宗介HAPPY BIRTHDAY【お外でデート編】

隣人宗遙bot @Sohdearharuka

バタン！ 宗「！？」 遙「おい。出かけるぞ」 宗「は？」

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宗「おい待て。朝っぱらから急に不法侵入してきてなんだ？！」 遙「合鍵で入ったから不法侵入じゃない」 宗「いやまぁそうだが…」 遙「それにいつも俺んちに侵入してくるのはお前だろう」 宗「あれはお前が鍵をかけてないからで…っ」 遙「いいから着替えろ」

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宗「で？俺に着替えさせて必要最低限のもの持たせてどこに行く気だ」 遙「ついて来ればわかる」 宗「…ったく。なんだってんだ」

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宗「おい」 遙「なんだ」 宗「電車に乗ってるようだが？」 遙「ああ。そうだ」 宗「何も通勤ラッシュのこの時間に乗ることないだろ…せっかくの夏休みに」 遙「駅弁買ってくる」 宗「無視するな」

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遙「ほら。とんかつ弁当だ」 宗「ああ……いやだからっ」 遙「出来たてらしいから、冷める前に早く食べた方がいいぞ」 宗「確かに温かい…いや、そうじゃなくっ」

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宗「もし今日俺に予定があったらとか考えねぇのか」 遙「予定があるのか？」 宗「……ないが」 遙「この塩サバ美味いぞ」 宗「はぁ。もういい」

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遙「降りるぞ」 宗「あ？ここか？」 遙「ここの駅を出たらすぐだ」 宗「なんか田舎っぽいところだな」 遙「緑が多いんだ」 宗「随分遠くまできたとは思ったが…」

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遙「嫌か？」 宗「今更なんだ。何がしたいのかわからねぇが…」 遙「……」 宗「ここまで来たら付き合う。だから眉間に皺寄せてんじゃねぇよ」 (遙の額にデコピン) 遙「…っ！」 宗「ふ、変な顔」 遙「……」 (宗介の額にデコピン) 宗「…ぃっ！」 遙「お返しだ」 宗「お前なっ！」

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『こんにちは～こちらからどうぞ』 遙「大人2人」 『はい。それではごゆっくりお楽しみください』 宗「ここは…ふれあい牧場？」 遙「ああ」 宗「なんでまたこんなところに」 遙「……あそこにヤギがいるぞ。行ってみよう」 宗「あ、おいっ」

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遙「かわいいな」 宗「……っ」 遙「どうした？お前も触ってみろ」 宗「あ、ああ…。いや、エサやりが出来るみたいだから買ってくる」 遙「エサやりができるのかっ？」 宗「ああ、そうみたいだ。ちょっと待ってろ」

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………(あいつはヤギと触れ合ってる時の自分の顔がどれだけ緩んでんのかわかってんのか！)宗介

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宗「ほら、買ってきたぞ」 遙「随分遅かったな。エサ買うところ、そんなに遠かったのか？」 宗「いや、ちょっと頭を冷やして…」 遙「頭？」 宗「なんでもない。それより、早くエサやってみろよ」 遙「ああ」

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宗「全然逃げないな」 遙「人に馴れてるんだろ。お前もやってみろ」 宗「ああ。…うわっ」 遙「おかしいな。さっきまでこいつ懐いてたのに…ほら、食べろ」 宗「素直に食べた…なんだこのヤギ。俺にだけ威嚇してないか？」 遙「お前こいつに何かしたのか？」 宗「してねぇよ！」

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宗「そのヤギ、お前にべったりだな」 遙「え、あ、待て。おい、そんなところを舐めるなっ」 宗「おい！何やってんだこのヤギ！やめろっ」 『あらあらあら。お兄さんこの子に求愛されちゃってますね；』 遙「求愛？」 『ヤギがお尻をぺろぺろする行動は求愛行動なんですよ！』

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『ほら、お客さんに迷惑だろ！すみません；こちらのタオルをご使用ください』 遙「ああ。悪い」 『でも変ですね。このヤギ、オスなんですが；』 宗「お前、オスに求愛されたのか？」 遙「変な言い方するな」 『お兄さんが美人だからですかねぇ；本当にすみませんでした！お詫びにこちらをどうぞ』

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宗「何もらったんだ？」 遙「熱気球搭乗体験の無料券だ」 宗「気球か。あとで行ってみるか」 遙「ああ」 宗「その前に腹ごしらえだな」 遙「サバ…」 宗「…あるといいな」

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遙「………」 宗「残念だったな」 遙「しょうがない…弁当を食べるか」 宗「は？」 遙「行った先に鯖がないと困るからな。サンドイッチとおにぎりを作ってきてる」 宗「弁当持ってきてたのかよ。わざわざ駅弁買わなくても良かったじゃねぇか」 遙「駅弁には鯖があった」 宗「……」

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宗「すごいな。サンドイッチもおにぎりも中にトンカツが入ってやがる」 遙「鯖もあるぞ」 宗「完全に俺とお前用だな」 遙「俺たちの分だからな。当たり前だ」 宗「あ、ああ…つかなんで俺つれてこんなとこ来たんだ？」 遙「嫌だったのか？」 宗「嫌…じゃないが」 遙「それならいいだろう別に」

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遙「さすがに重いから水筒は持ってきてない」 宗「ああ。これのお礼になんか買ってくる。お前は水がいいんだろ？」 遙「よくわかったな」 宗「もう半年近く隣に住んでんだぞ。それぐらいわかる」 遙「……そうか」

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遙「この花…」 宗「ああ、小さい頃にこれで冠とか腕輪を作ってるやつがいたな」 遙「シロツメクサだ…作ってみるか」 宗「は？んな女子がやってたようなもん、作り方なんて知らねぇぞ」 遙「真琴の妹弟に作ってやってたから知ってる。お前も作ってみろ」 宗「まぁ、いいが…」

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遙「出来たぞ」 宗「………」 遙「苦戦してるな。これはこっちだ」 宗「あ、ああ」 遙「それじゃ小さすぎてブレスレットにならない」 宗「できればいいだろ」 遙「……違う、ここはこうで…」 宗「は？あぁ、そういうことか…」

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宗「で、できた…」 遙「これじゃ女の腕すらハマらないだろうな」 宗「ちっ」 遙「手、出せ」 宗「は？」 遙「俺が作ったやつやる」 (遙が作ったブレスレットを宗介の腕に付ける)

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遙「お前のは俺がもらってやる」 宗「……これじゃお前の腕にもハマらねぇぞ」 遙「カバンにでも付ける」 宗「ちょっと待て。親指にハマるんじゃねぇか？」 遙「あ」 宗「ピッタリだな」 遙「……」

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宗「っと、指にとかキモイな！悪いっ」 遙「いい」 宗「え？」 遙「そのサンドイッチ取ってくれ」 宗「あ？ああ」

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宗「もうこっちに来て半年たつんだな」 遙「ああ」 宗「早かった」 遙「そうだな」 宗「……」 遙「なんだ？」 宗「なな…いや、ハル」 遙「！」 宗「俺は…その…」 『あっ！』 宗遙「「え？」」