茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第1603回「ホープフル・モンスター」
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連続ツイート1603回をお届けします。文章は、その場で即興で書いています。本日は、さっきコンビニに歩きながら思っていたこと。
2015-09-11 06:44:52ぼくは、自転車が好きだけど、都内で乗るのは自分としてはどうか、と思う。車道を走るのはなんだかいつも車のプレッシャーを感じてこわいし、かといって歩道を走るのも問題だ。今まで走っていて楽しかったのは、プリンスエドワード島と、嵯峨野だった。
2015-09-11 06:46:23自転車で好きなのは、ママチャリでちんたら走ることで、本格的なスポーツサイクルというか、ドロップハンドルのやつは苦手だ。まっすぐにハンドルがなっているやつ(マウンテンサイクルっていうのかな)も、比較的苦手だ。力学的にはママチャリはゆるいのかもしれないが、そのチンタラ感が好きだ。
2015-09-11 06:47:47そんなことを、コンビニに歩きながら思い出していたら、突然フラッシュバックしたのが、少年時代に旋風のごとく流行ったフラッシャー(方向指示器)つきの少年用スポーツサイクルだ。あれは、一体、何だったのだろう?
2015-09-11 06:48:56デコトラの影響もあったのかもしれないが、とにかく派手な方向指示器がついて、それがどんどんエスカレートしていった気がする。友達が乗っていると、うらやましかった。生涯であれほど欲しいと思ったものも少ない。ところが、あっという間にブームは終わって、普通のサイクルになっていった。
2015-09-11 06:49:52あの、一時期の流行を思い出すと、進化生物学におけるバージェス動物群のふしぎな動物たちを思い出す。スティーヴン・グールドが『ワンダフル・ライフ』で描いた動物たち。将来主流になるという希望を抱いたホープフル・モンスターたちは、その後、跡形もなく消えていった。
2015-09-11 06:50:56文化的事象もミームとして捉えれば進化の一部分となるが、ほとんどのものは消えていく。しかし、ホープフルモンスターとして、一世を風靡する、あるいは片隅で息づいているだけでも幸せかもしれない。ほとんどのものは消えていく。せめて「化石」としてでも残れば、上出来だということだろう。
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