温室本丸つぶやきまとめ:2

140文字で自分設定の本丸の審神者と近侍とかいる刀剣男士のぼややんとしたのを書いた分の自分用まとめ:2 (だいたい140文字小話、たまにつづく、たまに設定など呟きのごっちゃ) ツイート数増えたのでまとめ続きつくりました。前のはこちら(http://togetter.com/li/834746)(http://togetter.com/li/888098) この本丸の顛末で一本書きたい話があるので練習がてら。 続きを読む
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こさと(療養中の三味線) @cradleofraimu

@tkhime_TL ちいちい、障子の隙間から手招きする手は嫁の小さな手。覗きこめば蕩けた鏡の瞳が呼んでいる。冷房の利く部屋に踏み込めば少女が胸に飛びつく。「…離れろ」「なん…だと…」よろけ後ずさる姿を尻目に、座布団に胡座をかき、腕を広げた。「ほら、来いよ」十二分の堪能をしよう。

2015-08-04 16:05:16
こさと(療養中の三味線) @cradleofraimu

@tkhime_TL 「ペディグリーチャムってのがはやってるらしいんだよね」「ぺでぃぐりーちゃむ。犬の餌の商標名だな。犬の写しのようにすればいいのか?」「息をするように卑屈な振りをしてきききキミはひゃ、あ、おやめ下さいお代官様!」「お代官様じゃない」「切国くんー!」まだ堪能する。

2015-08-05 00:32:21
こさと(療養中の三味線) @cradleofraimu

@tkhime_TL 戦場にも行かず、手伝いもさぼり、真夏の日差しを避けるように、クーラーの利いた執務室で。どうでもいい話をしながら、本来であれば主と仰ぐべき審神者なる娘を膝の上に抱きすくめている山姥切国広がいる。彼が最後に憶えたものが怠惰だ。そのうち誰かに叱られるまで、その侭。

2015-08-05 00:59:02
こさと(療養中の三味線) @cradleofraimu

@tkhime_TL isotope382、秘匿通信モード。審神者の転送先データを照合。横から伸びた白い指が、これと、これこれ、迷いなく指して、渋面。忘れられないことをたのみに職を得た俺が言えた話ではないが、記憶力の宜しいことで。ため息をつくと、同じ手が頭を撫でた。煩い。

2015-08-06 02:04:32
こさと(療養中の三味線) @cradleofraimu

@tkhime_TL 「あら、貴方も最近毎日のように良く見かけるのね。何か探し物?…うん。あっちの審神者さんと山姥切国広かな、毎日来てるの」証言を聞いた布男からの報。万屋の娘がかの鈍い取り合わせになにくれと世話を焼かないうちに、転送先を変えてしまえ、上からの判断はそうだった。

2015-08-06 02:14:38
こさと(療養中の三味線) @cradleofraimu

「おや、良くない酒の飲み方してるねえ」次郎太刀が通りがかった溜まり場のひとつで、加州清光がぐったりと一升瓶を抱えている。濁った瞳は顔と同じ赤さに褪せ、「んだよぉ」呻いた声に嘆きの響き。素面の大和守安定が本を読みつつも側にいるのが優しさか、和泉守兼定が無邪気な赤ら顔で寝こけている。

2015-08-06 09:58:16
こさと(療養中の三味線) @cradleofraimu

「主可愛いんだけどざぁ…恋人とか夫婦じゃあなくて兄弟みたいなあの距離感もアリって思うけどさあ…見てて癒されるけどさあ…それが俺じゃないのむかつくのもあるからいっそくっつけっていうかさあ…俺は主の中で一番可愛いのポジション不動だもんね…」(早く寝ないかな清光…後で書庫で続き探そ…)

2015-08-06 11:59:41
こさと(療養中の三味線) @cradleofraimu

@tkhime_TL 転送先の変更の打診をAIに指令。「師匠のとこに戻っといてよな、山姥切国広。最悪、回収だし」布を目元どころか鼻先まで被った男に伝えた。返るのは首傾げの動き。「師匠に使ってもらわないと、あんた単品だとただの役立たずだろ!刃物恐怖症!」秘匿終了、閉鎖を解除した。

