@sytlo 百合子「ステージの上には、神も運命もありません。この場所に立てるのは、私たちアイドルだけです!」 琴葉「そうね……でも、舞台の脚光を浴びるのは」 百合子「ひとりきり」 琴葉「なら、歌いましょう」 百合子「踊りましょう」 琴葉「最後の一人になるまで」
2015-09-29 10:03:35@sytlo 自己紹介で言葉を詰まらせる少女が居た。そのたどたどしくて、不安がまるまる顔に現れているのを見て、何かしてあげたいと思った。ぱっと側に寄って肩に触れる。甘い香りがした。その時ふと、この子とは仲良く出来る、いや、仲良くしたいと思った。それは友だちとして、だったのかな。
2015-09-29 10:10:51貴方は最上静香で『愛されるのに臆病すぎて、』をお題にして140文字SSを書いてください。 shindanmaker.com/375517
2015-09-29 09:56:29@sytlo 君は時折、光を恐れることがある。独りきり舞台に立つ前、その強く握り締めた手が、言葉よりも確かに君の心を物語っている。その背に言葉を告げる。君はきっと愛される、愛されている。だから、迷わずに進めと。何が分かるんですか、なんて言われるのだから、プロデューサーは辛い。
2015-09-29 10:12:53@sytlo 夜という冷たく、寂しい空間を挟んで俺たちは歩いている。立ち止まり、ふと隣を見ると、小さな糸が見えた。細く赤い、今にも途切れそうな糸。微かに絡んだ糸を、何とか手繰り寄せる。気付くと、俺は彼女の手に触れていた。そのか細くて綺麗な手は、糸のように俺の手へと絡んでいく。
2015-09-29 10:17:38@sytlo その日、如月千早は珍しく惣菜のコーナーで立ち止まらなかった。肉や魚といった食料品に目を通しつつ、記憶の糸を手繰る。模倣くらいなら出来ると思い、かごに幾つか食料品を入れていく。しかしその思いとは裏腹に、天海春香のスケジュールに思いを馳せていた。
2015-09-29 10:25:42@sytlo 志保と帰り道が一緒になった。時間にして十分とかからない、僅かな間だけ。私たちは何かを喋るでもなく、同じ景色をわかちあうでもなく、ただ道なりに歩いた。志保の耳にはイヤホン、私は夕涼みの音を聞いていた。 それなのに、私は何故だか楽しくて、時折その横顔を見つめる。
2015-09-29 10:07:18@sytlo 「生き方は似ているのです」 なんて瑞希さんは言う。 「お兄ちゃんと桃子が?」 「はい。お二人とも真っ直ぐ立っていますから」 「桃子はともかく、あの猫背なお兄ちゃんと一緒にされたくないな」 「そう言葉を返す所も、似ていますよ」 瑞希さんは私のおでこを指で弾く。
2015-09-29 10:21:12@sytlo 図書館の一番隅から三番目の席。時間を忘れて本に没頭するには、うってつけの居場所だった。今日も本を借りて居場所へと向かった。するとその席に先客が居た。うっとりとした表情で本を見つめる彼女の名前を、僕は知らない。それでも、彼女のその姿が目に焼き付いて、今も消えない。
2015-09-29 10:30:49