秋の小梵フェア

夏、冬ときて秋だってやります、小梵フェア!参加の方法は至って簡単、ツイッター、または支部で #秋の小梵フェア のタグを貼り付けるだけ! 皆様のご参加お待ちしております。
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黒羽 @kurou1225

畑に向かうアイツの姿を確認して そうだ、帰りがけに脅かしてやろうって ソッと気づかれないように後を追った。 日も暮れ茜に染まる空を合図に走って走って ワッとその背に飛びついてみたが 返ってきた言葉は一人じゃ危ねえだろってさ。 Ha,次こそはとその背に胸に燃やす紅 #秋の小梵フェア

2015-09-08 02:11:07
まほろ @mahoro_netaaka

熱の残る肌と目で切なげに もっと まだ足りないと俺を見る まだ子供だと思っていたらいつの間にかこんな欲張りになって 駄目だと思う心とは裏腹に俺の手はいう事を聞いてくれない。「湯上がりのアイスはこれでおしまいですよ!」の言葉と共に冷蔵庫からアイスを取り出して。#秋の小梵フェア

2015-09-06 22:07:45
もぶ@定期参照 @mobu_00

#秋の小梵フェア 【幸せの支度】 夕飯の支度。小十郎は白米を釜に入れ、昼間に梵天丸と収穫した栗を割り入れた。味付けはいたってシンプルに、そしてありったけの愛情を込める。 「梵天丸は喜んでくれるだろうか…」 喜ぶ顔を想像し、小十郎は一人眉間の皺を緩めたのであった。

2015-09-08 01:08:18
まほろ @mahoro_netaaka

①「やる」その一言と押し付けた両手一杯の花にあいつは目を丸くして「お前の部屋は殺風景だ」だから飾れと紅い花を押し付けた。まだ褒美一つ与えてやれない俺だが、どうしても何か渡したくて。庭の花ではあったが、散っては咲き、散ってなお咲くこの花がこの男に相応しい気がして。#秋の小梵フェア

2015-09-07 21:54:30
まほろ @mahoro_netaaka

②「ありがとうございます」次の日喜多にそう言われ何がと思ったら「弟は“過ぎたるものを”ととても喜んでおりました」顔には出しませんがと微笑まれた。心当りは昨日の花、百日紅。花一つで変な奴だと思ったが、その花が『貴方を信じる』の言葉を持つと大人になってから俺は知った。#秋の小梵フェア

2015-09-07 22:06:45
マゼンタ @magenta15tea

最近ひとりで稽古をしてると必ず片倉がやってきて、遠駆けだの紅葉狩りだの焼き芋だの、色んなことを教えられる。髪を抜ける秋風、紅に燃える森、香ばしい煙と甘い香り。どうして楽しいことばかり。時宗丸は笑う。「梵のために秋ってヤツを、小十郎なりに探してるみたいだぜ?」 #秋の小梵フェア

2015-09-08 00:27:13
タカトリ @02film

庭の楓の木のうろに、梵天丸様がせっせと枯葉を敷きつめておられる。どうなさるのかと尋ねると、ふゆじたくだ!ぼんとこじゅがここにすむのだ!とおっしゃった。親指の丈ほどの二人が暮らすには確かに居心地が良さそうだ。後は水場の確保をと真剣に考えて、我に返って咳払いをする。 #秋の小梵フェア

2015-09-07 20:55:34
ぢる@婆娑羅者 @deracine2bsr

【壱】てのひらの上のまあるい茜色。梵天丸は乳母役に貰ったその柿をじっと見つめる。これはとても美味しそうだけれど、独りで食べるのは味気ない。不意にあの男の仏頂面を思い出す。あのむっつり引き締まった唇が、ふと綻ぶことがあるのを知っている。 #秋の小梵フェア

2015-09-08 21:25:25
ぢる@婆娑羅者 @deracine2bsr

【弐】そんな時のあの男は生来の一匹狼が鳴りを潜め、なんというか本当は孤独な狼が気まぐれに冷たい鼻面を押し付けてきた、そんな気にさえさせられるのだ。そうだ、それがいい。あの男に分けてやろう。「喜多!柿の剥きかたを教えてくれ!」梵天丸は駈け出した。 #秋の小梵フェア

2015-09-08 21:25:29
ぢる@婆娑羅者 @deracine2bsr

【参】てのひらの上の半月の形の茜色。初めて剥いた甘柿は、とても綺麗に出来たとはお世辞にでも言えないが、初めてにしてはまあまあだと思う。「かたくら!」待ちきれず小走りに廊下を渡れば、どんっっっ!曲がり角で誰かに勢い良くぶつかった。揺るぎない体躯、よく識る香り。 #秋の小梵フェア