2015-08-06 15:19:25
こさと(療養中の三味線) @cradleofraimu

@tkhime_TL 「あっつ」「当たり前です」「師匠さあ、いまさら言うのもアレだけど」アレあるって聞いたけど。念には念、入れなくていいの。失語症の刀剣男士を肉の付ききらなかった腕で指す彼が聞いて、私は答える。「むしろそちらの方が事故案件の可能性が高くなってですね。色々な意味で」

2015-08-06 20:59:32
こさと(療養中の三味線) @cradleofraimu

@tkhime_TL 「辞めたい」おれが辞めたい、上司と繁忙期秒読みが怖い、その相槌は噤んだ。珍しく酒を飲んでくだをまく女に、代わりに伸ばすのは手。ただし俺ではない。「…」「撫でてきてくれる手が尊い…辞めません、わたし辞めません…!」ちょろい。だが半年後に同じ光景を見るのだろう。

2015-08-06 21:40:58
こさと(療養中の三味線) @cradleofraimu

らくがき途中でうちの創作審神者(特徴:知識欲は豊富だがいと鈍い)ぺしぺしと pic.twitter.com/V863FT42A6

2015-08-07 00:27:17
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こさと(療養中の三味線) @cradleofraimu

小袖に包まれた右腕が、襤褸布を掴まず、彼の膝で眠る審神者の顔を隠している。山姥切国広は読みさしの本を机に重ねて、その邪魔なものを捧げ持つように手にした。銀色の産毛は細く、撫でると心地好い。木漏れ日にきらきら光って、彼は思うまま口にする。「…綺麗だな」浮いた後頭部が腿に落ち直す。

2015-08-07 00:40:48
こさと(療養中の三味線) @cradleofraimu

厨の中に黒髪が見えて、歌仙兼定は引き返し覗きこんだ。「何か作ってるのかい、同田貫」「作ってねえよ、煮て練ってるだけだ」「それを作ってると言うのさ」多量の白く半透明の液体が、同田貫正国の木ベラで力任せに、軟体と化してゆく。「突っ立ってんなら使われろ、氷寄越せ」「準備してないのかい」

2015-08-07 11:15:15
こさと(療養中の三味線) @cradleofraimu

「おい」全身がふわふわと暖かい。ゆさゆさと起こされた。目を開ければ、愛おしい、彼女の山姥切国広の、みどりの瞳。「…あへ、切国くんはじめまして…おはよー。もう一時間経ったっけ」「そうだが、…そうだが違う。そうじゃない。なんで俺が、膝枕をしているあんたの、膝枕で…そいつが寝てるんだ」

2015-08-07 19:46:46
こさと(療養中の三味線) @cradleofraimu

胸には五虎退の虎。腹にも虎。腕の片方にも虎が二頭乗っている。つま先の近くにも虎。そして腿の上には、五虎退自身が可愛らしい寝顔で居座る。「…えーと。切国くんが膝枕してくれた。私より先に寝た。その後五虎くんが来て、私が膝枕した」「経緯じゃない」折角経緯で説明できたのに、口調が厳しい。

2015-08-07 19:47:17
こさと(療養中の三味線) @cradleofraimu

「何故、だからな?」HOWではなくWHYを求められた。この審神者の膝枕、加州清光などにはしばしば行っているのだが、そうか彼は山姥切国広が起きる前に起きだして「主大好き!」と礼を言いつつ去ってしまうから、この山姥切国広は観測できていないのか、と気づいた。言うのは飛び火と見えて黙る。

