神様と花たち～神様カッコカリ～

赤那 @sekinaBow

とある神様に供物として捧げられた孤児で流れ者の満潮。餓鬼なんていらねえ…(´・ω・｀)と落ち込む神様。満潮を片手で持ち上げてまじまじと見ると「た、食べるなら早くしてよっ」とか涙目で言われて、とりあえず神使の扶桑姉妹にぶん投げて。「そいつ、風呂に連れてけ、くせえ」から始まるお話どこ

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神様「洗い終わった？」 扶桑「ええ、綺麗になりましたよ」 満潮「(綺麗な服落ち着かない)」 山城「中々似合うじゃない。胸を張りなさい」 こんな話をあの、えっと……書きます(´Д｀)！

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満潮「食べないの…？」 神様「食べて欲しいのか？」 満潮「だって、そうしろって皆が…」 神様「じゃあ、もっと肉付けろ。肥えろ。噛み応えが無い。」 満潮「う、うん。」 扶桑「(あらあら、本当は食べる気なんて無い癖に)」 山城「(うわ、雑っ。)」 神様「(山城、てめえ…)」

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神様「村の奴等に文句行ってくる。後宜しく」 扶桑「はい、行ってらっしゃい」 満潮「……」 山城「さてと…ねえ。あんた名前は？」 満潮「…無い。捨てろって言われた」 山城「は？何それ。録でも無いわね。ちゃんとあるんでしょ、言いなさい」 満潮「み、満潮」 山城「そう、いい名前ね」

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扶桑「私は扶桑」 山城「妹の山城よ」 満潮「…私、いつ食べられるの？」 扶桑「そうねえ、貴女が今よりずっと大きく育って笑って、悔いなんて一つも無い時にかしら」 満潮「それ、どういう」 山城「あんたが死ぬ時って事よ。簡単に食べてとか自分を投げ出すんじゃ無いわよ。分かった？」

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満潮「う、うう……うんっ。」 扶桑「辛かった分、沢山泣きなさい…」 山城「(姉様の抱擁、羨ましい…)」 神様「(とても出にくい)」 朝潮「(あの子が落ち着くまで外で待ちましょう)」 神様「(そうだな)」

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朝潮「それにしても、神への供物として子供を売り歩いている人達がいるなんて知りませんでした…」 神様「上手く騙されたんだろうな。巫女のお前を通さないで供物が来るなんて変だとは思ったけど」 朝潮「すみません。」 神様「気にすんなよ。その旅商人には文字通りバチを与えあるから」

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犬時雨と犬最上「主～」 神様「お、来た来た」 朝潮「お二人ともこんにちは」 犬から人の姿に変わる二人(犬耳、犬尻尾健在) 神様「どうだった？」 時雨「言われた通り近くにいたよ」 最上「追いかけ回して最後はすまきにして街道に置いてきたよ」 神様「よし。あとは人が何とかするだろう」

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最上「誉めてー」 時雨「ぼ、僕も」 神様「朝潮撫でてやれ」 朝潮「私ですか、えっと、(撫で撫で」 時雨「もっと、いいかな？」 最上「いっぱい撫でてよ！」 朝潮「きゃあ！」 神様「お前ら朝潮押し倒すなよ」 山城「あんた逹何しているのかしら」 朝潮「山城様！今回はすみませんでした」

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山城「別にいいわよ。あんたのせいじゃないし。時雨！最上！朝潮から下りなさい」 時雨・最上「わ、わんっ！」 神様「で、餓鬼の様子は？」 山城「泣き疲れて姉様にくっついたま眠っているわ」 神様「起きたらとりあえず身の振り方決めないとなー。」

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朝潮「あの、それについて提案が」 神様「ん？」 山城「あんた逹、朝潮逹を押し倒すなって何回言わせるの。怪我するかも知れないんだから加減しなさい」 時雨「くぅん…」 最上「きゅうん…」 神様「何してんだあいつら？ よし、分かった。朝潮、明日の朝また来い」 朝潮「はいっ！」

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時雨「朝潮、帰っちゃったね」 最上「もっといればいいのにね」 山城「…朝潮と何を話してたの？」 神様「あー色々。とりあえずあの餓鬼が起きたらだな。時雨、最上一緒に寝てやれ」 時雨・最上「はーい」 山城「あんたがもう少し諭すのが上手かったら、姉様取られる事なかったのに…」

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神様「俺のせいかよ」 山城「全てあんたのせいね」 「ひでえ」 「本当、録でも無い神様もいたものね…はあ、不幸だわ」 「お前、扶桑が餓鬼に取られたから八つ当たりしてんだろ」 「分かっているなら、八つ当たりされなさい」 「おかしくね？」 「さ、ご飯でも作るわ」 「無視かい！」

