(全文)首相が「戦後70年談話」で語ったこと 「お詫び」など4つのキーワードを使用 | トレンド - 東洋経済オンライン toyokeizai.net/articles/-/806… @Toyokeizaiさんから
2015-08-14 20:13:30戦後70年の安倍談話。「侵略、お詫びの言葉が入っているかどうかが焦点」といわれすぎて、安倍首相を評価しない私でも、少々かわいそうだった。重要なのはキーワードのような文言ではなく、言葉全体の表現力や、他者に向けたメッセージ性である。
2015-08-14 21:18:4110年ごとの節目にいちいち謝罪する必要があるのか? という与党周辺から出ていた疑問は、まぁごもっとも。しかし談話で重要なのは、日本政府として謝罪することよりも、「安倍首相は歴史修正主義者」という諸外国のイメージを払拭することだった。
2015-08-14 21:18:54「侵略の定義は、国際法的にも学術的にも定まっていない」という・・・、特に間違いはないが、政治的に不用意で軽率な発言を、上塗りする必要があった。
2015-08-14 21:19:06集団安保法制の梅雨払いにも、それはぜひとも必要になるだろう。そもそも侵略に定義がないなら、「自衛権発動」と侵略戦争の区別もできず、日本はまた自衛といって侵略戦争をやりかねません、と言っているようなものだから。
2015-08-14 21:19:49安倍談話。「日露戦争は、植民地支配のもとにあった、多くのアジアやアフリカの人々を勇気づけました」という一文。細かいことを言うと、アジア人に「日本をモデルに近代化しよう」という機運が盛り上がったのは確かだが、植民地限定じゃないよ。
2015-08-15 22:16:031905年のイラン立憲革命や1908年の青年トルコ革命は、日本の成功に影響を受けていたとされるが、これらの国は植民地じゃない。インド国民会議の議長として独立運動を率い、インドの初代首相になったネルーは、「私は少年時代、どんなにそれに感激したか」
2015-08-15 22:16:29と書くが、続けて「ところが、その直後の成果は、少数の侵略的帝国主義諸国のグループにもう1国を加えたに過ぎなかった。その苦い結果をまず最初になめたのは朝鮮であった」と付け加える。アジア人は、その後の日本の歩みも含めて、冷静に見ていたのだ。
2015-08-15 22:16:52安倍談話。村山談話のお詫びや反省にふれ、引き継ぐと表明。「直接お詫びせず、お詫びを避けた」という批判的論評が、朝日新聞の識者や欧米メディアの報道に目立つ。また日本の歴史についても、「日本がやった」という主語がなく、一般論だと言う批判も。
2015-08-16 14:10:15全体的に他人事みたいな話になっているのは、不自然なことではない。そもそも戦後生まれの安倍首相にとって、あの戦争や植民地支配は、他人事だといってしまえばそれまで。だからそういう逃げもありえる。
2015-08-16 14:10:29じかに体験談を聞いたりはできるものの、経験したことのない知識だけの戦争を、どうすれば「お詫び」出来るのか。それは結局、過去の国家や先祖のやったことに対する自然な「申し訳なさ」になる。
2015-08-16 14:10:49ブラント首相がひざまずいたのも、自発的行為だったからこそ世界中から感動を呼んだのであって、あれがユダヤ人被害者に「ひざまずいて謝罪せよ」といわれてするのだったら、だいぶ印象が違っただろう。
2015-08-16 14:11:29スターリン時代のソ連や、文化大革命時代の中国が好んだ言葉に、「自己批判」がある。「お前は自己批判せよ」、しかも「我々が自己批判せよといったからするのではなく、自発的に自分を批判せよ」という奴。最低の全体主義だよね。けど今の謝罪をめぐる政治は、そうなってしまった。
2015-08-16 14:14:33「お詫び」の言葉が入るかどうか、異様に注目が集まっていたように、謝罪が極度の政治ゲームになった現在、「一般論に逃げます」というのが、スピーチライターと安倍首相の出した回答だろう。
2015-08-16 14:14:58先日、鳩山由紀夫元首相が、韓国でひざまずいて謝罪したことは、もうひとつの解答になるだろう。カーター元大統領のように、今は一人の私人でも、「元」という肩書きを生かしてやれることはある。
2015-08-16 14:15:42当時首相をやっていた人が謝るのが一番いいはずだが、それができなくなったから今の首相に謝らせようとしているわけだろう。では「元首相」ではどうか? 今の首相が謝罪しなければダメ、という杓子定規な基準に一石を投じるものだ。
2015-08-16 14:15:52