問十二、夜空の青を微分せよ。街の明りは無視してもよい
- tomo1109_Reffi
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〈問十二、夜空の青を微分せよ。街の明りは無視してもよい/川北天華〉がまた話題になっているようですね。私はこの作品、よくできてるなあと感心します。それ以外の夜空とか星空を扱った短歌をちょっと紹介してみたいと思います。
2015-09-17 23:54:20料金所手前で僕は降ろされて驚くほどに星は綺麗だ/和里田幸男 短歌で後半の七七みたいなそのまんまな表現は持ってこないのが一般的なんですけど、これはなぜか許容できてしまう。上句にストーリー性や、車中にとじこもっていたところから開放された心地よさが感じられるのがいいのかな。
2015-09-17 23:58:09こんな真っ黒な角膜いらねーよと言われたあとに見える星の光/飯田有子 これは状況全然わからないけど、角膜をフィルターのように意識させてから「星の光」とくるんで、普段私たちが見えない星の光の輝きを思わせるところが上手い。問十二とちょっと近い構造です。
2015-09-18 00:00:52くわえろといえばくわえるくわえたらもう彗星のたてがみのなか/穂村弘 性行為を連想させる上句から彗星のたてがみとくると、射精を思い浮かべてしまう。そんな不穏な状況なのに、たてがみはやたら綺麗で透明感があるように思えてくる。
2015-09-18 00:03:50真夜中の散歩のたびに教えても犬には星はみえないらしい/入谷いずみ こちらはなんだかさびしい。感動を共有できていないから。飼い主の眼に映る星空はおそらくキレイなはず(だから教える) さびしさが募るほど、星空はどんどんキレイに見えてしまうのではないだろうか。
2015-09-18 00:09:12星を喰ふ星がつひには喰ふひかり光のなかを吾らはあゆむ/光森裕樹 星を食って光を食う星って、つまりブラックホールのことだと思うんです。吾ら=人間が光の中を歩むのは、光陰矢のごとしともいうように、膨大な時間の流れの中を生きるイメージですかね。でも食われちゃう。かなりの壮大さ。
2015-09-18 00:13:27昏睡の祖母もの言はず六月の夜空にのぼる片耳の月/小島ゆかり 「片耳の月」がすごい。余命いくばくもなさそうな祖母。もう魂とかが還りかけて、空を覆っているイメージ。生死の境である状況が「片」を呼び込むし、半月の比喩にもなっている。
2015-09-18 00:17:05弟よ星が無限に落ちてきて僕らに父がいた夏がある/廣西昌也 教科書でみたままの星座があってほらって言いたい坂道 しずか/鳥栖なおこ くたびれたたましひたちのつばさにも似たるくつした星空に干す/永井陽子 あとはこのへんもいいよ。
2015-09-18 00:19:17他の人の感想など。ほんと人ぞれぞれだな・・・ はてなブックマーク:問十二、夜空の青を微分せよ。街の明りは無視してもよい - Togetterまとめ b.hatena.ne.jp/entry/togetter…
2015-09-18 07:29:29読み切れないほど膨大な感想・解釈が書かれていて、やはりこの歌には人を惹きつけるものがあるんだと思う。それを技法的なインパクトによるものだとして、そこで片付けてしまうのは批評として勿体ないよな・・・
2015-09-18 07:48:19解答は、返歌として短歌形式で答えるのでしょう?だれかやっていないんですかねぇ。 RT @kooka2525: すごい綺麗な短歌 「問十二、夜空の青を微分せよ。街の明りは無視してもよい 」- Togetterまとめ ln.is/togetter.com/l…
2015-09-17 08:53:04個人的には、夜空を微分の解釈合戦より。着想を参考に、新たな理系短歌の創作合戦が見たい。twitterの一大ジャンルになるべき。まぁ自分は才がないのですぐには出てこないんですが。〈卑怯
2015-09-18 10:04:32