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RiverInWestern
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『仮にもこの国を代表する神ともあろうものが、そのような態度でおってよいのか?』渋い顔で呟いたのは蛇神。ヒルメはやや口の端を歪めたのみだ。「そういう格式張ったのは、本社にいる『あたし』に全部任せちゃってるよ。そうでもないと肩が凝って仕方がない」63 #4215tk
2015-10-10 19:18:11![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
言いながらも、彼女の視線は四季に注がれている。見られた部分が熱くなるような錯覚すら覚え、彼は思わず身を引いた。「あの、なにか……?」「んー?いやいや、イナメが言ってた通りの子だなと思って。こう、自然と目を惹かれるんだよね。君、普段の生活大変だろ」64 #4215tk
2015-10-10 19:21:13![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
思わず面食らう四季を見て、ヒルメが微笑を浮かべた。「まあ、数日前のことは君に感謝しなきゃならないだろうな。あのままだと面倒なことになってただろうし」「え……あ、トリルのことですか」「そう。ここ一応あたしの管轄だから、怪異が暴れたら対処しなきゃなんなくてさ」65 #4215tk
2015-10-10 19:24:11![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
女神はやや困ったように眉を下げた。「仮にもあたしも神。真っ向から戦ってもあの悪魔相手には立ち回れる。けど」「けど?」「……霊気がねー。まずこの土地からもらわなきゃいけないから、相当に影響出ちゃうんじゃないかってひやひやしてたんだ。うん、何事もなくてよかった」66 #4215tk
2015-10-10 19:27:32![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
ヒルメの言葉に四季は胆を冷やす。あのときは思い至らなかったものの、やはり大事につながる一歩手前だったのだ。なんとかできてよかった。「ま、それはそれとして。なんか用があるんだよね」「あ、はい!実は」勢い込んで話し出そうとする怜を、ヒルメは片手で制した。67 #4215tk
2015-10-10 19:30:07![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
「うんうん、聞いてあげるよ。神様だからね。けど」と、彼女は背後を見やる。そこにやってきたのはイナメ。手に持ったのは盆に載せられたおにぎりとお茶。「ちょうどそろそろお昼時。ご飯くらい食べてきな。イナメのご飯は美味しいよ?」四季と怜は思わず顔を見合わせた。68 #4215tk
2015-10-10 19:33:04![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
ヒルメの言葉に四季は胆を冷やす。あのときは思い至らなかったものの、やはり大事につながる一歩手前だったのだ。なんとかできてよかった。「ま、それはそれとして。なんか用があるんだよね」「あ、はい!実は」勢い込んで話し出そうとする怜を、ヒルメは片手で制した。67 #4215tk
2015-10-11 20:14:08![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
「うんうん、聞いてあげるよ。神様だからね。けど」と、彼女は背後を見やる。そこにやってきたのはイナメ。手に持ったのは盆に載せられたおにぎりとお茶。「ちょうどそろそろお昼時。ご飯くらい食べてきな。イナメのご飯は美味しいよ?」四季と怜は思わず顔を見合わせた。68 #4215tk
2015-10-11 20:16:02![](https://s.togetter.com/static/web/img/placeholder.gif)
……「ごちそうさまでした」満腹感と満足感で溜息をついた四季は、ゆっくりと頭を下げる。怜も同様に。「あら、もういいの?まだ足りないんじゃない?」首を傾げて聞いてくるイナメに、彼らは笑って首を振る。彼女のおにぎりは格別に美味かった。が、これ以上は食べられまい。69 #4215tk
2015-10-11 20:18:11