2015-09-08 21:25:34
ぢる@婆娑羅者 @deracine2bsr

【伍】縁側に二人並んで柿を齧る。よくよく見れば梵天丸の手の中にある小十郎製の半月はとても歪で、梵天丸のものより一回り小さい。理由など言わずもがな。でこぼこのその半月形の茜色はとても甘くて一口齧る度に何故か胸がきゅんと苦しくて。 #秋の小梵フェア

2015-09-08 21:25:45
ぢる@婆娑羅者 @deracine2bsr

【肆】「おい、廊下を走るんじゃねえとあれほ……」不自然に止まった小言を不審に思って見上げれば。目の前の片倉の手にも、茜色の半月。「姉に貰ったんだが、お前も喰うかと思って……だな」お互いの手の内の茜色を見比べて、暫し呆然。 #秋の小梵フェア

2015-09-08 21:25:39
ぢる@婆娑羅者 @deracine2bsr

【陸】「なんでアンタは笛も作れるくせに柿が剥けねぇんだ?」「煩い。次はもっと上手くやる」「来年楽しみにしてるぜ」くくく、と笑えばこめかみをぐりぐりされて白旗を揚げる。けれど今のこの柿が一生のうちで一番美味い柿なんだろうな。気付かれぬように目尻の雫を指先で拭った。 #秋の小梵フェア

2015-09-08 21:25:50
オワリ @owari_track

朝起きて部屋の襖を開けると、足元に茄子が転がっていた。その先にはアケビが。紅葉、南瓜…点々と落ちているそれらを拾いながら歩く。辿り着く先は梵天丸の部屋だ。昨日から朝の訪いを小姓に代わったのだがそれがいけなかったか。「梵天丸」声をかけると梵天丸が飛び出してきた。#秋の小梵フェア

2015-09-08 21:53:31
オワリ @owari_track

小十郎が朝起こしに来ないって言った。梵天を起こしに来ないって!今朝起こしに来た小姓は声の掛け方が小十郎と違った。帯を締める場所が小十郎と違った。梵天はやっぱり小十郎がいい!明日の朝は絶対に小十郎が来るように部屋の前から小十郎の好きな物を並べてきた。さあ来い小十郎!#秋の小梵フェア

2015-09-08 22:13:22
未都@秋の小梵フェアなう @mitohaya

父の手はどれほどだったろう 母の手の温もりは、もう覚えがないけれど 弟の手はきっと、舞う紅葉のよう 今、梵天が知るのはこの手のみ ならば この手よりも大きく この手よりも温く そしてこの者のように、導く者へ #秋の小梵フェア pic.twitter.com/f9zzUnRgoO

2015-09-08 23:32:23
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トシロ @mement_me

「て、天狗仮面なんかこわくないんだからなっ!」 怖い面対決、今年は梵天丸の勝利でした(というか小十郎が笑ってしまって負けました笑) 素敵なタグ祭りありがとうございます~^^ #秋の小梵フェア pic.twitter.com/zCa6lpSluB

2015-09-08 18:52:16
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未都@秋の小梵フェアなう @mitohaya

「あぁ、ほら、二人共じっとして」 #秋の小梵フェア とある支部小説の小政梵家族が愛しくて愛しくて。 お前の好きな顔に囲まれて幸せだろ?っていう政宗様に、えぇ、世界一幸せ者ですよ、って笑うそんな三人組 pic.twitter.com/oMRrBqxmrZ

2015-09-09 21:09:07
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未都@秋の小梵フェアなう @mitohaya

おやすみなさい 良い夢を #秋の小梵フェア さっきの小政梵家族に小十郎Jr.で笑 寝相の悪さは貴方譲りだ そのうち寝てる時まで眉寄せるんだぜ、お前にそっくりだからな pic.twitter.com/U9BUZacEL2

2015-09-10 01:50:37
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邪馬 @h_mores

秋は好きじゃない。作物の実りが小十郎と過ごす時間を減らす。短くなる日が二人の鍛錬の時間を奪う。 「月が綺麗だぞ」 と夜の縁側に呼び出された。心地良い風と輝く月、収穫したばかりの果物を頬張る。小さな灯りが二人だけを引き立てる。 …秋もちょっといいかもしれない。 #秋の小梵フェア

2015-09-12 00:42:17
アコ @akirara8118

小政さんのついったうろうろしてたら、素敵なフェア見つけた! なんかすごく美味しそうなフェア名に感じたんだ・・・ きっと栗味なお茶菓子梵さま #秋の小梵フェア pic.twitter.com/3R7iG5vpHf

2015-09-10 00:18:24
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雪子 @yukiko0907xxx

小十郎は額の汗を拭いながら目の前の幼い主の姿に目を細めた。前より随分と日焼けした肌、伸びやかな四肢、何より格段に豊かになった表情。そのてっぺんから足先まで畑土にまみれた小さな手には抱えきれぬほどの甘藷。これは父上、こっちは母上と弟に、一番は小十郎お前にやろう。 #秋の小梵フェア

2015-09-12 14:17:14