@Butayama3 まぁ、HIVが感染するT細胞にも寿命はあるし、何よりヒトにも寿命があるから、ゲノムに入ったっきりじゃなくて、ちゃんとウイルス粒子も作って、他の人にうつってHIVの子孫を遺していくわけだけど。
2015-09-07 20:06:28インテグラーゼが出たから、次は「プロテアーゼ」。
ウイルスができた後、最後の仕上げをしていたやつね。
@y_tambe あ、あとさ、プロテアーゼがないと仕上がらないのね。 プロテアーゼとインテグラーゼをやっちゃえばいいんじゃない?
2015-09-07 20:06:37@Butayama3 鋭い。これまでのHIV治療薬の流れについては、ここ(ちょっと専門的で難しいかも)にあるが、 nih.go.jp/niid/ja/allart… 抗ウイルス薬の最初の標的は「逆転写酵素」、次が「HIVプロテアーゼ」ときて「HIVインテグラーゼ」。
2015-09-07 20:08:58変異が多すぎてワクチンを作っても意味がないHIV。
これらの酵素を攻撃する薬、阻害薬があればいいよね?
@Butayama3 どれも「ヒトには存在しない、ウイルス独自の酵素」だから、格好の治療標的になるのな……つか最初は、「逆転写酵素の阻害剤があればイケるんじゃない?」と思われてたのだけど、すぐ耐性ウイルスが出現してなあ…
2015-09-07 20:10:47@Butayama3 逆転写酵素阻害剤は(インテグラーゼ阻害剤も)ウイルスが新しく、細胞に感染してゲノムに入り込むのを防ぐ薬。HIVプロテアーゼ阻害剤は、新しいウイルスが出来るのを(厳密には成熟過程)を防ぐ薬。どっちも、「ウイルスが増えるとき」には効くけど(続
2015-09-07 20:14:51@Butayama3 承前)増えずにじっとしてるときには効かないし、そもそも増えずにじっとしてたら、感染してる細胞かどうかはほとんど区別がつかないわけで。どうしても治療は長期戦になるし、一般に、長期戦になるほど耐性ウイルスの出現リスクも上がる。だから「多剤併用療法」が重要に。
2015-09-07 20:16:52@Butayama3 でもまぁ、この「逆転写酵素阻害剤」(核酸型と非核酸型の2タイプがある)と「HIVプロテアーゼ阻害剤」による多剤併用療法、通称「HAART療法」が考案されたことで、HIV治療が大きく前進したのよ。 ja.wikipedia.org/wiki/HAART%E7%…
2015-09-07 20:19:45@Butayama3 それでもなお「耐性ウイルス出現」は脅威だから、その後もなお、いろんなタイプの抗HIV薬が開発されてる。インテグラーゼ阻害剤なんかもその一つ。ちなみにその最初の頃、HIVインテグラーゼ阻害剤の候補は、コーヒーの生豆からも発見されたことがある(トリビア)
2015-09-07 20:22:09なんと、コーヒー豆から、HIVインテグラーゼ阻害薬の候補が。
@Butayama3 ↓これがそのとき、医学誌に出たニュース ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=g… 当時はいろんな成分をしらみつぶしに探してたので。いろんな成分から候補化合物を探し、その化学構造を少し変えて、もっと有効な成分を探すの繰り返し。
2015-09-07 20:25:25@Butayama3 クロロゲン酸(コーヒーのポリフェノール)の一種で、ジクロロゲン酸類に効果があることが判ったけど、これと少し似た、チコリに含まれているチコリ酸の方が効果は上だった。でもどっちも結局、そこまで効き目が高くなく、最初に実用化されたのはカイメンか何か由来だったと記憶
2015-09-07 20:28:52HIVはDNAのなかに遺伝子を潜ませることができる。
じゃあ、もし、DNAの中にHIVが潜んでいるだけで増えている状況でなければ、感染していることがわからないのでは?
じゃあ、HIVウイルスがDNAの中に潜んで「増えずにじっとしている」時は、感染しているかどうかもわからないってこと?
2015-09-07 20:19:20@Butayama3 あ、検査や診断は可能です。その細胞を取り出して、潰して、DNA検査してやれば感染してるか確認できるけど、「生きたヒトの体内では」他と見分けがつかないから、免疫が「異常な細胞」とは認識しないの。 (あと「HIVウイルス」って言葉だと「ウイルス」がダブりな)
2015-09-07 20:44:04@Butayama3 HIVが増えようとして、ウイルス粒子を作ろうとウイルスタンパク質を作ってそれが細胞の表面に出てくれば「見分けがつく」。けど、HIVは他のウイルスとは違って、それに頼らずとも、感染した細胞が細胞分裂すれば子孫を遺せるからねぇ。
2015-09-07 20:50:27