。「あいつという主題についての属性」と「しかじかの特性をもつあいつの存在」。

2015-08-04 15:35:08
いろは @holyylo

「昨日ここで人を殺したのはあいつだ。」は出来事についての単なる記述をしていて、「あいつが昨日ここで人を殺したんだ。」は、それまでのなにかに矛盾することの存在を提示して、抵抗している、というところか。

2015-08-04 15:40:33
いろは @holyylo

「あいつは”昨日”ここで人を殺したんだ」という強調だと、「あいつ」について、殺人の日時の規定に抵抗している。

2015-08-04 15:43:48
いろは @holyylo

「あいつがやったんだ。」には新たな物証がいるだろうな。

2015-08-04 15:46:37