中華風サイバーパンクパロまとめ

ソヨゴ／新刊通販中 @syg_ori

指示の伝達や表立った行動は全てエディとキースがやってくれてて、カートの存在は殆どの人が知らない、両組織の上層部でさえも。沢霧兄弟は見目の良さを買われて地下宗教組織の方に加担してたけど、初めから乗り気じゃなかった弟の章吾がとうとう嫌気がさして逃げ出し、兄がそれを追ってる

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「俺が言うのもなんだけど、……カートってのはね、恐ろしい男だよ。感情が見当たらないんだ、憎悪で動いているはずなのに、ついぞ情で我を忘れるということがない、ほんとはヒューマノイドなんじゃないのって疑ったことすらあるけど、彼は生身で……淡々と、淡々と、復讐してきた。ここまで」

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「ねえおかしいと思わなかった？ なぜ“痕跡がある”のか。あれほど抜かりなく用意周到な男が君に対してだけ偶然ミスを重ねたのか？……僕は、……違うと思う」 「僕には、あの子を“独りにしない”ことしか“できない”。……僕が離れる訳には、いかないんだよ。シド・レスポールくん」

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「ここまで来れば何か見えるかと思ったんだ。……地の底にいちゃなんも見えねえからな、……高い処まで登っちまえば、随分景色が変わるだろってよ」 「でも、……おんなじだ、……なんにも見えない、……こんなとこまで来てやっと気付いた。俺の目は最初から潰れていたんだってことに」

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「バカと煙は何とやら、ってか。随分な仕打ちじゃねーかよ。なあ？」 「……こんなとこまで迎えに来るやつがいるとは思ってなかったよ」 「でも、じゃあ、救うか？」 「お前を殺し、お前の仲間を殺し、その他顔も知らない大勢の人生を踏みにじってここまで来た男を」 「……救うか？」

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「……俺を殺して終わりじゃない。俺が作ったのは『地位』ではなく、『システム』だ」 「俺なしでも干旱は機能する。元々俺がトップにいながら顔を見せなかったのはその為だ、……来源もそう。新たな神を見繕って生き延びるだろう。俺はとっくに互換可能な一部品なんだ、俺を殺しても何も終わらない」

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「なのに、……どうやって救うんだ？ お前とそこの相棒と、二人ぼっちで全て壊すのか」 「俺にももう止めらんねーよ。作ってしまった『化物』はそう容易く死んでくれやしない」 「……どうやって助けてくれる？」 「……どうやったら、……終わらせられるんだよ」

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これハッピーだとどうなるのかわからんけど、とりあえずバッドエンドなら、一旦はカートを説得して、罪を償わせるって結論に落ち着いて、さあ帰ろうかっていう時に、 「……煉獄と地獄の違いを知ってるか」 「は？ 煉獄？」 「限りがあるか、ないかだそうだ」 「へえ、……カート？」

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とここまで会話した時に、カートがすっとシドくんの耳元へ近づいて、 「俺がいるのは地獄だよ、シド」って囁いたあとそのまま身投げするんだろうな(鬱顔