安保法制で、米軍が参加していない戦争に日本が参加する可能性はあるのか

あくまでも法律上の話と、集団的自衛権の範囲、 また外交というものはドライな部分だけでなく情緒的部分も重要という話
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扶桑委員会 @fussoo_moe

平たく言えば国連決議や国際的な組織によって行われる平和維持活動などを指している。

2015-09-18 20:17:49
扶桑委員会 @fussoo_moe

あ、これちょっと違う。国際平和共同対処事態は平和維持活動と言うよりもより軍事的な作戦を指してた。国連軍を派遣したり先の例のソマリア沖海賊対処とか。 twitter.com/fussoo_moe/sta…

2015-09-18 20:25:32
扶桑委員会 @fussoo_moe

この国際平和共同対処事態で行えるのは、物資の輸送・補給など後方支援(協力支援活動)、捜索救難活動、船舶検査活動。武器の提供、武力の行使や他国軍の護衛などは含まれない。周辺事態法と違い「その他必要な措置」も含まれない。また支援活動に「建設」が含まれている。

2015-09-18 20:18:10
扶桑委員会 @fussoo_moe

この法律が根拠となりうる自衛隊の活動としてはソマリア沖海賊対処が挙げられる。現在海賊対処法によって執行されている警察活動として行っているが、国連決議を根拠とし、海上自衛隊の一部部隊が多国籍軍の指揮下に入って行っている紛れもない軍事作戦だ。

2015-09-18 20:20:44
扶桑委員会 @fussoo_moe

現在これには作戦部隊である第151任務部隊の指揮下としてアメリカ、カナダ、デンマーク、フランス、オランダ、パキスタン、イギリス、オーストラリア、日本等の艦艇が参加している。

2015-09-18 20:22:33
扶桑委員会 @fussoo_moe

このとき、例えば他国の軍艦が襲撃を受けてこれを自衛隊の護衛艦が支援しに行く、といった場合は集団的自衛権となる。

2015-09-18 20:23:11
扶桑委員会 @fussoo_moe

(もっとも多国籍軍の指揮下に入ってる時点でこれは集団的自衛権じゃないという理屈はどうなんだと思わなくもない

2015-09-18 20:23:40
扶桑委員会 @fussoo_moe

似たような名前の「国際連携平和安全活動」はPKO、あるいはPKO的活動を指している。これまでの活動で具体例を挙げるなら、ゴラン高原の停戦監視、南スーダンでの民生支援、イラクでの復興支援活動等。

2015-09-18 20:24:23
扶桑委員会 @fussoo_moe

また「国際平和共同対処事態」「国際連携平和安全活動」いずれも根拠となる国連の決議が必要としている。

2015-09-18 20:24:35
扶桑委員会 @fussoo_moe

以上より、冒頭で言った「米軍が参加しない戦争に参加する可能性はあり得る」というのは、重要影響事態、国際平和共同対処事態に、国連の決議があるものの、アメリカはこれに参加しないが、日本としてこれに参加することを政府が決定し国会が承認したときにあり得る、ということね。

2015-09-18 20:27:30
扶桑委員会 @fussoo_moe

また、これらの場合で武力行使を伴う参加は本法案ではあり得ない。が、先に示したように集団的自衛権を行使する事態はあり得る。

2015-09-18 20:29:28
扶桑委員会 @fussoo_moe

ちなみに米軍が参加していない「国際連携平和安全活動」すなわちPKOには参加実績がある。ゴラン高原及び南スーダンPKOには米軍は派遣されていない。これは戦争じゃないけどね。

2015-09-18 20:30:18
扶桑委員会 @fussoo_moe

熊谷市長の「米軍抜きで戦争・紛争があった時に自衛隊が出動することは想定できるのか」という疑問は、現政府がその覚悟があるかどうかは別として、法律上は「できる」。朝鮮半島・台湾・南沙諸島などが重要影響事態や国際平和共同対処事態となり得るかは別として、そう設定されれば法律上は可能。

2015-09-18 20:32:11
扶桑委員会 @fussoo_moe

ただ、政府がそれを明言することは出来ない。なぜなら日本の将来的な選択肢を放棄することになってしまうから。また外交で明確に言い過ぎるとそのラインまでは良いんだなとなって挑戦してくる国家が出てくる。朝鮮戦争はそれで起きてるし、イラクのクウェート侵攻もその類型だ。

2015-09-18 20:33:52
扶桑委員会 @fussoo_moe

(そういう意味ではいくら過去に危機的だったとは言えペルシャ湾封鎖を具体例としてあげたのは稚拙だったとは思うけど)

2015-09-18 20:34:34
扶桑委員会 @fussoo_moe

熊谷市長が「これは安全保障の話ではなくアメリカとの外交関係の話では」といっているのは、アメリカとの外交限定ではなく、諸外国との外交関係、と言い換えればおおよそあってはいる、が間違えている部分もある。というのもこの諸外国との外交関係というのはまさに安全保障の一部だからだ。

2015-09-18 20:35:12
扶桑委員会 @fussoo_moe

外交と安全保障は不可分の関係であり、「これは外交関係の話だから安全保障ではないのでは」というのはちょっとずれている。

2015-09-18 20:37:05
扶桑委員会 @fussoo_moe

また外交においては「対等性・メンツ・正義感といった情緒的な理論」は時に重要な意味を持つ。相手国の指導者の心理やそれを支持する国民の心理はどうしても外交に影響を与える。つい最近たった一枚の写真がEUの国境を開かせたことを思い出して欲しい。

2015-09-18 20:38:37
扶桑委員会 @fussoo_moe

(ハンガリー閉じちゃったけど

2015-09-18 20:39:36
扶桑委員会 @fussoo_moe

また、テロ特措法もイラク特措法も「ショー・ザ・フラッグ」「ブーツ・オン・ザ・グラウンド」と言われて作った経緯がある。単純な数値では計れない感情とかの部分が安全保障では意外と無視できない係数なのよね。

2015-09-18 20:41:08
扶桑委員会 @fussoo_moe

ここから先は当委員会の主観がかなり入ります。

2015-09-18 20:43:13
扶桑委員会 @fussoo_moe

アメリカに見捨てられたくないからこの法律を制定しようとしてる、というのも事実ではあると思う。日本の防衛は周辺国の軍事強国ぶりを考えれば米国抜きの安全保障は考えられず、米国に見捨てられたら国防が立ちゆかなくなる。

2015-09-18 20:43:33
扶桑委員会 @fussoo_moe

中国が日本の3~5倍、ロシアが1.5倍以上の国防予算があり、単純な兵士の頭数だけなら中国、ロシア、北朝鮮、韓国の中で日本が一番少ない。このような環境の中で日本が現在の予算規模で単独で国防出来るかはかなり怪しい。

2015-09-18 20:44:30
扶桑委員会 @fussoo_moe

ちなみにアメリカの国防予算はざっと日本の十倍です。

2015-09-18 20:44:37
扶桑委員会 @fussoo_moe

「集団的自衛権行使の必要性とは安全保障に限って言えばどこにあるか」については、当委員会は「みんな使ってるから」が一番大きな理由だと思う。諸外国が当たり前に行使している権利を我が国だけ使えない、というのは諸外国の理解を得にくい。

2015-09-18 20:46:22