日本科学未来館の福田さん、【天野先生の「青色LEDの世界」 光る原理から最先端応用技術まで 】への思いを語る。
【最新刊紹介&次月刊予告】 #ブルーバックス 公式ホームページ、更新しました。今月の新刊紹介に加え、来月の刊行予定も発表! #ノーベル賞 受賞から一年、あの先生の待望のご著書が登場です。→ bluebacks.kodansha.co.jp
2015-09-17 21:17:03Amazonでの発売が明日に迫りました。少し連続ツイートさせてください。天野先生の「青色LEDの世界」。書店に並ぶのは21日ごろのようです。年末に動き出して取材を重ね、春先から梅雨にかけて書きました。この本への思いをつぶやきます。 amzn.to/1K1BTsL
2015-09-17 21:32:06(1)「青色LEDは光るだけじゃない!」というのがポイントです。LEDの心臓部には「結晶」が詰まっています。昨年のノーベル賞の肝は「窒化ガリウム」という材料のきれいな結晶を作ったこと。その窒化ガリウムの結晶は、LEDだけでなく、もっと可能性を秘めた材料なんです。
2015-09-17 21:33:16(2)結晶をつくる研究を「結晶成長」と呼んでいます。結晶を「つくる」のではなく「育てる」ように大切に大きくしていくんです。冷蔵庫で作られる氷の結晶にも、色んな見た目がありますよね。くもりのない透明できれいなもの、白い靄がかかったようなもの、ヒビ割れたような筋が入ったもの…。
2015-09-17 21:34:00(3)結晶成長の研究では、温度や原料を流す速度、成長方法など、いろんなことを少しずつ変えてひたすら実験を繰り返します。自分の求める結晶を「育てる」、とても地道な研究なんです。私が学生時代にお世話になった助手の人も、本当に実験が好きな人でした。
2015-09-17 21:36:06(4)最後の取材はよく晴れた土曜日でした。4時間に及ぶ長丁場の取材。半分を過ぎたころに休憩を挟みました。私はストックホルムでの雑談をしようと考えていましたが、天野先生はすぐに立ち上がり部屋を抜けだしてしまいました。
2015-09-17 21:36:45(5)「自分の部屋で仕事をしているのだろう。忙しいから仕方ないな…」と私は雑談を諦めました。しばらくして天野先生が戻ってきました。「こんなものしかありませんが…」。両手に持ったお盆には、熱い緑茶の注がれた茶碗が載っていました。
2015-09-17 21:37:44(6)笑顔、朗らか、温厚…。天野先生は思い描いていた通りの人でした。ほんとうによく笑う。取材メモに記した「(笑)」は120個を超えていました。しかし、そんな一面とは裏腹に、強烈に意志の強さを感じたときもありました。
2015-09-17 21:38:49(7)本の冒頭に添えたプロローグ。LED照明などによる省エネ効果で、日本の消費電力の16%を節約できると語っています。「東京オリンピックのときに効率の高いシステムを提供して、世界の皆さんに使ってもらいたい」。問題は次の文章だ。
2015-09-17 21:39:37(8)「…というのが今描いている夢です」。私は最初の原稿にそう書いた。数日後、天野先生が赤入れした原稿が戻ってきました。「夢」のところに赤い×印が付けられ、隣りに強い筆跡で「目標」と書かれていたんです。
2015-09-17 21:41:02(9)研究室に訪れたのは土曜日でしたが、白い防塵服を着た学生が実験に励んでいました。「本書の目的は若い人たちへのエールのつもりである。新しい分野に立ち向かう際のきっかけになってくれれば」。この本に綴られたのは、ノーベル賞受賞者が振り返る過去じゃない。未来を語った一冊だと思う。
2015-09-17 21:41:53このページで試し読みできるみたい。プロローグと目次だけだけど。 ☞『天野先生の「青色LEDの世界」 光る原理から最先端応用技術まで』(天野浩, 福田大展):ブルーバックス|講談社BOOK倶楽部 bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9…
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