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満潮「う、…あれ？私眠って」 犬時雨「おはよう、夜だけどね」 犬最上「良く眠れた？」 満潮「犬が喋っ！？きゃ、ちょっ舐めない」 扶桑「時雨、最上。おすわり」 犬時雨・犬最上「(ﾋﾟｼｯ)」 満潮「あ、ありがとう」 扶桑「良く眠れたかしら？」 満潮「う、うん。あ、はいっ！」

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神様「起きたか。」 満潮「っ！」 神様「なにビビってんだ。食わないから安心しろよ。腹減ってんだろ、飯出来てるぞ」 満潮「い、いいの？」 神様「俺が作ったんじゃないけどな。ひどい面してんな、顔洗ってこい」 扶桑「主様、何にも言い方というものがありますよ」 神様「…洗ってきて下さい」

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山城「ちょっと、手が空いているなら手伝いなさい。時雨と最上も」 神様「はい…」 時雨・最上「はーい」 扶桑「さ、こっちよ。立てる？」 満潮「ん…(どうしよう、足に力入らない」 扶桑「余程疲れていたのね。これでいいかしら」 ひょい 満潮「！？」 扶桑「落とさないから安心して頂戴」

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神様「時雨、お手」 犬時雨「わんっ！」 神様「最上、おかわり」 犬最上「わんっ！わんっ！」 神様「食べてよし」 「「いただきます！！」」 山城「満潮も食べなさい。とりあえず作ったけど苦手な物はあるかしら？」 満潮「あ、な、ないです。」 山城「そう、良かったわ。」

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神様「俺も食べるか」 山城「あ、お代わり頂戴」 神様「…うっす」 扶桑「沢山食べていいのよ。」 満潮「い、いただきます。」 神様「早く食べないと無くなるぞ」 狐青葉「突撃！お隣の晩御飯です！」 狐衣笠「ちょっ！青葉！？」 山城「…来ると思ったわ。」

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狐青葉・狐衣笠「いただきます！」 神様「山城。良く分かったな」 山城「何かあると呼んでもないのにいつも来るから覚えたわ。分かってて言わないどこぞの神のお陰で」 満潮「動物が一杯…」 扶桑「呼べばもっといるわよ。」 満潮「そうなの！？あ…」 扶桑「敬語じゃなくていいわよ。」

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「「ご馳走さまでした！」」 山城「お粗末様でした。時雨、最上。片付け手伝って頂戴。」 「はーい」「うんっ」 狐から人の姿になる青葉と衣笠 青葉「さてと、お腹も膨れましたし本題に行きましょうか」 衣笠「本当にありがとうございました」 神様「山城にお礼言っておけ。さてと、」

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神様「今日、供物としてこの餓鬼が捧げられたんだが」 衣笠「え。主さん食べるの」 神様「食べねえよ！で、青葉最近そういうのは多いのか？」 青葉「いえ、ここが初めてだと思います」 神様「なら、良かった。他の神にも会ったら気を付けるように言ってくれ。」 青葉「分かりました！」

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神様「それと、この辺りで巫女が不在の社はあるか？」 衣笠「えーと、鳳翔さんの所と大和さんの所はいないわよ。あとは、」 扶桑「昔は必ずいたけれど、少なくなりましたね」 神様「そうだな…その巫女が不在の土地にこの餓鬼を送る」 青葉「なるほど、神との交渉役がこの青葉逹って事ですね」

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衣笠「確かに巫女がいなくて困っている神様は結構いるわね」 青葉「でも人は納得してくれますかね」 神様「これは朝潮からの提案だ。あいつらなら信用を得る事も出来るだろう。妙高逹もいるしな」 青葉「よろず屋の妙高姉妹ですか、商売にするつもりで？」 神様「人売りよりは良心的だろ？」

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神様「神の言うことを伝えるだけじゃ巫女逹は食べていけない世になっているんだろ？なら商いにでもすればいい。損するやつもいないからな」 青葉「見えない人が増えているのは確かです。寂しいですね…」 神様「いつか神なんて必要なくなったら、俺どこ行こうかなー」 衣笠「凄く前向きね」

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神様「で、話分かったか？」 満潮「う、うん。」 神様「断る事も出来るし、お前がやらなくても他の巫女逹が動く。明日の朝ここの巫女が迎えに来るからゆっくり考えろ」 満潮「断ったら、私どうなるの…」 神様「別に。子が欲しいって家を探してもらってそこに預ける」 満潮「…そう」