2015-08-07 19:47:53
こさと(療養中の三味線) @cradleofraimu

「いや…何故だろう?」「説明できないのかあんたは」呆れた声が降った。別に減るものじゃないよね、という思いを込めて見上げると、「そいつは見かけも性格も幼子だ。だが、あんたの数倍年経た存在なんだからな。…年頃の娘だと自負するのなら、男に隙を晒すものじゃない」彼は大まじめに諭してきた。

2015-08-07 19:49:24
こさと(療養中の三味線) @cradleofraimu

初犯ということで五虎退は不問にされた。起きたこどもは山姥切国広の視線を本に集中させることで、寝ている間のやりとりに気づかなかったようだ。審神者自身が言えた話では無いが、鈍くないだろうか。定刻の見回りに彼は推理小説を読むので同行しないと言う。「初犯何て使うと思ったら」新刊の虜か。

2015-08-07 19:49:55
こさと(療養中の三味線) @cradleofraimu

「ということで、暫く膝枕はやめといたほうがいいかと進言しに参りました。切国くん暫く気にする気がする」「はーい。主やっさしい」「別にこいつ甘やかさないでいいからね、主?」「っせーよお前もして貰ってるだろ」畑の沖田刀に報告した。蜜柑は辞退して、若い男の子は夕食前でも食うよなと眺める。

2015-08-07 20:05:14
こさと(療養中の三味線) @cradleofraimu

側にではためく布がないなあ、と気づくと、ため息が出た。「主、どうしたの」「…書庫の新刊に、うちの切国くんが取られたきもちがね…どしたのきみら」「ホント似た者同士だよ、主とアイツ」「そんなに似てるっすか」「超似たもの同士」「うんうん」憮然と呆れの表情も可愛く、美人は本当に得だ。

2015-08-07 20:06:46
こさと(療養中の三味線) @cradleofraimu

@tkhime_TL まさに駆け降りるように地下を潜る状態に、担当は件の記念品の発注数をひとつ減らした。観測された最下層にたどり着く錬度はあそこにはない。にしても早い。気になりこんのすけを掌握して、「うげ」残していたAIに、狐の記録の改竄を指令した。彼は仕事を増やしたくなかった。

2015-08-07 20:51:36
こさと(療養中の三味線) @cradleofraimu

「大将、気分はどうだ?」「ね、む、いの、頭かんがえ、う、」主が淀んだ瞳をかろうじて薬研藤四郎に向け、そう答える。「話聞こえてるな?」「うん、」「前借りた本汚しちまった、すまん」「え、ええ…」「嘘だ。よく頑張ったぜ、寝てくれたいしょ」強張った顔の山姥切国広の膝に彼女を横たえた。

2015-08-07 23:43:17
こさと(療養中の三味線) @cradleofraimu

@cradleofraimu 「…人の仕事場で何食ってんだあんたら」「あらこーみやくん。網目じゃないメロンだよ」「…(むぐむぐ)」「今日監査で伺った本丸からお土産に頂いたんですよ。あなたもどうぞ」「…自給自足力高えー。速成じゃねえのに」「食べちゃうよ?」「食うに決まってんだろ」

2015-08-08 00:08:15
こさと(療養中の三味線) @cradleofraimu

軟らかく馬鈴薯が煮えて、カレー粉、コンソメ、牛肉、人参、玉葱の味わいが染み込んだものを米とともに噛み締めるのは幸せで、あっという間に終わってしまった。祭りがすぐ終わるようなさみしさと満足を、汗をかきながら愛染国俊は味わう。厚藤四郎が布巾を彼に放る。やれやれと立ち上がり机に並んだ。

2015-08-08 19:22:41
こさと(療養中の三味線) @cradleofraimu

朝に太郎太刀に出くわし、審神者に準備ができたと伝えて欲しい、と告げられた。困惑する山姥切国広を他所に内番着の彼は庭に去り、執務室に行けば、「切国くん」と浮ついた声。「どっすか」切袴、白衣の上から千早。金色の冠のようなものの両脇からは赤い紐が垂れる。「正式なのも着れたんだなあんた」

2015-08-08 23:21:59
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